2013年01月19日(土)

Wed 121226 センター試験雑感 「何にもしない」の日々 コソバユイ(ベルギー冬物語2)

テーマ:ブログ
 センター試験が今日始まって、明日終わる。もっとも「ホントに明日終わるのか」と言えば、実際にはそうではなくて、明後日からは自己採点とセンターリサーチ狂奏曲の始まり。足切りとか、ボーダーとか、安全圏とかチャレンジ圏とか、「文Ⅰは危ないぜ、文Ⅲにしとけよ。文Ⅱって経済だろ、つまんないぜ」とか、夢も希望もない異様なほどの現実主義の中を生き抜かなければならない。
 予備校講師として生きるのに、ここからは最もつらい1週間なのである。ついさっきまで「夢、あきめるな」「夢は必ず叶うんだ」「最後まで自分を貫くんだ」とか、周囲の若いスタッフが熱く受験生に語りかけるのを、ニコニコ微笑みながら聞いていた。しかし話は急転直下、「夢よりも、まず現実を直視するんだ!!」に変わってしまう。
 その瞬間を、今井君はもう20年も見続けてきた。いきなり「夢より、現実だ」「最後に点数を伸ばしきれなかったオマエは悪いんだ」「志望校、諦めるしかないな」という絶叫が、失敗した諸君の頭上を飛び交うのである。
 そのときどう考え、どう行動するかについては、このブログに昨年も一昨年も詳細に論じてきた。すでに第1日の段階でその状況に陥ってしまった諸君は、右欄「ブログテーマ一覧」から「センター試験」をクリックして、どうか今日一晩を乗り切ってほしい。
各種ショーベン
(ブリュッセルは「小便小憎」の街。土産物屋にも、各種小便小憎が並ぶ)

 もちろん、「今日は、楽勝だった」「第一段階はクリアできそうだ」という幸せなヒトも多いはず。ぜひその好調を明日に持続してくれたまえ。今井君はすでに超ベテランのオジーチャンだから、たったいま不幸せで泣き出しそうな諸君のことしか考えられないのである。
 今日失敗した諸君、まだ明日1日あるじゃないか。クリーンアップが倒れても、6番7番8番打者が塁に出て、しっかり相手をかき回せば、まだまだ勝てるじゃないか。サトイモ男爵は遠くベルギー:ブリュッセルから、諸君の健闘を祈っている。
お部屋
(ブリュッセルでは、こんなお部屋にいます)

 もっともその場合、「何でベルギーからなんだ?」と、強い口調で聞き返される恐れも「なきにしもあらず」である。そんなに熱心にエールを贈る気持ちがあるなら、なぜ日本に留まって、日本で応援してくれないんだ? 「オマエはいいなあ。海外に逃亡できて」というヤツである。
 しかし諸君、じゃあ今井君が東京に残って、どんな声援をおくるんだ? 東進のデカイ旗を振り、「頑張れよ」と絶叫しながら、例えば東大の本郷キャンパスを駆け回るのかい? 北大/東北大/名古屋大/大阪大/九州大、その校門前で、東進の幟をかかえて応援歌でも歌うかい?
 さすがに、もうそういうことは若いスタッフの皆さんにお任せすることにした。おおむかし、塾でアルバイトをしているころには、若き今井君も受験当日の校門前に集合し、塾の腕章を巻き、幟をたて、受験会場に集まってくる塾生に「落ち着けよ」「頑張れよ」「オマエなら必ず合格できる」と声をかけたものである。
デスク
(ブリュッセルのホテルで、まずデスクをスタンバイ。あんまり寒いから、毛糸のボーシも購入した)

 しかしいまや、サトイモ君はすっかりカールおじさんだ。古文の某超有名講師に指摘されるまでもなく、ほぼカンペキにカールおじさんなのである。こういう中年オジサマが東大本郷に出現し、予備校生にカールを1カケラずつ配って「これで、キミもゥカール♡」とか、そんなことをやってみたまえ。さっそく民放ニュースショーの餌食になるじゃないか。
「東大本郷キャンパスに、ベテラン講師が登場」
「受験生にカールを配布して、『これでゥカールだ』と愛嬌をふりまいていました」
「うーん、どうなんでしょうかね」
「確かに、カールおじさんと『ウリ2つ』な感じですけどね」
「少子化で、予備校講師もたいへんですね」
「カールおじさんというより、焦げたサトイモみたいじゃないですか。本郷にサトイモ出現。いや、クマが牧場から脱走したみたいですね」
「はあーー(深い溜め息)。では、次です…。埼玉県久喜市の国道4号線・通称『大宮バイパス』で…」
以上、放送作家が書いたテンプレート的な原稿の一部分を予想してみた。
バスルーム1
(洗面所をスタンバイ。歯ブラシ、マウスウォッシュ、名古屋マリオットでもらってきた髭剃りクリーム、肩こりを治そうと「バブ」も持参した)

 というわけで、今井クマ蔵がセンター試験当日に東京なんかにいても、何の役にも立たないのは明らか。ベルギーあたりに逃亡して、かなたの地から穏やかに声援をおくりたい。1月11日、成田発12時半のANA機でフランクフルトに出発した。
 ちょうど今回の787騒動が始まった頃で、直前にはボストンでJALの787が、山口宇部ではANAの787が、深刻なトラブルを起こしたばかりである。いやはや、コワいのぉ&コワいのぉと呟きながら、自分が乗り込む飛行機が787でないことだけを祈っていた。
時刻表
(ベルギーの列車時刻表。ブルージュ、アントワープ、リエージュ、ゲントに小旅行の予定)

 今回の無料アップグレードは、エコノミー→プレミアム・エコノミー止まり。そりゃ、そうそう頻繁にビジネスクラスにアップグレードしてもらったんじゃ、周囲のお客さんに申し訳ないし、そもそも自分の精神が腐敗する。プレミアムエコノミーだって、国内線のビジネスシートとほぼ同格の贅沢シートだ。ここは、我慢&我慢である。
 フランクフルトで4時間待って、ルフトハンザのブリュッセル便に乗り換え。1時間の飛行であるが、飛行ルートはフランクフルト→コブレンツ→ケルン→ブリュッセル。つい昨年の9月、鉄道や船で右往左往していたあたりである。マコトに感慨深いものがある。
玄関
(部屋のドアを開けると、ナシの置物とマグリットの複製がある)

 ベルギーに到着してみると、その寒さにビックリする。連日が氷点下、「最低気温マイナス6度、最高気温マイナス2度」という日々が続くと、要するに函館か札幌あたりの気候である。雪が降ると、融けずに降り積もり、道路はカチンカチンに凍りつく。おヒゲも凍る。鼻から息を吐くと、息はヒゲにからみつき、そのまま真っ白に凍りつくのである。
 さて、「ベルギーで何をするか」であるが、今回の旅の目的は、①ムール貝、②ベルギービール、以上2点のみである。ブリュッセルは、ヴェネツィアでもフィレンツェでも、パリでもウィーンでもないから、美術館やオペラや教会めぐりでどんどん時間が過ぎていくことはない。
 まさに「何にもしない」を実践しにいくところであって、ムール貝を鍋1つ丸々ムサボリ食い、濃密でフルーティーなベルギービールを2杯か3杯チビチビやれば、ホントに他に何一つすることがない。
ユーロ
(旅先ではサイフをもたない。お札は乱雑に折り畳んで、ポケットにつっこんでおくほうが安全だ)

 ということになれば、あとは宿泊先のホテルの部屋で「何もしない」をするだけである。そのために、2段組みで550ページもある文学全集を2冊持参。何しろ飲む酒もビールばっかりであって、ブランデーだのウィスキーだの日本酒の熱燗だの、そういう強い酒に泥酔することはないから、ベルギーは読書にはもってこいの国なのである。
 折から、「おい今井、佐藤がNHK教育テレビに出たぞ」というメールが、わざわざベルギーにまで届いた。佐藤とは、学部時代の同級生で、クラスの出生ガシラ。いまや彼の肩書きは「東京大学教授」である。以下、NHKの番組データを掲載する。興味のある方は、ネットを駆使して番組を視聴してくんろ。

放送日 1/7 NHK教育(Eテレ)
高校講座 現代社会  第69回 国境を越える経済
講師:東京大学教授 佐藤安信
内容:グローバリゼーションの実態とそのプロセスを理解する。また、日本は国際社会に依存し、国際的な競争にさらされていること、それには良い面と悪い面があることを理解する。多国籍企業が世界的な市場で競争していることや、それに対する反発の理由を考える。

 いやはや、どんなことにも良い面と悪い面があるが、出世の悪い面は「落ちこぼれてしまった同級生を焦らせてしまうこと」である。同級生が出世して、嬉しくてたまらないことは確かなのだが、今井君はふと焦りを感じるのだ。
バスルーム2
(バス&トイレの光景)

 30歳代のころは、よかったな。みんな人生が思うようにならなくて四苦八苦している中、ボクだけが日の出の勢いで、少なくとも収入はウナギのぼりにアップする一方。「大差をつけたな」と思い込んでいた。うにゃにゃ、しかしこの数年、かつて四苦八苦していたヒトビトがあっという間にグングン出世しはじめた。
 かつてのゼミの同級生は、早稲田大学政経学部教授。アルバイト先の同僚は明治大学教授。そしてクラスの同級生は、東京大学教授で、NHK教育テレビでこんな立派な講義を展開している。ふむ。マコトにスバラシイ。
 しかし今井君はどうだ。昨年はフジ深夜のバラエティ番組で3つか4つのコメントをしただけで終わり。再放送はしてもらったけれども、何だか生煮えな感じ。日テレとテレビ朝日からオファーはあったが、何となく立ち消えになって音沙汰もなし。うにゃにゃ、今年はチョイと頑張らんとアカンな。
シャワーブース
(シャワーブースもついている)

 こんな状況で、時代のヒーローが2人も他界する。大島渚、大鵬、こんな偉人たちに死なれて、我々はいったいどうすればいいんだ。今井君も頑張らなきゃ、今井君も頑張らなきゃ。焦りはどんどん深まっていく。
 ベルギーのホテルで「何にもしない」を満喫しながら、そんなことを考えて今井君はオシリのあたりがコソバユイのである。あんまりコソバユイから、文学全集のページは思いもかけないほどどんどん進む。おやおや、これじゃ「2冊じゃ足りません」ということになってしまうかもしれない。

1E(Cd) J.S.BACH/SILVIA(Cantata Opera in 3 Acts)2/2
2E(Cd) Münchinger & Stuttgart Chamber:BACH/MUSICAL OFFERING
3E(Cd) Jochum & Concertgebouw:BACH/JOHANNES-PASSION 1/2
4E(Cd) Jochum & Concertgebouw:BACH/JOHANNES-PASSION 2/2
5E(Cd) Schiff:BACH/GOLDBERG VARIATIONS
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