2012年08月08日(水)

Sun 120715 汁気寺と獅子毛羽部 尼肯と芹菜 ひつじワシワシ(イスタンブール紀行12)

テーマ:ブログ
 5月22日、イスタンブール滞在5日目になった。昨日のぼったくりタクシーで大声を張り上げたおかげで、ようやくモヤモヤが晴れて絶好調になったクマどんは、「今日はシルケジ駅裏で屋台のケバブをタラフク食ってこよう」と考え、そのことだけで朝からウキウキしていた。
 Mac君はたいへんいいヤツなので、たえず無視できない変換をして今井君を笑わせてくれる。シルケジと打って変換が「汁気寺」、シシケバブで「獅子毛羽部」。キミはまさに天才でござるね。
オリエント急行
(コンスタンティノーブールは、オリエント急行の終着点である)

 かく言う今井君だって、この種の変換は得意中の得意。日本人の若いパパやママがキラキラネームに凝る傾向の中、今井君は「どうですか、アマンダ、ミランダ、キャリー、シャーロット、セリナ、ジェニファー。中途半端なキラキラネームより、いっそ一気にアメリカナイズドしちゃいませんか」と、授業でも提唱している。
 アマンダなら、漢字で「尼肯」。「肯」=「んだ」とは、さすが秋田県出身である。ならば、ミランダは「鏡肯」。鏡でミラ、肯で「んだ」はいくらでも応用がきく。キャリーなら「運」の1文字。運ぶ=carry。これは一発で通過でござる。
 難しそうなシャーロットは「捨籤」でどうだい。捨で「シャ」、ロットを「籤」で通過しちゃうのも楽しいじゃないか。ただし、当たらなかった宝くじを道端にポイ捨てするのは、地球に優しくありませんぜ。
ファン垂涎
(シルケジ駅には、ファン垂涎のグッズが並んでいる)

 セリナは、「芹菜」。こりゃ、ホントにイケてるかもしれんな。実際にすでに芹菜は存在するかもしれんの。春の野草のように健康で、シャキシャキいつも元気に微笑んでいて、でも1本スッとキレのある女の子に育ってほしい。親のそういう願いがこめられていそうで、マコトにスンバラシイ名前であるのぉ。
 ジェニファーについての提案は、まず「銭遠」である。遠い=ファーであって、これでも十分に通用しそうだ。ただ、一生オカネに苦労しそうな予感の漂うのが難点。あんまりオカネに縁遠い人生を、生まれたばかりのコドモに押し付ける親は滅多にいないだろう。
 そこでクマ蔵はちょっと工夫をして、「銭毛皮」に変更したい。毛皮=furであって、これなら何だかリッチな感じ。ただし残念なことに、リッチすぎて何だか毛皮くさい。というか、ブランドぎらぎらファッションというのも、やっぱり考えものである。
駅構内
(イスタンブール中央駅=シルケジ駅の構内)

 こういう子供っぽい話に、クマ蔵は目がないのである。イスタンブールの朝食を今朝もまた満喫しながら、そういうことを考えてニヤニヤしている図は、まさにキモイの一言であるが、今日も本館の朝食にはチャンとシャンペンのボトルが4本、旨そうに冷えて鎮座ましましている。
 シャンペンが鎮座していれば、クマ蔵の朝食時間(再びMac君は「ちょうしょくじかん」→超食事館というクセ球を繰り出して、クマどんを「これでもか!?」と追いつめるのであるが)はどこまでも長くなる。10時半、ホテルスタッフが片付けを始めるまで、長っ尻でボスフォラスの海風を堪能した。
レストラン
(シルケジ駅構内の高級レストラン「ORIENT EXPRESS」)

 さて、それではいよいよ汁気寺、おっとシルケジ地区に向かうことにする。ホテルを出て、長い坂道を下ってカバタシュの駅へ。滞在13日間、たった1回の例外を除いて、毎日この坂道を降りることから1日が始まった。
 目の前にはのサッカー場は、トルコサッカーの名門「ベシクタシュJK」の本拠地。ガラタサライ、フェネルバフチェと並ぶ名門である。そういえば、2002年の日韓共催ワールドカップで、ベスト8を目指した日本はトルコに負けちゃったんであったね。
 「ベシクタシュJK」のJKは、日本では女子高生の略称であるらしいが、トルコではJimnastik Kulübüの略称だ。英語のgymnastic clubを、その発音のままトルコ語で書き表したわけである。日本語のカタカナ表記みたいなものであるが、イスタンブールの街にはこの種の表記が溢れていた。まさに尼肯・鏡肯・運・銭毛皮・芹菜・捨籤の世界であるね。
ショップ
(サッカースタジアム。ベシクタシュのグッズが並んでいた)

 靴磨きオジサンが出現するのも、ベシクタシュのサッカー場が見えてくるあたりである。ところが、さすがに3日間クマ蔵に全く相手にされなかったので、オジサンはすっかりムクれてしまい、クマ蔵が接近してもワザとブラシを落としてみせるコントをやらなくなってしまった。向こうが知らんぷりで昼寝を続けているのを見ると、クマ君のほうが何だか寂しくなってしまう。
エズメサラダ
(凶悪なほどに辛いエズメ)

 シルケジは、カバタシュからトラムヴァイで20分ほど。カラキョイで金角湾をわたり、エミノミュ港で一気に車内がテンヤワンヤの大混雑になり、その次の駅がシルケジである。トラムヴァイを降りると目の前に「イスタンブール・ガル」の大きな看板があって、これがオリエント急行の終着駅だ。
 鉄道ファンにとって、オリエント急行はまさに憧れの的。この駅を見せられ、「これがオリエント急行の終着駅です」と告げられたら、誰もが「まさか」「これが、ですか?」と絶句し、どうしても信じたくない思いでいっぱいになるだろう。
 しかし、これが真実なのである。ガルとは、フランス語のgareからの転訛。トルコ語は日本語に負けないぐらい、欧米各国語からの外来語を貪欲に取り入れている。駅はガル。バスのターミナルは「オトガル」。オトはもちろんクルマを示すauto、ターミナルは駅と同じgareであって、auto+gareでオトガルになる。
燃える
(ケバブを焼く炎が、遠くからでも熱い)

 ヨーロッパのどこの町でも、鉄道の駅はその町で最も治安の悪い場所のうちの一つに数えられるが、シルケジも例外ではない。確かに、駅構内に入ってみると一気に雰囲気が変わる。街中のちょっと危険なオジサンやオニーサンがここに集結した感じ。今井君の脳の中でもすぐにALERT!!ライトが点滅しはじめた。
 閑散とした駅構内に高級レストランがあって、その名は予想どおり「ORIENT EXPRESS」。しかし、昼13時の時点で店内に客の姿は皆無であって、とても「どれ、ビアでも一杯いただきますか」という雰囲気ではない。店の横にプチ博物館があって、おそらく鉄道ファン垂涎のコレクションが展示されていたから、それを眺めるだけで駅とはおさらばすることにした。
 駅を囲むシルケジ地区について、ガイドブックには「かつては治安の悪い場所として知られていた。ヒト気のない場所を夜1人で歩くのは避けたい」とある。まあ、今は真っ昼間だ。ここは堂々と自信たっぷりに突っ切るのが一番安全である。
 突っ切ってみると、確かに目指すドネルケバブの屋台がいくらでも並んでいる。こんなにたくさん店があって、店のウェイターたちが熱心に客引きに努めていれば、治安がいいも悪いもあったものではない。クマ蔵は一番奥の店を選び、グラグラする椅子に座ってケバブ2人前を注文した。
ケバブ
(ケバブ)

 写真で示すように、焼いたヒツジの肉が鉄の串に大量にささって出てくる。巨大な青唐辛子は、目から火が出るほどに辛い。このヒツジの肉を鉄の串から外して、大きな薄いパンの皮に載せ、トマトやタマネギや香辛料と一緒に包んで、サンドイッチみたいにして食べる。春巻き、キョーザ、北京ダック、そういうものをずっとワイルドで豪快にしたものである。
付け合わせ
(付け合わせのトマトとタマネギ)

 マトモな人なみんなそうやって行儀よく食べる。欧米の観光客も、地元トルコの人々も、多くは大人しく肉を包んで、行儀よく黙って頷きながらハムハムやっている。しかし諸君、目の前に旨そうなヒツジの肉が湯気を立てているのに、そんなお上品な召し上がり方で、ホントに、およろしいの?
 今井君は野蛮なクマであり、クマは百獣の王である。ライオンは、サバンナでの百獣の王。クマは、森の百獣の王。目の前にヒツジさんの肉が湯気を上げ、神でさえ歓喜の叫びを上げる香ばしい香りがあたりを席巻しているのに、なになに、「パンの皮でトマトやタマネギや香辛料と一緒に包んで食べる」ですと?
 そんな行儀のいい召し上がり方をする気は、クマどんには最初からサラサラないのである。熱い鉄の串をガッツリつかんで、日本で焼き鳥を食すのと全く同じ要領で、鉄串からヒツジの肉をスーッと引き抜いていく。串で口の回りをヤケドしそうになっても、全く構わない。
 1串、約3回の「スーッ」で食い終わる。引き抜いてはワシワシ、また引き抜いてはワシワシ。豪快に、あくまで豪快に、ヒツジの肉を我が体内に吸収していく。凶悪なほど辛いエズメを香辛料代わりに口に含み、エズメの辛さをヒツジの脂で和らげながらワシワシやれば、ヒツジ2人前ぐらい、10分もかからずに平らげられる。
店主
(ケバブ屋の店主。有名人である)

 豪快に、タマネギも青唐辛子も引きちぎるようにして胃の腑に収めていく。この様子に、まずトルコ人の店員が驚きの声をあげ、店員の驚きの声をきいて出てきた店主がやっぱり驚きの声を上げた。
 驚きの声は、感嘆の叫びにかわり、やがて称賛の輪にかわる。まさに「日本人、恐るべし」である。ただし、恐るべき日本人はそんなに多くはない。ほとんどの日本人は、大人しく、あくまで大人しく、決められた通りのお作法を守って、ハムハム、ハムハム、静かな咀嚼に努めるはずである。野蛮なのは、コイツだけだ。「ご安心を」であるね。

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