2013年02月06日(水)

Sun 130113 クマどんの旅プラン 再びアントワープヘ 歓喜の凱歌(ベルギー冬物語15)

テーマ:ブログ
 ある街に長期滞在して、そこから周辺都市に向かって放射状の日帰り旅行を繰り返す。2005年2月以来、そういう旅のやり方を定番にしてきた。パックツアーによくあるように、A市→B市→C市→D市→E市と順ぐりに周遊していくスタイルは、出来るかぎり採用しないようにしている。
 マドリードに長期滞在して、トレドとコルドバとセビージャに日帰り。ボローニャに長期滞在して、フェラーラとラベンナとパルマに日帰り。ミラノに長期滞在して、ベルガモとトリノとクレモナに日帰りし、その途中で電車の車窓から眺めたブレーシャの街が気に入り、全く予定になかったブレーシャも訪ねてみることにした。
VILVOORDE
(ブリュッセル北郊、フィルフォールデの駅。立ち寄らなかったが、この駅名が何となく印象に残った)

 同じような経験は、バルセロナ滞在中にもあった。バルセロナのホテルに2週間も腰を据えて、ここからバレンシアやタラゴーナやフィゲラスに日帰り。フィゲラスからの帰途の夕暮れの車窓から、巨大な白い教会が夕陽に赤く染まっている光景が美しかった。ジローナの街である。バルセロナ滞在中、最も美しいと感じたのはここだった。
 もちろん、こういう「行き当たりばったり」には失敗も多い。「ベルリンに滞在して、ドレスデンやライプツィヒに日帰り」「マルセイユに滞在して、ニースとモナコとカンヌに日帰り」と、異様に欲張ったのが祟って、肝腎のベルリンとマルセイユが疎かになってしまった。
 「マルセイユを旅したのに、イフ島に行ってない」などというのは、そういう失敗談の典型である。旅の達人の多くは、そういう話を聞いて「信じがたい」という表情で目を剥いてみせるし、自分でも正直「もったいないことをしたな」と後悔&反省しきりである。
オランダ語
(オランダ語の「次はブリュッセル南駅です」。英語みたいな、ドイツ語みたいな、不思議なコトバだった)

 しかし、それはそれでいいのだ。いつかも書いた通り、肝腎の場所なり建物なりを見残してしまったら、むしろそれを「見残し」と称して、「いつかまた必ずこの街を訪ねてこよう」「そのためにわざわざ『見残し』を作ったのだ」と虚勢を張ればいい。
 「1回の旅ですべてを見よう」と思えば、旅はどんどん窮屈になるだろうし、そもそも詳細な計画表を作成しすぎるから、旅にちっとも余裕がなくて、その緊張で肩が凝る。「行き当たりばったりの要素を、5日に対して1日の割で準備する」。789年に及ぶ長い人生からクマ蔵が抽出した、計画表作成のポイントがこれである。
自分撮り1
(ブリュッセル南駅付近の車内で自分撮りに興ずるサトイモ君)

 諸君、例えば受験生が計画表を作成するとする。すると、そこにもこのポイントが顔を出す。5日に1日が多すぎるとしても、7日に1日、「行き当たりばったり」を許容する。そのおおらかな態度こそ、計画表を健全に、旅をワクワクするものにし、ひいては人生全体を生き生き&ノビノビさせるのである。
 うぉ、サトイモ里ちゃんのクセに、怪しいお坊さんのお説教みたいなことを言い出した。こりゃ、自分でも十分に怪しさを認識しているのであるが、「スミからスミまでギューヅメ」「端っこからアンコがどんどんハミ出してくるよォ」と、泣き顔でニッチもサッチもいかなくなってしまう愚よりは、まだ怪しい里ちゃんアドバイスを聞くほうが賢いと信じる。
地下鉄
(ブリュッセル証券取引所脇の地下鉄Bours/Beurs駅。小旅行の起点になった)

 今回のブリュッセル滞在でも、サトイモ男爵の当初の予定では、2週間の滞在のうちに①日帰り小旅行5回 ②1泊の中規模旅行1回 ③行き当たりばったり1回を予定していた。①の日帰り小旅行は、ブリュージュ/リエージュ/アントワープ/ゲントなどを目的地とする。
 ②の「1泊の中規模旅行」とは、荷物を長期滞在中のホテルに置いたまま、電車で2~3時間の街に出かけ、そのままその街のホテルに1泊して帰る旅行である。リスボンに長期滞在してポルトに1泊、フランクフルトに長期滞在してケルンに1泊、3つ星クラスで安いホテルを選べば、慌てて日帰りするよりも、充実感は格段に高い。
にゃご
(アントワープ、凍りついた川辺にたつニャゴの像)

 今回のブリュッセル滞在で計画していた中規模旅行は、オランダのアムステルダムまたはロッテルダム、場合によってはフランスに入って、ランスかアミアンかルーアン。しかしフランスだと、結局パリで乗り継ぎになるから、現実的な目的地として浮上していたのはアムステルダムであった。
 超特急タリスに乗れば、ブリュッセル-アムステルダム間は2時間足らずである。チョイと特急料金は値段が張るけれども、駅前の3つ星ホテルに1泊すれば、アムステルダム中心街ぐらいは十分堪能できそうだ。
自分撮り2
(アントワープが寒すぎて、若干疲れた自分撮り)

 「飾り窓地帯」とかドラッグ問題とかいろいろあって、なかなかオランダには食指が向かないけれども、将来もしアムステルダムに長期滞在する気になったときに備えて、中心部だけでもあらかじめ触れておくのは悪いことではない。
 そもそも、江戸時代にはオランダから西洋について学んだ日本だ。オランダは先生、我々は生徒。蘭学があったからこそ、明治時代の驚異の急成長が可能になった。生徒の立場として、ちょっと問題が多いからと言って毛嫌いするのはイカンだろう。
オペラ座
(アントワープのオペラ座)

 しかし諸君、なにぶん寒すぎる。ブリュッセルですらこんなに寒いのに、アムステルダムはここからさらに新幹線で2時間北上するのだ。しかもアムステルダムは運河の街。北海から吹きつける風が、運河という細い通路を発見して、その冷たさのまま容赦なく駆け巡る、おお、寒そうだ。おお、クワバラ&クワバラである。
 というより、あらゆる意味において「君子危うきに近寄らず」な感じがムンムンしている。1泊して、コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏を聞いて、ついでに酸っぱいニシン料理をムシャムシャやるのもいいが、何しろクマ蔵は酸っぱいものが全てダメ。「ニシンの酢漬けを頭から丸かじり」などという野蛮な行動に、興味はサラサラないのである。
ディアマンテ駅1
(アントワープ、地下鉄DIAMANT駅)

 こうして今回は、②の1泊中距離旅行はナシに決めた。では、③「行き当たりばったり」はどうしました? 先に結論を申し上げてしまうと、この2週間の旅の最終日、ブリュッセルとアントワープのちょうど中間にあたるメッヘレンの街に出かけることになった。
 1月17日、ブリュッセルを出た電車は、いきなり樹々も凍りつく荒野をひた走り、20分ほどでメッヘレンの街に着いた。沿線にはHONDAやNISSANの看板が目立ち、メッヘレンに近づくと実際にNISSANの大きな工場も見えた。
 そしてメッヘレンの街には、ヨーロッパでも最大級の巨大なヘビー級の鐘楼と、これもまたヘビー級の教会の屋根が見えた。「時間があったら、是非ここにもこなくちゃな」と決意させる、マコトに見事なヘビー級ぶりであった。
ディアマンテ駅2
(アントワープの地下鉄。地下鉄と言っても、3両編成のトラムが地下を走っているだけである)

 慧眼な諸君は気づいたと思うが、今井君は昨日に続いて今日も、再びアントワープの街を目指していたのである。「2日連続して、同じアントワープを訪ねた」と書けば、やっぱりマトモなヒトたちは、今井君の旅の無計画さに眉をひそめるかもしれない。
 しかし、別にいいじゃないか。旅は楽しければそれでいいのであって、ヒトが眉をひそめるかどうかをいちいち気にしていたら、ガイドブック通りの行動、団体ツアーコンダクターの言いなりの行動しか出来ない。
ルーベンスの家
(アントワープ、ルーベンスの家)

 2日目、昨日の快晴とはうってかわった重い曇り空のアントワープも、また大いに楽しかった。17世紀初頭から生き延びた「ルーベンスの家」を訪ね、メインストリート:MEIRを散策し、チョコレートの名店:CHOCOLATE LINEを訪ね、しかしせっかく見つけたその店は「冬季休業中」で愕然とし、仕方がないから再びノートルダム大聖堂を目指した。
チョコレートライン
(冬期休業中のチョコレート・ライン)

 グローテ・マルクトにたどり着くと、どういうわけか大学生か高校生の集団が広場を占拠している。あれやこれや趣向を凝らした衣装を着込んだ集団、200名ぐらいいるだろうか。どうやら仮装パーティーなり仮装行列なりに参加するために集合したのである。「どう考えても寒すぎじゃん?」という超薄着の男女ばかり、しかしみんな生真面目な表情でパーティー会場に向かっていった。
 サトイモ男爵は、何はともあれ「対ムール戦争6連勝」を目指す。手っ取り早い6連勝なら、昨日と同じ店でもいいだろうが、今井君は「ただ勝てばいい」という情けない勝利至上主義ではない。圧倒すること、誰にも文句を言わせない勝利、アルティメット・クラッシュ。対ムール13連戦の全て、1戦1戦が一生の思い出に残るような、パーフェクトな戦いを戦いたいのである。
お店全体図
(こんなお店を選んだ。外にメニューをズラリと並べた熱心さが気に入った)

 入ったのは、大聖堂脇の「完全ジモティ対象店」。すでに14時半をすぎて、店内のお客は、完全ジモティな40歳代のサラリーマン2人の1組だけである。後からもう1組、やっぱり地元の若い男女が入ってきたが、店の優しいオバサマも、「こんな店に日本のクマが来るなんて」とすっかり面喰らっていらっしゃる。
 それでもチャンとムールを注文し、チェリービアと白ワインのデキャンタで15分ほど待つうちに、今日もまたムール君たちがクマの餌食になるために登場。さすがジモティ専門店、今まで5回のムールよりずっとワイルドなムール君たちであって、残虐なクマのフォークの先を上手にかすめて逃げ惑う。
本日のムール
(対ムール6連勝。鍋からモワモワ湯気があがっている)

 しかし、そこはそれ、百戦錬磨とはいかないまでも、すでに5戦5勝の快進撃を続ける里之丞。約60個のムール軍団に、今日もまた戦史に残る大勝利。完膚なきまで打ち負かして、堂々と歓喜の凱歌をあげたのであった。

1E(Cd) Barenboim:MENDELSSOHN/LIEDER OHNE WORTE②
2E(Cd) Barenboim:MENDELSSOHN/LIEDER OHNE WORTE①
3E(Cd) Kempe & Müncher:BEETHOVEN/SYMPHONY No.6
4E(Cd) Perlea & Bamberg:RIMSKY-KORSAKOV/SCHEHERAZADE
5E(Cd) Perlea & Bamberg:RIMSKY-KORSAKOV/SCHEHERAZADE
total m66 y66 d10261
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