2013年04月20日(土)

Wed 130327 ホントにすみません 蛇翼とダとジャ 蛇足の模範演技(ベルギー冬物語38)

テーマ:ブログ
 中1の国語の時間に、確か夏のことだったが、先生がいきなり「故事成語」という話を始めた。むかしむかしの国語の授業はシコタマ原始的だったから、先生は故事成語の誕生のモトになったエピソードを黒板いっぱいに書きながら、「ノートに書き写しなさい」と我々に命じた。
 21世紀の国語の授業なら、考えられないことである。塾や予備校ですら「暗記はいけません」「考える力が大切です」「みんなで話し合ってみましょう」ということになっているから、先生の板書を黙って書き写すだけなんて、21世紀を生きる若い諸君にはきっと耐えられないことだろう。
 しかし20世紀のサトイモ君はマコトに素朴で素直なコドモであったから、「書き写しなさい」と命じられれば、1つの疑問も文句もなしに、チャンとノートにキレイな文字で書き写したのである。
マンネケン1
(色とりどりの小便小僧マンネケン氏)

 1年9組の国語担当は、越後谷先生。「越後谷」は「加賀谷」と並んで秋田にはありふれた名字であって、クラスの仲間にも越後谷は2人いた。越後谷朗と越後谷建一(ともにファーストネームのみ仮名)である。朗のほうは今井君のハトコ。建一のほうは何故か今井君を目のカタキにして、「今井が成績がいいのは、頭がいいんじゃなくて暗記力のおかげだ」と1週間に3度も4度も言いにくる、イヤなヤツだった。
 越後谷先生は、もう退職間近の小柄なオバサマ。皮肉屋で、生徒から見れば相当キツイ皮肉をズバッとおっしゃるオカタである。しかし何しろ中学時代の今井君は、書けと言われれば書き、覚えろと言われれば覚える、素直で可愛いサトイモだったから、先生がたの評判もたいへんよろしい。特に話が国語になれば、越後谷建一以外の誰にも文句なんか言わせない勢いがあった。
マンネケン2
(青いマンネケン氏は、オレンジチョコ担当)

 しかしさすがに中1だから、誰だって頭の中はイタズラと悪フザケでパンパン、はち切れそうになっている。ブリュッセルの小便小僧というのも、彼が延々と垂れ流しているのは決して具体的な小便なのではなくて、実行しなかったイタズラ、思いとどまった悪フザケ、その類いのものの排泄物なんじゃないか。延々と排泄し続けなきゃすまないぐらい、男子の頭の中で無限に悪フザケばかりが沸き立っているものだ。
 記憶によれば、越後谷先生の故事成語の板書は、向かって右から「推敲」「矛盾」「蛇足」の順。今井君としては「僧は推す、月下の門」のほうが「敲く」よりずっといいような気がしていたが、チャンとノートをとっているマジメなサトイモの周囲では、もちろん無数のイタズラと悪フザケが進行中なのであった。
 もちろん、この場合のイタズラというのは実にツマランものばかりで、建一も朗も結局は蛇に足をくっつけたマンガを描いたり、そのノートをコッソリ回して見せっこしたり、その程度に過ぎないけれども、その程度でさえ中1男子はお腹をかかえてもかかえきれないほど、楽しくて楽しくて仕方がないのである。
マンネケン3
(オレンジのマンネケン氏は、チェリーチョコ担当)

 あの日の今井君ももちろんみんなと一緒にノートに蛇足の絵を描いてみた。しかし蛇足に蛇足を付け加え、さらに蛇足を書き加えているうちに、もう足を描き加える場所がなくなっちゃった。何事も限度がないのがサトイモの特徴であって、5cm程度の短い蛇に足を20本も描いてしまえば、もう背中しか残っていない。
 そもそもヘビというものは、どこまでが背中でどこまでがお腹なのか、なかなか明確にわからない。ヘビの首とはどのあたりで、ヘビには肩というものがあるのか。もし足をくっつけるとすれば、正確にはどのあたりにつけくわえるべきなのか。考えはじめると「ハッキリここ」と高らかに宣言しにくいことばかりなのである。
マンネケン4
(ワッフル担当のマンネケン氏)

 で、ヘビの背中とおぼしき場所に足を付け加えてみたまえ。それはすでに翼である。翼が1つでは物足りないというか、とにかくバランスが悪いから、もう1つ書き加えてみる。「蛇足」じゃなくて「蛇翼」である。おやおや、すると哀れなヘビ君は、チャンとドラゴンどんに姿を変えた。ヘビに足を描き加えるのも、あながち悪いことじゃないのだ。
 この場合、「蛇」の発音にも変化がありそうだ。「蛇足」はどうしても「だそく」であるが、「蛇翼」となると「だよく」よりも圧倒的に「じゃよく」のほうが相応しい気がする。すると「だ」と「じゃ」の間には価値の相違があって、「だ」は地を這い回る嫌悪の対象、「じゃ」は空を舞う可能性を秘めた畏怖の対象、そういうことにならないだろうか。
 そういえば、川は蛇行=ダコウするから、やっぱりダは地を這いずり回るイメージ。しかしジャのほうにも、「ジャの道はヘビ」とか「蛇腹=ジャバラ」というのもあって、必ずしもジャが畏怖の対象とも言い切れない。若い諸君の研究をまちたいものである♨
マンネケン5
(本家は今夜も寂しそうだ)

 諸君、以上が「蛇足」の典型、模範演技である。1月11日から25日にかけて、サトイモ男爵はベルギーを旅して、ブリュッセルとブリュージュ、アントワープとリエージュとメッヘレンを回り、腹の中に800個のムールを詰め込んだ。1日平均1.5リットルのビールを飲み干したとすれば、2週間でベルギービールを20 リットル。日本とベルギーの友好にこれほど尽くしたサトイモは、おそらくいまだかつて存在しなかったはずである。
自分撮り
(今夜もCHIMAYとともに)

 わずか2週間の滞在に対し、ありとあらゆる蛇足をつけくわえ、最後には蛇足の模範演技まで繰り広げて、読者の皆様にはマコトにマコトに申し訳なかった。しかし諸君、悪フザケは、さすがにもうこのあたりで終わりにしなきゃイケナイ。物には限度というものがある。
 桜もとうに散って、世の中はすでに夏の気配。そろそろ「ベルギー冬物語」の筆をおいて、来るべき連休に備えよう。というわけで、冬物語は次回がメデタク最終回になる♡ は? 次回? まだ続くの? そりゃそうだ、「サトイモは限度を知らない」って言ったじゃないか。小便小僧マンネケン氏が果てしなく小便を垂れ流すのと、ほとんど同じことなのである。

1E(Cd) Rampal:VIVALDI/THE FLUTE CONCERTOS②
2E(Cd) Rampal:VIVALDI/THE FLUTE CONCERTOS①
3E(Cd) Rampal:VIVALDI/THE FLUTE CONCERTOS②
4E(Cd) Rampal:VIVALDI/THE FLUTE CONCERTOS①
5E(Cd) Rampal:VIVALDI/THE FLUTE CONCERTOS②
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