2012年12月28日(金)

Tue 121204 階段か坂道か イブイブのクリスマス市 今行くん(パリ速攻滞在記4)

テーマ:ブログ
 12月23日、クマ蔵は相変わらずパリにいる。パリのど真ん中、シャンゼリゼのジョルジュサンクである。そりゃそうだ。昨日の夕方パリに着いて、今日すでに東京に戻っていたりしたら、今井君は時空を自由に駆け巡るウルトラ・グマになっちゃうじゃないか。
 考えてみれば、今日はクリスマス・イブイブである。クリスマス・イブイブにパリのど真ん中にいる日本グマというのは、なかなか珍しいかもしれない。雪の積もった深い山中で冬眠しているか、東京の豪華なクリスマスツリーの脇で酔っぱらって居眠りしているか、普通ならそのどちらかであるべきである。
 しかしサトイモ大将の場合、そういう決まりきった時代はもう過ぎた。クリスマス・イブイブに「今日はイブイブだね♡」「うん♡」とか、クリスマスイブに「今日はイブだね♡」「うん♡」とか、腰を抜かすほど当たり前のことに感動して「うん♡」「うん♡」をやっていれば、「今日はお正月だね」「うん♡」を80回も繰り返すうちに、人生はあっという間に終わる。
クリスマス市1
(シャンゼリゼのクリスマス市)

 節目節目というコトバはあっても、当たり前な節目節目にこだわっていられるのは、コドモのうちだけである。七五三、ご入園。ご入学、ご卒業。またまたご入学、ご卒業。シューカツ、内定、ご就職。節目が節目として意味をなすのは、そのあたりまでである。
 階段を一段一段しっかり踏みしめて、「ボクは着実に成長している」「アタシはオトナへの階段を昇っている」という実感は、人生でおそらく最も幸福な時代の、素晴らしい充実感である。クリスマスイブイブ、クリスマスイブ、クリスマスにお正月、若い諸君はそういう節目を大いに満喫したまえ。
クリスマス市2
(クリスマス市、ホットワインの屋台)

 しかし諸君、「祝・ご就職」の後には、目に見える形での節目や階段はほぼ完全に消滅するのである。踏みしめるべき階段はなくなり、どこまで続くかわからない急峻な坂道が、どこまでもどこまでも曲がりくねって続くばかりである。
 その坂道がドロドロの泥んこ道だったり、意地悪な門番がいくらでも姿を現したり、鬼や天邪鬼や凶暴な野犬が暗がりから飛び出してきたりもする。ほとんどのヒトビトが、ここで深い溜め息をつき
「自分がどう評価されているかわからない」
「目標を見失った」
「実力が正しく評価されていないような気がする」
と苦々しい思いを口にする。
 そりゃそうだ。超難関大学に合格した程度のことで「頂点を極めた」などと言っていられたあの頃が、今はあまりにも懐かしい。ところが、極めたはずの頂点は、実は頂点どころか、その後40年50年長い長い坂道の入り口に過ぎなかったのである。
 クマちゃんとしては、そういう苦い溜め息の原因がどこにあるのか、若い諸君にもヒントを差し上げたいと思う。ヒントも何も、クマどん自身も溜め息の原因はよく分からないのであるが、「どうやら『節目』『節目』にこだわりすぎるせいじゃないだろうか」と考えるようになってきた。年齢789歳の推論である。
板チョコ
(クリスマス市、板チョコだらけの屋台)

 代ゼミではこの時期、どの教室にも必ず「ぼく達の正月は3月だ!!」という貼り紙が貼り出される。「日々是決戦」「親身の指導」と同じ、ヨコ30cm×タテ150cm程度の白い紙に墨汁で黒々と「ぼく達の正月は3月だ!!」と、受験生諸君に厳しく語りかけてくる。
 これが大教室なら3~4枚、小教室なら2枚、廊下にもエントランスにもズラズラと貼り出され、「そうか、ぼく達の正月は3月なんだな♨」と男子も女子もみんな納得するという仕掛けである。
焼き栗
(クリスマス市、焼きぐりの屋台)

 しかしこの標語、何だかムカつかないかね? ムカつきの原因をかつて代ゼミの生徒諸君と話し合ってみたことがあるが、
① まず「ぼく」。今どき1人称に「ぼく」などというのは、純文学の小説家だけじゃないか。女子の存在を忘れて「ぼく」にしちゃったあたりも問題。もちろん、その後「春名風花」なる人物が登場して「ママでも金」ならぬ「女子でもぼく」を始めようとは、神ならぬサトイモの予測できることではなかった。
② 次に「達」。「ぼく」が平仮名なのに、何で「達」が漢字なんだ? 「ぼくたち」or「僕達」であってしかるべきだ。不統一感こそ、ムカつきの原因だ。
③ そして最後に「正月は3月だ」。お正月って、そんなに強烈に大切な節目なの? 初詣して(Mac君の変換は「発毛でして」だが)、おもち食べて、喉につまらせて、笑って、お雑煮におしるこにミカンにオセチに、「オセチもいいけど、カレーもね♡」。それだけのことじゃないか。まさかタコアゲに羽根つきに、スゴロクにカルタ取りが楽しみな年齢じゃあるまいし、「3月だ!!」とかビックリマーク2つもつけるなんて、ムカつくじゃないか。
生徒諸君の意見は、だいたい以上3つに集約された。クマ蔵が思うに、「お正月」などという古い節目について、受験生世代ぐらいから「あんまり意味ねんジャネ?」と気づきはじめるのである。
ドゴール
(ドゴール君も、何だか目立たない。寂しそうだ)

 「去年今年、貫く棒のごときもの」。高浜虚子にいろいろな批判はあっても、「正月って、大した意味ねんジャネ?」と感じはじめることと、「貫く棒のごときもの」と喝破することの間に、サトイモ君なんかは大きな共通点を見いだすのである。
 「階段か、延々と続く泥の坂道か」。青年期までは階段、青年期を過ぎれば坂道。森鴎外が「青年」で描いたのもまた同じ種類の苦悩だったんじゃないか。シューカツ期から祝・ご就職の時代に今井君が感じていたのは、そんなことであった。
コンコルド
(コンコルド広場のオベリスク。遠くにエッフェル塔が見える)

 さて、12月23日朝、パリの街に踏み出そうとする今井君の前に、どこまでもどこまでもクリスマスマーケットが続いている。なんだかんだ言って、パリのヒトもやっぱり節目&節目は大好き、クリスマス大好き。ホットワインどころか、「ホットビール」という恐るべき屋台もあって、クリスマス市はシャンゼリゼ・クレマンソーのあたりからコンコルド広場まで、広い通りの両側に延々と続いている。
ガルニエ
(パレ・ガルニエこと、旧オペラ座)

 もともとクリスマス市はドイツ、特に南ドイツのもの。ニュルンベルグやミュンヘンが有名だったが、あっと言う間にヨーロッパ全域に広がった。かく言う今井君も、3年前にはブダペストとプラハで、昨年はマドリードで、今年はこうしてパリでクリスマス市を見物する。
 さすがパリだけあって、どの屋台も洗練されている。その分ワイルドさに欠けるが、ワイルドな部分は、それを売り物にする芸人さんが2012年日本を彩ってくれたわけだから、それでヨシとすることにしよう。
グランカフェ
(旧オペラ座至近の「グランカフェ」、24時間営業。オペラ座のあとの食事はここが定番である)

 コンコルド広場で左に折れ、マドレーヌで今度は右に折れれば、徒歩20分程度でオペラ座前に出る。今回の速攻パリ滞在では、バスティーユの新オペラ座に2回、「パレ・ガルニエ」こと旧オペラ座に2回、オペラとバレエに入りびたる予定。滞在2日目の朝にチョイと下見をしておくのも悪くないだろう。
カフェドラペ
(GRAND HOTELとカフェ・ド・ラペ)

 ガルニエの脇には古式ゆかしい「GRAND HOTEL」。その1階には「カフェ・ド・ラペ」。むかしむかし埼玉県春日部に住んでいたころ、駅前の「カフェ・ド・ラペ」のランチに通った記憶があるが、パリの本家カフェ・ド・ラペは、まさに世界のカフェの頂点。この頂点の先に延々と坂道が続いているかどうか、さすがの今井君にも、それは分からない。
 しかしいったいどうしたんだMac君。さっきまで「今井君」って変換してたのに、なぜ突然「今行くん」なんだい?

1E(Cd) José James:BLACKMAGIC
2E(Cd) Radka Toneff/Steve Dobrogosz:FAIRYTALES
3E(Cd) Billy Wooten:THE WOODEN GLASS Recorded live
4E(Cd) Kenny Wheeler:GNU HIGH
5E(Cd) Jan Garbarek:IN PRAISE OF DREAMS
total m20 y2085 d9979
最近の画像つき記事
 もっと見る >>

Ameba芸能人・有名人ブログ

芸能ブログニュース

    ブログをはじめる

    たくさんの芸能人・有名人が
    書いているAmebaブログを
    無料で簡単にはじめることができます。

    公式トップブロガーへ応募

    多くの方にご紹介したいブログを
    執筆する方を「公式トップブロガー」
    として認定しております。

    芸能人・有名人ブログを開設

    Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
    ご希望される著名人の方/事務所様を
    随時募集しております。

    Ameba芸能人・有名人ブログ 健全運営のための取り組み
    芸能ブログニュース