2013年05月04日(土)

Wed 130410 NYからDCへ、汗みどろの悪戦苦闘が続く(アメリカ東海岸お花見旅13)

テーマ:ブログ
 滞在5日目の4月19日、午前10時半にホテルをチェックアウトして、ワシントンDCに向かう。ワシントンへは飛行機でも移動できるが、今日は鉄道を利用する。アメリカの誇る高速電車アムトラックのチケットは、日本でネット予約してきた。
 アムトラックには34丁目のペンステーションから乗車する。ホテルが44丁目だから、10ブロックほど南下することになる。目指す駅も滞在していたホテルも、ともに8th Aveなので、東西の移動は一切ナシ、たった10ブロックを一気に南下すればいい。地図で見るかぎりは「超ラクショー」な感じである。
 しかし諸君、ラクショーなのは「でこぼこナシ」「通行人ナシ」「荷物ナシ」の3条件が揃った場合のみである。実際には、30kgの巨大スーツケースを引きずりながら、汗みどろの悪戦苦闘が続くことになる。
アムトラック
(アメリカの誇る高速鉄道アムトラック。何なんだ、この異様に地味なヤツは?)

 ホントなら、タクシーに乗りたいところ。しかしたったの10ブロックじゃ、ドライバーに拒絶される。東京のタクシーみたいに懇切丁寧な運転手さんは、ニューヨークには存在しないと思った方がいい。流しのタクシーは、まず止まってくれない。誰がどんなふうに手をあげても、いかにもイヤそうに首を横に振って走りすぎていく。
 昨年8月末には、夕暮れの炎暑の中、ホテルのベルボーイが汗みどろになってタクシーをつかまえようと頑張ってくれたが、1時間経過しても一向にラチがあかなかった。やっとのことで止まっても、「ニューアーク空港まで」と言った瞬間、表情を歪めながら急発進してしまう。止まるのは、怪しい白タクばかりだった。
 あの夕暮れの話は「ンラゼマ地球一周記7」に詳しいから、ぜひ「ウワバミ文庫」をクリックしてくれたまえ。いったいニューヨークのタクシーは、どこに行くどんな客なら乗せてくれるのか。どんな客を求めて大渋滞の中を右往左往しているのか。クマ蔵どんは今もってよく理解できない。
 ドラマや映画でも「マンハッタンではタクシーがつかまらない」としょっちゅう話題になるぐらいだから、昨夏のクマ蔵どんに根付いたタクシーのトラウマは、実に根深いものである。少なくとも、プチホテルに泊まってしまったら、その段階でタクシーは諦めたほうがいい。
桜の思ひ出1
(ニューヨーク、桜の思ひ出 1)

 そこで、タクシーの次の選択肢は「地下鉄で」であるが、それはバリアフリーの整備された東京のスバラシイ地下鉄に慣れ親しんでしまったヒトの考え方。ニューヨークの地下鉄で「エレベーター」「エスカレーター」などという文明の利器がバンバン起動中などと考えるのは、そりゃチョー♡甘チャンである。
 30kgのスーツケースをかかえて、錆びた鉄の急階段を下り、そこがホームかと思えばまだその先に階段が続き、それをまた上り、また下って、やっとホームに出る。ところがその前に、スーツケースが改札のゲートに引っかかって抜けられなくなる。
 メトロカードはたいへん意地悪に出来ている。いったん荷物がひっかかって自動改札で立ち往生すると、もう2度と開いてくれない。まさに頑丈な鉄の門番となって、我が行く手に立ちふさがり、「ワタシはこっち♨、荷物はあちら☂」、その間には国境の厳重な有刺鉄線が2重にも3重にも横たわっている如きアリサマになる。
 そういう悪戦苦闘を42丁目の駅で演じ、ホンの3分の乗車で33丁目に着くと、今度は地下鉄から脱出するために、同様の悪戦苦闘を繰り広げることになる。これこそまさに「struggle」という単語のイメージにピッタリの汗みどろであって、想像するだにオソロシイ。
桜の思ひ出2
(ニューヨーク、桜の思ひ出 2)

 そこでサトイモ君は「10ブロックを徒歩で進む」という、マコトに原始的で平和で確実な手段に訴えることにする。「これなら楽だろう」と思ったのも束の間、マンハッタンの歩道は10ブロックにわたって、延々と最悪のデコボコが続く。
 コンクリートは剥がれ、そこいら中の溝にスーツケースのキャスターがはまり込んで、疲れ果てた家畜を引きずって泥の道を行くが如し。ガンコな水牛、意地悪なラクダ、stupidなロバさん、そういう困ったヤツらをナダメ&スカシながら進むということになれば、ホンの1ブロック進むのも重労働なのである。
 しかも、四方八方にワガママ勝手な人々が溢れかえっている。前後には、自らのペース以外考えない人々が立ちふさがり、右と左からは自分の都合で夢中の通行人が猛スピードでつっこんでくる。サッカーのやラグビーの選手がステップワークの鍛錬をするのなら、ニューヨークの雑踏はもってこいの練習場になるはずだ。
桜の思ひ出3
(ニューヨーク、桜の思ひ出 3)

 そういう汗みどろの10ブロックを乗り越えて、今井選手は11時、とうとうペンステーションに到着。ちょうど11時に開店した駅構内のファミレス「FRIDAY」に入って、でっかいターキーバーガーと冷たい生ビールで一息つくことにした。
 店内のテレビでは、いよいよ緊迫の度を高めていくボストンの状況が伝えられる。この2~3日ですっかりお馴染みになったCNNのキャスターDon Lemonが、今日もまた圧力鍋と鍋のフタを持って路上にたち、字幕スーパーにはついに「MAN HUNT」の文字が現れた。
 さすがアメリカというか、日本人なら躊躇を感じるに違いない言葉にも、人々は全くたじろぐ様子がない。ついでに、何なんだ? この気の抜けたビールは? 「冷たいビールで一息」も何も、これだけ炭酸の抜けたビールを持ってこられたんじゃ、怒り心頭、ますますカッカするばかりである。
八重桜
(ルーズベルト島、八重桜の並木。1週間後に戻ってくる頃、満開になっているだろう)

 こうして、やっとのことでアムトラックに乗り込む時刻がやってきた。ボストン行きがテロの影響で全面的に停止、そのためにペンステーションは困り果てた週末の人々で異様にごったがえし、澱んだ熱気でみんな汗みどろ。汗のニオイがもうもうと立ちこめる中、警察犬を連れた警官隊がそこいら中を歩き回って、ありゃりゃ、ホントにたいへんなことになった。
 で、アムトラックであるが、諸君、日本の素晴らしさを実感するためにも、是非とも一度アムトラックを利用してみたまえ。その手際の悪さ、ヨーロッパの鉄道の無愛想さをはるかに上回る前近代性に、日本人なら間違いなくオッタマゲて「ハレホレ、ヒレホレ!!」と絶叫したくなるに違いない。
ビジネスクラス
(アムトラック、ビジネスクラス。「全席自由席」に驚く)

 アムトラックに乗ろうとする乗客は、まず改札前に長い列を作る。勝手にホームに出たりしてはならないので、改札口には鬼のように恐ろしい係員が立ちふさがり、秩序を乱そうとする人間は情け容赦なく怒鳴りつけられる。
 仕方がないので、人間たちは大人しく改札口から列を作って「ホームに入ってよし!!」と許可が出るのを待ち受ける。10両編成の電車に乗り込むヒト全員が一列になって待つのだから、その列の長さは言語を絶し、想像をも絶したものになる。新幹線に乗る人全員が、1列に並んだらどうなるか、チョイと考えてみたまえ。
 やがて重々しくゲートが開くと、列は澱んだナイルかアマゾン河よろしく、河口に向かって進み始める。一人一人のeチケットがチェックされ、「ヨシ!!」「ヨシ!!」「入ってヨーシ!!」の号令を受けると、重い荷物を引きずりながらホームに降りていく。ホームにはすでに列車が待ち受けているが、諸君、ここで乗客は「座席指定がない」「全席自由」という事態を再認識する。
車内風景
(アムトラック、ビジネスクラスの車内)

 今井君のチケットは「ビジネスクラス」。ところが、ビジネスクラスだろうと何だろうと、全席自由の早い者勝ちなので、暢気に列の後方についてしまうと、ホームに降りた時にはもう席は全て埋まっている。荷物置き場も「あってなきが如し」。誰かがデカいスーツケースを2個も置けば、もうニッチもサッチもいかない。
 それでも後ろから「急げ!!」「急げ!!」「すぐに出発だ!!」「何やってんだ!?」の怒号があがり、激しい押し合いへしあいになる。客同士もののしりあい、係員も容赦なく怒鳴り、まるで家畜の群れのように車内に押し込まれて、気がつくと電車はもう走り出している。
 天国のような新幹線に乗って、それでも文句ばかり言っている日本人諸君。何が何でも一度アメリカでアムトラック体験をしてきたまえ。
 旅情も何もあったもんじゃない、貨車に詰め込まれる貨物みたいに四角く押し込まれて、どれほど日本がスバラシイ幸せの国か、認識を新たにするに違いない。しかもここ東海岸は、世界で一番豊かな国の、最も豊かで現代的な地域のはずなのだ。
 ただ、一瞬だが、サトイモどんはアメリカのバイタリティも感じる。だって諸君、こんな阿鼻叫喚のスッタモンダを、ペンステーションでは1日に20回も30回も繰り返して、それを1年365日続けているのだ。ここに住む人間がみな強靭に忍耐強く鍛えられるのは、当たり前なのである。

1E(Cd) Michael Davis:MIDNIGHT CROSSING
2E(Cd) Michael Franks:THE ART OF TEA
3E(Cd) Michael Franks:DRAGONFLY SUMMER
4E(Cd) Michael Franks:1988-INDISPENSABLE
5E(Cd) Santana:EVOLUTION
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