2012年11月29日(木)

Mon 121105 ウルグアイの世界遺産 ラ・プラタの記憶と荒漠(ンラゼマ地球一周記20)

テーマ:ブログ
 9月6日、クマ蔵がラ・プラタ河を横断して上陸したウルグアイ・コローニアの町にも、チャンと世界遺産が存在するのである。町の正式名称は「コローニア・デル・サクラメント」。いかにもスバラシイ世界遺産が隠れていそうな、奥ゆかしい正式名じゃないか。
世界遺産1
(ウルグアイの世界遺産 1)

 ガイドブックによれば、
① もともとポルトガルの貿易港として栄えた歴史の古い町。
② 旧市街は、スペイン植民地時代の町並みを今に伝えている。
③ 旧市街から5kmにわたるラ・プラタ河岸は、現在ビーチリゾートとして注目されている。
 諸君、たいへんだ。何にも知らずに「ウルグアイに上陸するだけで、いい思い出になるな」と考
え、予備知識なしにブラリと訪れたけれども、何とも畏れ多い歴史の町だったのである。
コローニア風景
(コローニア・デル・サクラメントの風景)

 しかしそれにしても、人間が生活している気配がまるでない。ゴーストタウンというか、観光客さえ静寂に恐れをなして消滅してしまったか、とにかく見渡すかぎり目に入るのは大型の野良犬ばかりである。
 「もしかして、このあたりが世界遺産?」と気づいたのは、フェリーの着いた港から10分ほど徒歩で行ったあたり。寂れ果てた風景の中に、ガイドブックが「世界遺産」と仰々しく写真を掲載している「ナカレリョの家」があった。
世界遺産2
(ウルグアイの世界遺産 2)

 うにゃにゃ、これってホントに世界遺産なの? 今井君が小学生の頃の、生まれ故郷・秋田市土崎港周辺とおんなじじゃないか。寂れた街路、朽ちかけた家々、深い静寂、人間よりも野良犬たちが目立つ風景、犬たちの困惑した笑顔。秋田の春先そっくりの冷たい風に吹かれながら、今井君は小学生時代の昼下がりにタイムトリップした錯覚にとらわれた。
 そもそも、ラ・プラタ河の記憶にも、小学5年の思い出が絡まっている。今井君のいた5年1組に「海田くん(仮名)」という優等生がいた。今井君みたいに引っ込み思案ではなく、児童会会長、地域野球チームのキャッチャーでキャプテン、勉強もよくできて、いかにも「地域のホープ」な感じの少年であった。
世界遺産3
(ウルグアイの世界遺産 3)

 ボクチンが初めて「ラ・プラタ河」の名称を耳にしたのは、その海田くんの口からだった。小5の夏、海田くんは学研の学習雑誌を指しながら「あれれ、この本には『ラプラタ川』って印刷されてるけど、正しくは『ラ・プラタ川』なんじゃないかな」と指摘した。
 うにゃにゃ、勉強面だけは海田くんとライバル関係だった今井君は、正直言ってカチンときた。だって、ラ・プラタ河の存在を、あの頃のボクチンは知らなかったのである。
世界遺産4
(野良ワンコ、世界遺産の石畳を行く)

 完全に小学校オンリーの場合、世界地理の授業が中南米まで進んでくれることは珍しい。中国、インド、ヨーロッパと、ゆっくりゆっくり西回りに授業は進み、3学期でやっと北アメリカまで行って、そこで終わり。中南米やオセアニアの地理は、置いてきぼりになるのが普通。少なくとも今井君のクラスはそうだった。
 なのに海田くんは、中南米のことまで詳しく知っている。それもアマゾン河じゃなくて、ラ・プラタ河のことを知っている。「ラプラタか、ラ・プラタか」、そんな些細な「・」のことを平然と論じている。うにゃにゃ、生意気だ、気に入らない。当時の今井君は、そういう度量の狭いサトイモだった。
世界遺産5
(サン・ペドロ要塞付近に立つ灯台)

 今考えれば、海田くんにはきっと家庭教師がいたのである。秋田市土崎港に塾がある時代じゃなかったから、パパか、家庭教師か、オジサンか、まあそのたぐいの人に世界地理も教えてもらって、秋田で唯一の中学受験「秋田大学教育学部付属中」を受験するはずだったのだ。怠けてばかりの今井君とは、比較になるはずもない。
 以上、コローニアの世界遺産「旧市街」を眺めながら、サトイモ閣下の脳裏に去来していたのは、何と秋田の記憶なのであった。そして諸君、中学1年の社会の時間でも、秋田高校1年の地理の授業でも、とうとうサトイモ君は学校の正式な授業で中南米について学んだことはなかった。
地図
(ラ・プラタ河、河口付近の地図)

 中1の地理は「日本の4大工業地帯」で異様に手間取り、世界地理はやっぱり西回りで朝鮮半島→中国→インドと進み、ドイツ・ルール地方までで終わり。北アメリカまでさえも進めずに終わった。
 しかも担当の増淵先生(仮名)が「教師が押し付けちゃイケナイ」「生徒が資料集から自分で問題点を発見し、自分で解決するのが地理学習」というタイプの先生だったから、生徒はみんな「知っているけど、知らんぷり」をしなきゃイケナイ。下手に知っていると、厳しく叱られる。中南米とオセアニアは、またも置き去りになった。
ラ・プラタ河
(ラ・プラタとコローニア沿岸の島)

 高校1年の地理・笹木先生(仮名)は、今井君の人生でも好きなほうから20番目ぐらいに入るセンセ。今でもまだ、笹木先生の口マネが出来るぐらいだ。しかし授業の進度というになると、またまた中南米置き去りタイプである。
 生徒一人一人が1つの国を選んで調べ、クラスの前でレポートを発表する。他の生徒の質問にも答えなければならない。そういうゼミ形式の授業だから、いやはや、進まないは進まないは、これほど不承不承な進度の授業はなかなか考えられない。
自分撮り1
(ラ・プラタと自撮りグマ)

 ギリシャの時なんか、担当した生徒が百科事典で「ギリシャ」の項を丸写しにしてきた。もし手許に「百科事典」という前世紀の遺物があったら、試しに「ギリシャ」と引いてみたまえ。4000年にも5000年にも及ぶ気の遠くなるような歴史が、微に入り細を穿って説明されている。
 ギリシャ担当者は、いったい何日かかったか分からないが、それを全部大学ノートに書き写したのだ。「コピー」が普及する直前の時代だったからだが、その大学ノート約50ページを、彼は全て読み上げようとしたのである。
自分撮り2
(ラ・プラタと自撮り帽子グマ)

 さすがの笹木先生も業を煮やし、ソクラテスもプラトンも登場しないうちに読み上げは打ち切りになったが、それでも既に40分が経過。こんなんじゃ、中南米まで行きつくはずもない。またまた授業は北アメリカまで。みんなめでたく高2になって、社会科科目は倫理社会と世界史に切り替わってしまった。
 どうして日本では世界地理の授業が西回りなんだろう。マゼランどんに気でも遣っているのかねえ。だれか、世界地理を東回りでやりませんか。今回の今井君の世界一周が東回りなのも、そういう思いがホンのわずか混じっているのかもしれない。
ラ・プラタ河2
(ラ・プラタの茫漠)

 あまりにも広大な泥の河を眺めて、サトイモ閣下は感激&感動に咽んでいた。日本では決して見られない、はるかな別の星を思わせる荒涼&茫漠である。これほどの荒涼と茫漠が、海ではなく河川の風景にすぎないのだ。
 あれほど海を見続けたマゼランでさえ、海と勘違いしたほどの茫漠、おそらくこの世の果ての茫漠であって、世界地理の授業がここに至らないのは、この風景がこの世のものとは思えないせいかもしれない。

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