2012年08月02日(木)

Mon 120709 巣蜜を食べ放題 トプカプ宮殿へ(イスタンブール紀行9/カウントダウン4)

テーマ:ブログ
 5月21日、イスタンブール滞在は4日目になる。さすがにそろそろ調子を出して、せめて大物の観光地だけでもキチンキチンとこなしていかなければならない。大物ぞろいのイスタンブールで、ここまで3日でクマさんが回ったのは、ブルーモスクことスルタンアフメット・ジャーミーと、スレイマン・ジャーミーだけである。
 イスタンブールに3日もいて、「まだトプカプ宮殿に入ってません」「ハギア・ソフィアもまだです」などと普通のヒトに告白したら、「いったいアナタは何してたんですか?」「何のためにトルコに来たんですか?」と驚嘆の目で見られかねない。マジメな世間のヒトビトの指弾とは、マコトに厳しいものである。
トプカプ入口
(トプカプ宮殿で 1)

 つい3日前まで東進河口湖合宿に参加していて、若いスタッフが生徒たちに厳しく言い続けていたことを思い出す。
「アナタたちは、いったい何のために合宿にきたの?」
「もっともっと自分を厳しく追い込んでいかなくちゃ」
「自分の限界に挑戦するんじゃなかったの?」
「まだまだ、限界までやり切っていないでしょ」
そうしたスタッフの叱責のすべてが、イスタンブールでの今井君に向かって鋭い矢のように突き刺さってくる。
トプカプ1
(トプカプ宮殿で 2)

 もちろん、「何もしなかった」というわけではない。辛い辛いエズメサラダを、もう4皿も平らげた。靴磨きのオジサンがブラシをワザと落としてみせるセコいコントだって、もう3回も見た。混雑が混乱へ、混乱が混沌へ、収拾のつかない激しい雑踏に、4回も5回も巻き込まれた。
 何匹もの野良ネコの背中をなで、道の真ん中でお昼寝中のたくさんの野良犬たちにも挨拶した。直射日光のキツい30℃近い日盛りを、スカーフとコートの完全武装で涼しげに闊歩するアッパレなトルコの女性たちに喝采もした。
ハレム1
(トプカプ宮殿で 3)

 日がな1日ガラタ橋でアンチョビを釣っている、ニヤけたダラしない男たちも見た。青よりも緑の濃い、ボスフォラス独特の海の美しさに感激した。魚市場では、白いお腹に赤いフジツボがたくさんくっついたキモい魚を目撃し、「こりゃ降参だ」と叫びもした。
 しかしこれらは全て「どうすごしたか」というhowの問題に過ぎない。世間サマは「何をしたか」というwhatにしか興味をもってくれない。「こんなに楽しく毎日を過ごしてるんですよ」と、クマ蔵の旅の日々をhowのほうから懸命に表現しようとしても、「だってホントに何にもしてないじゃないか」と、無慈悲に切り捨てられてしまう。
トプカプ2
(トプカプ宮殿で 4)

 そこで、さすがのクマ蔵もそろそろ重い腰をあげ、「トプカプ宮殿に行きました」「ハギア・ソフィアに入ってきました」と、自分が「はとバス的観光コース」を決してナイガシロにしているわけではないことを、ハッキリ世間サマに宣言するときがやってきた。
 だって諸君、さすがに滞在4日目。そろそろマジメにならないと、ホントにレッドカードものの怠惰である。朝9時、スイスホテル別館の朝食会場に降りて、「まずしっかり朝食を」ということにした。
トプカプ3
(トプカプ宮殿で 5)

 この辺も、実はたいへん胡散臭いのである。普段の今井君は、朝食どころか昼食もとらない。南雲センセが著書で「1日1食」を推奨される5年も前から、今井君はチャンと1日1食である。1日1食が一番気持ちよく働けることを、自分の肉体の経験で熟知している。
 にもかかわらず、イスタンブールにかぎって「しっかり朝食」ですと? こりゃ胡散臭いですな。「あーあ、はとバスコースか。メンドイな」という怠惰な気分が、底流にドロドロ潜んでいるんじゃないの?
ボスフォラス1
(トプカプ宮殿から、ボスフォラス海峡を望む 1)

 かっかっか。まさにその通りなのである。しかも、このホテルでも今井君の豪華な朝食は無料。本館の朝食はたいへんな混雑だが、別館は他に2組か3組のお客がいるだけである。しっとりした朝の静寂が素晴らしい。
 静かな朝の空気の中で、みんなまだ眠そうにモゴモゴ口を動かしている雰囲気が、今井君は大好き。朝のテーブルでPCに向かういかにもエリート然としたヒトたちや、活発なビジネスミーティングに励む人々をみると、もう暑苦しくてたまらないのだ。
ハレム2
(トプカプ宮殿で 6)

 ここでクマ蔵が毎朝ムサボリ食っていたのが、タップリ贅沢な巣蜜である。巣蜜と書いて「そうみつ」と読む。「悪の巣窟」「病巣を探る」など、「巣」の文字は「そう」と発音するのであるね。英語でcomb honey。蜂の巣を、巣ごとムシャムシャムサボリ食う。野蛮で乱暴なクマになりきって、トルコの朝を満喫する日々であった。
 巣蜜は、20cm×30cmぐらいの木の箱に、ミッシリと詰め込まれている。厚さは3cmぐらい。要するにこの木枠の中でミツバチが巣を作り、クマ蔵はそれをそのままムシャムシャ噛み砕くわけだ。ネットで調べてみると、10cm×10cmの巣蜜で2500円もする。うにゃにゃ、毎朝クマどんは贅沢三昧だったのである。
ボスフォラス2
(トプカプ宮殿から、ボスフォラス海峡を望む 2)

 もちろん巣蜜以外に、ヨーグルトもオリーブも、ハムもチーズもフルーツも、とにかく食べまくって、もうお腹はパンパンである。こりゃ危険な状況だ。クマを腹一杯にすれば、朝だろうが昼だろうが、黒い毛むくじゃらの肉体でオフトンにゴロンと丸くなる。
 ねむねむー。ねむねむー。大嫌いなはとバスコースの大混雑にあえて飛び込んでいかなくても、この心地よい「ねむねむー」のさざ波に身を任せ、ミツバチ君たちと仲良く遊んだり、ちょっと口ゲンカする夢でも見ながら、ゆっくりお昼すぎまで居眠りしたいじゃないか。
 しかしその時クマ蔵の耳に、世間サマの指弾の声が響き渡る。「何のためにトルコまできたの?」「もっと厳しく自分を追い込まなきゃ」「限界に挑戦するんじゃなかったの?」。おお、マコトに正論のミルフィーユであって、「巣蜜をムサボリ食いにきた」「自分を追い込むのは、またあとで」「ハチミツを限界まで食べることに挑戦した」など、小学生なみのツベコベはもう許されない。
文庫
(橘外男「コンスタンチノープル」中公文庫)

 こうして、マコトに感心なことに、ついにクマ蔵は立ち上がった。カバタシュの駅からトラム(トルコ語では「トラムバイ」)に乗り込み、「あれれ、今日は靴磨きのオジサンが現れなかったな」と心配になりながらガラタ橋を渡り、11時にはもうトプカプ宮殿の前に着いた。
 トプカプ宮殿→ハーレムの美しい女たち→女たちとイケナイことに熱中するスルタン。ま、想像することは誰でも一緒ですな。かく言うクマ蔵君も、橘外男「コンスタンチノープル」を読んで以来、つい100年前までのトルコって、そういう国だったと思っていましただよ。
目次
(橘外男「コンスタンチノープル」の目次)

 昭和24年に発表された直木賞作家のこの小説が描くのは、第1次世界大戦前、トルコ皇帝に売られ、ハーレムに幽閉された美しい財閥夫人エリスの物語。無理無体にトルコ皇帝の欲望の奴隷にされたエリスは、美しさを武器にやがてスルタンの第一夫人にのし上がっていく。
 うにゃにゃ。いけないシーンも満載だ。諸君、塩野七生「コンスタンティノープルの陥落」より、こっちを課題図書として予習してもらったほうが、イスタンブールについての興味を高めたかもしれないであるね。どうも今井君は難しい本ばかり推薦するクセが抜けなくていけませんな。
テラスのガールズ
(ボスフォラス海峡を一望するテラスで)

 さて、実際のトプカプ宮殿であるが、やっぱり「はとバスコース」は今井君向きではなかった。まずチケット売り場の長い列に並んでウンザリ。やっと入場しても、どこもかしこも長い行列を作って並ばなければならなくてウンザリ。「ねむねむー」なお部屋で、ずっと寝ていればよかったな。そういう怠惰な後悔を蒸し返すばかりである。
 入場料25リラ。ハーレムに入るには、さらに追加料金10リラを支払う。オカネのことはどうでもいいが、つい半年前にグラナダのアルハンブラ宮殿を満喫したクマ蔵から見ると、見るものの多くがパッチものorバッタものな感じがしてならない。
 「イスラム文化のピークは8世紀、あとは1000年以上にわたってどこまでも右肩下がり」。授業で解説した早大入試の長文読解問題に、そういう乱暴な一節があった。トプカプ宮殿の今井君はどうしてもその1文に賛同してしまう。豪華な壁面装飾も、あちこちに嵌め込まれた寄木細工も、「あらら、グラナダに比べるとずいぶんお粗末ですな」の感を否めない。
ガールズ
(アッパレなトルコ・ガールズ)

 むしろ感激するのは、宮殿のテラスから眺めるボスフォラス海峡の海の色と、キレイなスカーフとコートでビシッと正装したトルコ・ガールズの美しさである。トルコ・ガールズの正装は、高校生か大学生の若いガールズから、60歳70歳のオバーチャン・ガールズまで、そのキチンとした美しさは圧倒的。さすがのクマ蔵も「参りました」の一言であった。

1E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES①
2E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES②
3E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES③
4E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES④
5E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES⑤
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