2012年10月19日(金)

Wed 120925 心に力こぶ→♡形が崩れていく 悩むより食うが易し(ンラゼマ地球一周記4)

テーマ:ブログ
 今回のニューヨーク滞在は、あくまで東回り地球一周のベースキャンプ扱いであるから、滞在は3日に過ぎない。するとマコトに驚くべきことであるが、8月30日朝にベッドを出た段階で、「今日がニューヨーク最終日、もう明日昼にはチェックアウトしなきゃなんない」いう絶望的な事態に気づくことになる。
 この朝の今井君の心中をごく正直に吐露すれば、「このままニューヨークにいたい」「ブエノスアイレスなんか行きたくない」である。しかももっと具体的に
「ブエノスアイレス行きの飛行機は、今からだってキャンセルできる」
「ブエノスアイレスのホテルも、若干のキャンセル料に目をつぶれば、十分にキャンセル可能だ」
「このままもう8日間、ニューヨーク滞在を続けて、ニューヨークから直接フランクフルトに向かってもいい。それでも『まあ地球一周』にはなる」
「確かに南半球を回らないんじゃ、ちとゴマカシな地球一周にはなるけど、立派にグルっと回ることにはなるじゃないか」
など、次から次へと巧みな言い訳が、黒い泉のようにドクドクと湧き上がってきて、もしも誰かが今井君の背中を押してくれさえすれば、直ちにPCに向かってブエノスアイレス回避の行動に出ていたはずである。
CANAL ST
(ニューヨーク地下鉄 CANAL STREET駅)

 何しろ諸君、今のニューヨークは居ごこち最高だ。道ゆくヒトビトは日本人も顔負けの落ち着いた態度を維持し、「さすが先進国!!」と手を打って感激を語りたくなるほどである。大きな声も出さないし、行動も抑制されているし、店の人々の愛想も抜群だ。
 昔は日本人独特だったこういう態度が、今やニューヨーカーのスタンダードになりつつあるのかもしれない。ハッキリものを言わなくて、何となく優柔不断。何を求めているのか、何をしたいのか、グズグズと意味不明。昔の日本人は欧米人にそう批判されていたが、やっと今ニューヨーカーの民度が日本人に追いついてきたということかもしれない。
ウォールストリート
(ニューヨーク地下鉄 WALL STREET駅)

 スーパーやコンビニだって、いまや東京の店員さんたちの優しい接客ぶりと変わらない。1度だけでサトイモ閣下の顔を記憶してくれて、2度目の訪問でレジに並んだら、「一昨日も来てらっしゃいましたね」と声をかけてくれる。おお、やるじゃないか。
 33th StとマディスンAveの交わるあたりには、セブンイレブンを発見。エンパイアステートビルの足許、巨大デパート・メイシーズからも至近である。まだお客の入りは多くないようだが、コーヒーやスープの品揃えも豊富。日本なら唐揚げやおでんがズラリと並ぶあたりに、いろんなフレーバーのコーヒーや紅茶が並んでいる。いいですねぇ。
セブンイレブン
(NYのセブンイレブン。33th St/Madison Aveで発見)

 一方、これから向かおうとするアルゼンチンの評判は、甚だ芳しくない。ガイドブックからネットまで、種々雑多な情報を検索してみて総合的に判断すると、
「行かないほうが無難です」
「行った場合の危険は、すべて自己責任で引き受ける以外ありません」
「常識のあるオトナなら、個人でそんな都市をウロついたりしないでしょうね」
という方向をみんなが指さしているように思われる。
 だって、「午後4時過ぎたら外出するな」「警察官も近づくのをイヤがる地域が市内全域に点在する」「イザとなっても誰も助けてくれない。遠巻きに見物しているだけだ」という情報はあまりにコワいじゃないか。実際に犯罪被害にあったヒトビトの体験談が、また非常にヘアライジングな恐怖を引き起こす。
 在ブエノスアイレス日本大使館のHPも、方向性は同じ。「お願いだ、来てくれるな」「ノコノコ来て、強盗の餌食になって、我々に迷惑をかけるようなことをしてくれるな」。そういうスタンスである。
エンパイアステイト
(快晴のエンパイアステートビル)

 恐怖に震えるサトイモ軍曹の脳裏を、「君子、危うきに近寄らず」の一言がキラキラとキラめきながら通り過ぎる。新幹線のニュース電光掲示板みたいである。「あなたは、決して君子じゃありませんが、もし君子に近づきたいのなら、危険やブエノスアイレスには近づかないことですね」。ニューヨーク中の木の葉たちが囁きかけてくる。
地下鉄構内
(NY まだ一見コワそうな地下鉄)

 そういう囁きを打ち払いながら、サトイモ軍曹は「とにかく肉をワシワシやって、お腹の中が肉でいっぱいになってから考えよう」と決めた。選んだ店は、エンパイアステートビルから徒歩5分の「ウォルフギャングズ」。ステーキの老舗「ピーター・ルーガー」で長年ウェイター長だったウォルフギャングが独立した店である。
 2007年12月、前回のニューヨーク滞在でもこの店を選んだ。前回は宿泊先がグランドセントラル駅の近くのキタノホテルだったから、ウォルフギャングズには徒歩で5分もかからなかった。クリスマス間近で、店は満員。予約ナシで訪れたお客が、たくさん店先で待たされていた。
 あの時は何も知らずにドデカイ肉を注文し、何も知らずに「付け合わせはブロッコリーとオニオンフライ」と言ってしまった。そしてまず、天狗のワラジのようなステーキに仰天。次に現れたブロッコリーとオニオンの山盛りぶりには、周囲のテーブルのニューヨーカーたちも絶句。「お気の毒に」という視線が痛かった。
地下鉄入口
(WALL STREET駅)

 5年経過しても、あの心の傷は癒えていない。だから今日のウォルフギャングズは、5年前のリベンジの色彩もある。まず、ディナーじゃなくてランチ。店の混雑度からしても、お肉のお値段からしても、ランチならディナーの半分程度である。実際、11時30分に店先で「12時から予約できますか?」と尋ねると、優しいお姉さんがすぐにOKしてくれた。
NY証券取引所
(NYSE)

 その辺を一回りして時間をつぶし、いよいよ店内へ。サトイモ閣下が最初の客で、サトイモ君の後からゾロゾロいろんな集団が入店してきたが、結局広々とした店内の4割ほどのテーブルが埋まっただけである。
 注文は、抑制を心がけたほうがいい。油断するとまた「天狗のワラジ」がボヨヨン&ボヨヨン揺れながらやってきて「バーカ、オマエなんかに平らげられるもんか♨」とテーブルの上で開き直る。オニオンやブロッコリーにも注意。天狗のワラジにも負けない迫力で「バーカ、バーカ、クマ蔵のバーカ!!」と絶叫するはずだ。
店内風景
(ウォルフギャングズ、ランチの店内風景)

 そこで、旅慣れた今井君が注文したのは、フィレステーキ(ミディアム)300グラム。付け合わせは、特にナシ。特にお願いしなくても、ステーキのお皿にタップリのマッシュポテトが載っけられ、ホーレンソーをドロドロに調理した緑のペーストもイヤと言うほど載っけてもらえる。ポパイが缶詰からグビグビ飲み込むアイツを、わざわざ熱く温めたシロモノだ。
お肉
(お肉。諸君、いい写真がなくてスミマセン。これじゃサッパリ状況がわかんないね。明後日の記事で「どのぐらい大きいか」を実感できる写真を掲載します)

 もちろん、冷たい冷たいコールド・ビアもお願いする。いざ「もうダメです。お肉はもう一切れも食べられません」という危機に陥った時、残った肉片を飲み込むためにもビアは必須。冷たい冷たいコールド・ビアは、クマの一生を通じてクマを危機から救ってくれる。マコトに頼りがいのある、最高で最大のトモの1人でござる。
 そして諸君、じっくり熟成させた絶品のステーキ300グラムをワシワシ噛みながら、今井君の心の中では「こりゃ、絶対にアルゼンチンに行かなきゃな」「ブエノスアイレスでも、毎日こういう肉をワッシワッシ食らい続けなきゃな」という勇気がムラムラと湧き上がってきたのである。
 怖がってたって、仕方ないじゃないか。肉と言ったら、誰が何と言ったってアルゼンチンだ。南米大陸のパンパ(あるいはパンパス)をガウチョに追われながら1年中走り回っている、たくましいウシさんたち。旨そうなフィレ肉をタップリいただいて、南米の治安に関するイヤなウワサなんか、ぜんぶ吹っ飛ばしてこようじゃないか。
我が友
(我が友 COLD BEER)

 いやはや、お肉が心の力こぶに変わるのに、時間はあまりかからない。店を出る頃には、クマ蔵閣下の心はハート形の原形をとどめないほど、まさに力こぶだらけになっていた。
 ついさっきまで「先進国の安全な都市で、長期滞在がいいな」「南米はおっかない。行きたくないな」と呟いていた弱気の虫なんか、ほぼ跡形もなく消えている。諸君、食べなきゃダメだ。どんな弱気の虫に取り憑かれても、とにかくワシワシ食べたまえ。
 「案ずるより、生むが易し」。同様に「悩むより、食うが易し」。懊悩は何も生まないが、食欲は苦悩を消滅させる。ならば、食うべし、飲むべし。何で「飲む」が入ってくるの? もちろん、お肉が喉につかえたら、それを爽快に洗い流すためである。

1E(Cd) Wand & Berliner:SCHUBERT/SYMPHONY No.8 & No.9 2/2
2E(Cd) Alban Berg:SCHUBERT/STRING QUARTETS 12 & 15
3E(Cd) Richter & Borodin Quartet:SCHUBERT/”TROUT” “WANDERER”
6D(Dmv) BEN-HUR ①
total m132 y1557 d9451
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