2012年12月23日(日)

Thu 121129 驚くべき出会い2 ヴィースバーデン 季節がかわる(ンラゼマ地球一周記32)

テーマ:ブログ
 夜のフランクフルト駅でいきなり「日本の人ですか?」と話しかけてきて(121123の記事参照)、「カッセルに行きたい」「何ひとつわからない」「パニクっている」「キップの買い方も分からない」とタタミかけ、しまいにソーセージパンを後生大事に握りしめて列車に乗り込んだ「驚くべき日本人」の話を、もう少しだけ続けたい。
 だって、あの夜のサトイモ閣下の驚愕はたいへんなものだったのだ。「ドイツ語はわからない」「英語もわからない」「ホームステイ先のヒトとも連絡がつかない」「行き先のカッセルという街がどこにあるのか、それも全くわからない」というんじゃ、果たしてホントにこの人間をカッセル行きの列車に乗せていいかどうか、こっちだって混乱するじゃないか。
 まあ仕方がない。スーツケース2つとソーセージパンをもって、驚くべき日本人を載せた列車は重々しくフランクフルト中央駅を出て行った。あとは運を天に任せるだけである。
おじぎ
(Sの文字にお辞儀する男 at フランクフルト中央駅)

 その後の新聞報道で「日本人、カッセルで行方不明」とか「フランクフルト付近を訪れた日本人、消息を絶つ」「家族から捜索願」みたいな記事を見かけないから、結果として何事もなく済んだことは確か。まあヒト安心だ。
 しかしあの直前には、ホームステイでルーマニアを訪れた日本人女子学生が、空港到着後に惨殺された事件もあった。あまりにも安易かつ無防備に外国を訪れ、あまりにも無邪気にヒトを信用しては、悲惨な結果につながりかねない。クマ蔵としても、そのことをある程度お説教してから、あの日本人を列車に乗せるべきじゃなかったんだろうか。
中央駅1
(出会いは、駅のこのあたりだった 1)

 まあ、その辺は「教師根性」である。お説教できるチャンスをミスミス逃したことが悔やまれてならない。マコトに幸いなことに、「日本のヒトですか?」と話しかけてみた相手が、善良きわまりない良心のカタマリ=今井クマ蔵だったからよかったようなものの、「日本の人」の中には振り込め詐欺を繰り返すような悪辣な人間だって、間違いなく存在する。
 50ユーロ札の札束をナマのまま片手に握りしめ、「スミマセン、列車のチケットの買い方教えてくれませんか?」などということをやっていたら、ワルい人やイケナイ人の餌食になって、大事なオカネやパスポートを、うんにゃ、一番大切な命だって、早晩みんな巻き上げられる。今回大丈夫だったからといって、次が大丈夫とはとても思えない。
中央駅2
(出会いは、駅のこのあたりだった 2)

 外では生温い雨が激しく降り始めた。地下の「IHR PLATZ」にちょっと寄って酒を買い、ホテルに戻って飲みなおすことにした。まずホテル1階のバーでアイリッシュ・コーヒーを2杯。濃いコーヒーにアイリッシュ・ウィスキーをタップリ入れて、上から生クリームをのっけたホットドリンクである。
 フランクフルトのインターコンチネンタルホテルは、団体ツアーの中国人でごった返しているが、このバーだけは欧米人が占拠している。中国の人と日本の人は、お隣のロビーでインターネットに夢中。どうも、スペース/スペースで棲み分けが出来ているようだ。
ビア
(ホテルの部屋でもこんなに飲んだ)

 部屋に戻ってさらにビアと安いシャンペンで飲みなおす。日付が変わる頃、「あの人は無事にカッセルに着いただろうか」「カッセルに着いたとして、チャンとホームステイ先に連絡できただろうか」「カッセルの駅で立ち往生していないだろうか」と、またまた心配でならなくなった。
 だって連絡がつかなければ、明かりの消えた雨のカッセル駅で、間違いなく立ち往生するのだ。カッセルで、今井君みたいなお節介な日本人が見つかるとは思えない。「どうしました?」と最初に声をかけるのが善良な人かそうでないか、そんな微妙なところに運命をかけるなんて、ホントに危険なことをしたものだ。
 フランクフルトの雨もますます激しくなったようである。遠くから雷鳴が轟き、アイリッシュ・コーヒーのせいでクマ蔵の目はパッチリ覚めてしまった。何だか暴風が吹き荒れているようである。雨、雷鳴、暴風、こんなんじゃ「驚くべき日本人」の運命は決定的に哀れな方向に行きそうじゃないか。
ヴィースバーデン
(翌日はヴィースバーデンを訪れた)

 しかし諸君、「暴風が吹き荒れている」というのは、実はサトイモ男爵の錯覚。この「ゴゴゴゴォーーッ!!」「ゴゴゴゴォーーッ!!」「ゴゴゴゴォーーッ!!」という轟音は、暴風ではなくて、館内を高速で上下するエレベーターの響きである。
 ひと時代前のホテルなら、ありがちなことだ。エレベーターの高速性を重視するあまり、鋼鉄の建物の真ん中を数機のエレベーターが高速で上下すれば、館内全体を日がな一日轟音が支配することになる。嵐が吹き荒れるような轟音は、午前2時ぐらいまで続き、いったんはおさまったけれども、午前6時ごろから再び始まった。
中央駅3
(ヴィースバーデンに到着)

 さて、ついに9月12日になった。17日間の計画で8月下旬に始まった東回り地球一周も、残る旅程は今日20時の飛行機で日本に帰るだけである。今日は本来ならフランクフルト市内で大人しくしているところであるが、今井君は最後の最後まで大暴れをしてから帰りたい。
 だって、仕方ないじゃないか。今日の飛行機で帰れば、日本はもう9月13日夕方。16日からは秋の講演会ラッシュになって、次に外国旅行に出られるのは、12月下旬である。名残はいくら惜しんでも惜しみ足りないぐらいだ。
ヴィースバーデン駅1
(ヴィースバーデン駅 1)

 フロントでチェックアウトしたあとで、荷物を午後4時まで預かってもらい、クマ蔵は中距離電車に乗った。目指すは、ヴィースバーデン。古代ローマから続く歴史の古い温泉の街で、今もヘッセン州の都でもある。ゲーテも、ドストエフスキーもここを訪れている。ドストエフスキーが賭博でたくさんのオカネを失ったのも、この街である。
 ヴィースバーデンまでは、中距離電車で40分ほど。ライン河とマイン河の合流点だから、マインツとは河を挟んで反対側だとわかる。州都というだけあって確かに大きな駅で、乗降客も多い。
 しかし諸君、ここでまたまた雨と風が激しくなって、傘をさしてもずぶぬれになってしまう。ドイツでは、この日を境に季節が完全に秋にかわったようだ。ヴィースバーデンの街には着いたが、こりゃのんびり散策どころの話ではない。ンラゼマ地球一周記のラスト1日は、ブルブル震えながら過ごすことになってしまった。
ヴィースバーデン駅2
(ヴィースバーデン駅 2)

 まあ、これも「旅の最後の1日」としてはなかなか風情タップリである。季節が終わり、新しい季節が始まる。その日を境に秋が一気に深まる。旅の哀愁を噛みしめようと言うなら、これ以上のシチュエーションは考えられないぐらいだ。もしボクチンが映画監督なら、旅の映画はそうやって締めくくる。
 旅の映画がそうなら、大きく人生を描く映画だって全く同じでいいはずだ。そう考えると、ますます最終日のクマの哀愁はつのるのだった。
 
1E(Cd) Walt Dickerson Trio:SERENDIPITY
2E(Cd) Surface:SURFACE
3E(Cd) Surface:2nd WAVE
4E(Cd) Enrico Pieranunzi Trio:THE CHANT OF TIME
5E(Cd) Quincy Jones:SOUNDS … AND STUFF LIKE THAT!!
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