2012年08月26日(日)

Tue 120802 見残し プリンシズ諸島 ス! ス!! ス!!! (イスタンブール紀行24)

テーマ:ブログ
 5月28日、イスタンブール滞在も残り3日になってしまった。さんざん悩んだ末に、この日はプリンシズ諸島への船の旅に決めた。何をそんなに迷ったのかといえば、「エディルネをとるか、プリンシズを選ぶか」の選択である。
 エディルネは、さすがに日帰り旅行には遠すぎる。バスターミナル(オトガル)にたどり着くまでに1時間半、エディルネ行きの高速バスに乗り換えて2時間。合計3時間半、→往復なら7時間を移動に費やすことになる。
お船は行くよ
(プリンシズ諸島へ、お船は行くよ)

 スペインやイタリアやドイツのクマ蔵は、この程度の長時間移動を伴う小旅行を何度でも敢行した。ミュンヘンからザルツブルグやインスブルックへ。ベルリンからドレスデンやライプツィヒへ。マドリードからコルドバやセビージャへ。ボローニャからフェラーラやラヴェンナへ。「往復7時間」ぐらいの移動で、たじろぐクマ蔵ではないのである。
 しかし、これらは全て特急電車を利用しての鉄道移動。さすがに、慣れないトルコでバス移動の7時間は精神的に厳しい。ポルトガルでは、リスボンからコインブラやエヴォラまでバスでの長時間移動に耐えたけれども、イスタンブールは何と言ってもバスターミナルが遠すぎる。
時刻表
(カバタシュからプリンシズ諸島へ、お船の時刻表)

 もちろん、エディルネ訪問をあきらめたのではない。今回の滞在では「見残し」として、次のトルコ旅行のお楽しみにとっておくことにする。「見残し」は今井君の旅の習慣であって、行きたい場所を100%訪問してしまわずに、1カ所か2カ所見残しておく。
 そうしておけば、「あそこを見残しちゃったから、もう1度行くしかないな」という気になれるじゃないか。「トレビの泉に背中を向けてコインを投げ込めば、またローマに戻って来られる」みたいなオマジナイも悪くないが、コインなんか投げ込むより1カ所の見残しを作ったほうが、再訪の確実性ははるかに高くなる。
船着き場
(島の船着き場)

 この場合、見残しは大事なものであればあるほど効果が高い。ただし、横綱大関クラスを「見残し」にするのはさすがにマズいだろう。
「バルセロナでサグラダファミリアを見残した」
「パリでルーブルに行かなかった」
「ミュンヘンでホフブロイハウスに入らなかった」
こういうのは、単にマトモなヒトを驚かせたいだけなのかもしれない。根性がひねくれすぎていて、お話にならない。
 狙い所は、関脇クラス。東京なら、下北沢/三軒茶屋/吉祥寺、または巣鴨。ロンドン周辺なら、ケンブリッジかオックスフォード、またはカンタベリー。ニューヨークなら、ハーレム135丁目あたりかね。
下から
(ますますトルコ人ぽくなってきた。下から自分撮り)

 ガイドブックでも目立たないスペースに1ページぐらいの軽い説明があって、「時間のある人にオススメ!!」みたいなコラムもくっついている。写真はフルカラーじゃなくて2色刷り。今回のエディルネは、まさに絶好の「見残し候補」であった。
 トルコは広大であって、エーゲ海側に2週間、カッパドキアにも2週間、「満喫」というレベルになれば、最低限そのぐらいは必要だ。つまり、どうせもう2度はトルコに来ることになるんだから、エディルネは再訪時の絶好のスパイスということにすればいい。5月28日朝のクマ蔵がたどり着いた結論は、だいたい以上のようなことであった。
横から
(ますますトルコ人ぽくなってきた。横から自分撮り)

 目的地がプリンシズ諸島ということなれば、話はたいへん楽である。直行のお船が、カバタシュ港から1日に6便も出ている。カバタシュ港なら、宿泊中のスイスホテルから坂道を下って、毎日通ったカバタシュの駅の真横である。
 予定では、カバタシュ発11時50分のお船に乗って、ビュユカダに13時過ぎに到着。島を散策して、14時半ぐらいにランチ。16時か17時のお船で帰ってくれば、またまたカドキョイかシルケジで、晩飯もゆっくり満喫できる。
20年後
(20年後は、こういうオジサマになっていたい)

 お船の上では、いろんなものを売りにくる。お盆の上に大量のチャイを載っけて「チャイ、チャイ、チャイ!!」と叫びながら売り歩くのは、たいてい50歳代か60歳代と思われるオジサンである。
 オジサンたちは例外なく「チャイを買わないのは非常識だ」「何で買わないんだ?」というニュアンスの、自信たっぷりの表情。表情だけでなく、抑揚というかイントネーションというか、雰囲気のありとあらゆる細部まで「だってお前たち、オレが売ってるのはチャイだぞ」「ホントに買わないのか?」という押しつけがましさで、堂々と売り歩く。
 「お船に乗ってまで、やっぱりチャイかねぇ?」と首を傾げるのは、まだトルコに慣れていない証拠であって、トルコの人はどこでも意地でもチャイを楽しむ。ジュースや水も売りにくるが、抜群によく売れているのは、やっぱりチャイである。
 「チャイナんか買うのはオジサンとオバサンだけ」と思うのも、やっぱりトルコのシロート。女子高校生と思われる集団が、次々と財布から小銭をつかみ出してチャイを買い求める。薄いガラスの器に入った熱いお茶を、若い男女が何一つ不思議に思わない様子ですする姿は、こりゃ、さすがにトルコでござる。
チャイ
(チャイ)

 ペットボトルの水も売りにくる。水はトルコ語で「ス」であるから、売り歩くオジサンはペットボトルを掲げながら「ス! ス!! ス!!!」「ス! ス!! ス!!!」と叫び続けることになる。
 3つの「ス」がクレシェンドで連なって、最後の「ス!!!」がまた少しだけ長く引き延ばされる。「買わないのか?」「こんな旨い水なのに?」「こんなにおいしく冷やしてやったのに?」「全く、非常識なヤツらだ!!」のニュアンスである。
ネコ天国
(島はネコたちの天国だった)

 到着までの2時間、今井君はずっと海を眺めてすごした。進行方向左側に、成長著しいイスタンブールの街を眺めることができる。観光客の知らない巨大な街がどこまでも膨張していく。こりゃたいへんだ。2020年オリンピックの開催候補地として、東京の最大のライバルであるこの街は、我々日本人の予想を遥かに上回る急激な成長の真っただ中である。
 ヒマだったので、今井君は船の後方甲板で「自分撮り」に励んだ。横から、下から、斜めから、自分撮りに励めば励むほど、「何だかオレはますますトルコ人っぽくなったな」と自覚する。船室内を見回すと、10年前の今井君を髣髴とさせる若いトルコ人、20年後の今井君を思わせるトルコのオジーチャン、そういうヒトが満載である。
ネコ侯爵
(ネコ侯爵)

 むかしむかし、この島々に流され幽閉された王子様たちがいたので、Princes Islandsという名がついた。プリンセスじゃなくて、プリンスの複数形なのである。現在は、アルメニア人のコミュニティになっている島、ギリシャ人のコミュニティや、ユダヤ系の人々のコミュニティになっている島など、「さすがトルコ」な島々である。
 島内はクルマの使用が禁じられているから、ノンビリ散策が楽しめる。荷物の運搬には馬車が用いられる。昨年訪ねたサントリーニ島のロバさんたちほどではないが、仕事に精出すたくましい馬どんたちもチラホラ見かける。そういうマコトに長閑な島であった。
働くおうま
(働くおうま)


1E(Cd) Philip Cave:PHILIPPE ROGIER/MAGNIFICAT
2E(Cd) Savall:ALFONS V EL MAGNÀNIM/EL CANCIONERO DE MONTECASSINO 1/2
3E(Cd) Savall:ALFONS V EL MAGNÀNIM/EL CANCIONERO DE MONTECASSINO 2/2
4E(Cd) RUSSIAN MEDIEVAL CHANT
5E(Cd) Philip Cave:CONONATION OF THE FIRST ELIZABETH
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