2012年11月28日(水)

Sun 121104 締めくくりはスープ いよいよウルグアイ上陸(ンラゼマ地球一周記19)

テーマ:ブログ
 9月5日、カミニートからレコレータへ、考えてみればマコトに勤勉にブエノスアイレスの観光スポットを巡り歩いたわけであるが、当人の感想としては「今までで一番地味な1日だった」と言うしかない。
 その場合の「今まで」がどういう範囲を指すのか、それがまた大きな問題である。「ここまでのブエノスアイレス滞在で」というならまだ救いもあるが、「今までの全ての外国旅行で」と示す範囲が大きく拡大すると、この一日の終わりの惨めさはまた格別である。
チケット
(ブエノスアイレスの地下鉄チケット、1回券)

 しかも、どうもその可能性が高いのだ。最近10年の外国旅行を振り返ってみるに、一番地味だった1日は、おそらく①アイルランドのキルデアを訪問した時か、②雨のエジンバラをウロウロ歩き回った日か、③ホテルで丸1日フテくされていた2008年12月18日のロンドンか、金♡銀♡銅の候補はその3日である。
 しかしこの日のカミニート→レコレータ探訪は、金♡銀♡銅の3者を脅かす存在に十分なり得る気がするのだ。何しろ、南半球の9月は肌寒い。泥の色の河から冷たい風の吹きつのる場末の寂れた観光地カミニートから、時おり雨の落ちてくる重い曇り空のレコレータ墓地へ。こりゃ、なかなか念の入った地味さ加減である。
お肉
(またまた「ラ・エスタンシア」でステーキ)

 しかも、何の事件も起きない。①の時も②の時も、記憶力の鬼=今井君が一生忘れないだろう小事件があった。③に伴う事件なんか、今でも記憶にこびりついて離れない。いやはや、もう4年も経過するが、とにかくあの時はたいへんだった。
 ところが今日のカミニート→レコレータ探訪では、例えば「暴漢に襲われる」「怪しいグループにあとをつけられる」みたいな中事件もなかったし、「蹴つまずく」「転ぶ」「歯が折れる」「飲み食いしたものの腸内スタンピードに脅かされる」みたいな小事件さえ一切なかった。
チミチュリソース
(またまたチミチュリ・ソース)

 こうなると、せめてメシぐらいは派手に行きたいけれども、まるで悪霊にそそのかされたように「いつもと同じ店」に入って地味に&地味に、ますます地味に済ませてしまうのが今井君の悲しいところ。悲しいことに、ふと気がつくと4日連続「ラ・エスタンシア」のテーブルについていた。
 肉はいつもと同じ500グラムので構わないが、せめて付け合わせぐらいは、いつもと違ったヤツにしたいじゃないか。サトイモ大将は思い切ってポテトのスープを注文してみた。昨日までは、「付け合わせ一切ナシ、肉、肉、肉のみ」、または「ええっと、このオムレツも下さい」をやっていて、スープは初めてだったのである。
スープ
(極々薄味なスープ)

 ところが、何だこりゃ。丸っきり昭和日本の給食のスープと同じだ。今井君が小学1~2年の頃まで、給食に牛乳ではなく「脱脂粉乳」というものが出ることがあったが、ホントにあの脱脂粉乳の味を思い出すような薄味スープである。
 ここで今井君は一計を案じ、「味付けは、この際自分でやっちゃえ」という暴挙に出る。まず、テーブルにある塩と胡椒。お肉につけるチミチュリ・ソースもたっぷりスープに投入。あとは、テーブルに最初から付録でついているクラッカー2枚をバリバリ砕いて投げ込むと、味付けは完成である。
ネロネロ
(アブラでネロネロな2ペソ札がどんどん貯まっていく)

 すると諸君、これが実に旨いのである。サトイモ閣下は最近あんまり料理をしないが、今から500年ほど昔の学部学生時代は、「松和荘」の狭く汚い台所で(松和荘での日々については、右欄「ブログテーマ一覧」から「今井君の松和荘時代」をクリック)、来る日も来る日も貧しい料理を作っていた。だから今でも「即興でスープの味付け」などというのは得意中の得意である。
 こうして、一時萎えかけていたクマ蔵の気力は一気に充実。翌朝はいよいよウルグアイに入る。アルゼンチンでさえ緊張していたクマどんとしては、ウルグアイの港町コローニアに向かう前にあんまり落ち込んでいるわけにはいかない。スープの味付けみたいなことだっていい。一度リセットして、バリバリに張り切ってラ・プラタ河を渡りたかった。
靴下
(この朝、靴下1足を断捨離。ゴムが伸びて、ネロネロ下がってくるようになってしまった)

 翌朝のブエノスアイレスは、低い雲から強めの雨が降り注ぐあいにくの天候。ファエナ・ホテルの前の運河も茶褐色、船着き場から眺めるラ・プラタ河もやっぱり暗い茶褐色。断捨離寸前の折り畳み傘は、今日も大活躍ということになりそうだ。
 船着き場は大混雑。ウルグアイ・コローニア行きのフェリーは超満員である。チケットを買うのに10分並び、船にチェックインするのに30分並び、さらに旅券の審査で15分並ぶ。何しろこれから今井君は国境線を跨ぐのだ。このぐらいの行列は致し方ない。
チップ
(客室係へのお礼を忘れずに)

 お船の中も大混雑。窓際の席はとっくに満員で、空いているのは船のど真ん中、トイレ真ん前の「トイレ・ビュー」な席だけである。ま、せいぜい2時間。しかも万が一窓際の席に座れたとしても、窓から見えるのは延々と茶褐色の泥の河だけである。そんなら、トイレ・ビューと大差ない。そんなことでムカついていては、中南米の旅は無理である。
 出航が9時、コローニア到着11時。入国審査はブエノスアイレス側の港で済んでいるから、船から出ればそこはすぐにウルグアイである。ありゃりゃ、諸君、ウルグアイだ。もともと今井君の予定には、アルゼンチンはあってもウルグアイはなかった。何かのハズミで来てしまったが、ここは間違いなくウルグアイである。
自分撮り
(ウルグアイに到着した巨大客船の中で)

 船を出て、両替もせずにコローニアの街に出る。ウルグアイでは、よほど奥地に入り込まないかぎりアルゼンチン・ペソが使えるから、ウルグアイ・ペソへの両替は不要なのである。
 船着き場には「首都モンテビデオ行き」のバスが待っていて、このままバスで3時間、モンテビデオまで一気に入り込んでしまうことも出来る。しかし諸君、もともとウルグアイ自体が予定外なのだ。予定外に予定外を重ねてモンテビデオに向かい、「ありゃりゃ、帰れないや」という事態に至るのは、今回は避けたほうがいい。
コローニア
(コローニアの街。人の気配は全くない)

 とにかく、まず目の前のコローニアの街を征服しようじゃないか。しかし、あれれ? いきなり周囲には人っ子一人いなくなってしまった。さっきまで、船はあんなに満員だったのに。窓際に座るなんて「夢のまた夢」と感じるほどの大混雑だったのに。「おーい、みんなー、どこに行っちゃったの?」である
 もちろんそんな叫びはあげないが、ムンクの「叫び」を実演してみたいほど、ホントにいきなり周囲には誰一人いなくなってしまった。まるであの泥の河にみんな吸収されてしまったかのようなありさまである。
ドラム缶
(そこら中に、青いドラム缶。ゴミ収集用である)

 荒涼とした泥の河の岸に、青いドラム缶が並ぶ。どうやらこれはゴミ収集用のドラム缶だ。河岸に冷たい河の風が吹きつのる。しかし風の冷たさは、昨日のカミニートとは異質のものである。冷たさに危機感が含まれない、誤解を恐れずに言えば「温かい冷たさ」なのだ。
 「温かい冷たさ」を象徴するのが、そこいら中をうろついている野良犬たちの表情である。野良犬なんだから、危険なのは当たり前。しかし彼ら彼女らは「自分たちは危険な存在だ」とは全く認識していない。「あなた仲間です」とでも言いたげな、優しい笑顔である。
 人影が皆無である以上、とりあえずウルグアイにおける今井君の友はこの犬たちだけである。犬たちも、はるか地球の裏側から何かの偶然でウルグアイまでやってきた不思議なクマを心から歓迎している様子。温かい笑顔をたたえて、どこまででもついてくる。
ブケブス
(ウルグアイの河岸で。お船はアルゼンチンに帰っていく)

 「何でこんなところまで来ちゃったんだろう」「まるで世界の果てじゃないか」。若干の後悔に震えるサトイモ閣下の前を、たった今乗ってきた船がブエノスアイレスに引き返していく。河を横断しただけだが、高速艇で2時間のはるかな距離がある。
 「あーあ、ボクチンをこんなところに置いて、サッサと行っちゃった」であるが、今井君は大丈夫だ。だって、こんな優しそうな笑顔の野良犬たちが、しっかりそばについていてくれる。犬がこんなに優しいなら、ヒトビトもきっと間違いなく優しいはずである。

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