2012年03月28日(水)

Fri 120224 タイトル変更の可能性について 夜のテムズを遡る(ロンドン滞在記16)

テーマ:ブログ
 「風吹かば倒るの記」のタイトルでこのブログを始めてから、間もなく丸4年が経過する。丸4年記念というワケではないが、「そろそろ新タイトルを考えてもいいかな」と思うようになった。心機一転というか、リセットというか、そういうことである。
 「せっかく絶好調なんだから、別にタイトル変更なんかしなくても、このままでいいじゃないか」とも思うのだが、さすがに同じタイトルで4年も書き続けていれば、筆者のほうが飽きてくる。筆者と読者でどっちが飽きやすいかは分からないが、筆者が飽きれば読者だって飽きるだろう。
ナイトクルーズ
(グリニッジからのナイトクルーズ。夜景が美しい)

 「風吹かば倒る」という言葉についても、気恥ずかしさがないでもない。「風が吹けば、ムダな抵抗をしないでサッサと倒れてしまう」という、悠然とした様子と人間性を示す言葉であるが、その前提として「我に大力量あり。風吹かばすなわち倒る」なのである。
 大力量があるからこそ、下らん面倒や悶着は悠然とやり過ごす。
「おや、風が吹いとるわい。風クンも頑張っとるねえ。しかしボクには大きな力量があって、他にやらなければならない大切な仕事もある。北風クンなんかにいちいち付き合ってはいられない。風クンにもプライドがあるだろうから、チョイと倒れてみせてやるか」
こういうことなのである。
タワーブリッジ1
(夜のタワーブリッジ 1)

 つまり、風が吹かば倒るには「大力量」が前提になっているので、このタイトルを付けるときから、一応の気恥ずかしさとタメライはあった。4年書き続けてみて、どうも「やっぱりクマ蔵どんには大力量があるようだ♡」と実感するに至り♨、気恥ずかしさはますます募ってきた。
 ここはもっと大人しく、「クマ蔵先生よもやま話」ぐらいが良くないか。気張りすぎて、「風吹かば、倒る!!」と真っ赤な顔で大音量で怒鳴ってしまうところが、かえって風吹かば倒るの精神に反するのであって、「コイツは風が吹いても倒れない強情なクマに過ぎない」と、中身の貧弱を暴露しちゃうんじゃないか。
タワーブリッジ2
(夜のタワーブリッジ 2)

 以上、まだハッキリ決めたわけではないし、もちろんもう少し周囲の意見に耳を傾けてからにするが、4月中旬から下旬にかけて「クマ蔵先生よもやま話」にタイトル変更を試みる可能性だけは、読者諸君に申し上げておく。
 何しろ1日のアクセス数、約6000。始めた当初のアクセス数は100どころか20にも満たなかったことがあるから、ずいぶん成長したものだ。この長大なブログに日々付き合ってくださる方が、こんなにいらっしゃるのだ。タイトル変更するなら、1ヶ月前に予告ぐらいするのが礼儀だろう。
タワーブリッジ3
(夜のタワーブリッジ 3)

 トップの写真も、そろそろ代えなきゃね。トップページの今井君は、2008年5月、コモ湖のヴィラ・デステでニコニコしたままだ。いつまでも若い頃の写真を掲載して「ボクは若いです」と主張するのは間違いである。あれから4年、クマ蔵はもうすっかり老いさらばえて、能の翁のお面か、玉手箱をあけちゃった浦島太郎みたいに、長い白ヒゲのおじいちゃんだ(ウソでございます)。
 その両脇のニャゴロワとナデシコも2008年春、まだ5歳の彼女たちである。2012年、ニャゴもナデも9歳になって、もっともっと味わい深く人間味のあるネコたちになった。ニャゴなんか、もう立派な猫又と言っていい。
ビッグベン1
(夜のビッグベン)

 さすがに長いシッポが二股に分かれていはしないけれども、人語をしっかり解しているのは間違いないし、クマがニラんだところ、夜中に油を舐めては、耳まで裂けるほど大きな口を開けてニカーッと笑っている様子。深夜のテーブルでお酒を飲んでいるクマ蔵の目の前にやってきて、じっとクマの目の奥を覗きこむ視線は、人間以上に厳しい問いかけに満ちている。
 こうなると、タイトルは変えずに今のままにしておくにしても、トップページのデザインを新しくするか、せめて写真だけでも入れ替えなければダメかもしれない。何もかもヤリカケとホッタラカシの状況だから、4月下旬までズレ込んでしいそうだが、ここに予告だけはしておく。「リセット」は楽しいものである。
ビッグベン2
(ビッグベンと、通過するダブルデッカー)

 グリニッジ・王立天文台で「世界標準時」を確認するのも、一種のリセットである。すっかり日の暮れたグリニッジの街を歩きながら、何だか気分がスッキリしていたのも、世界標準時を眺めてリセット作業を済ませたからである。
 帰りのボートはテムズを遡っていくので、エンジン音は往路よりいっそう激しくなる。12月下旬、日の暮れた後のテムズの河風を真っ向から受けながら、今井君は甲板で写真を撮り続けた。遡れば遡るほど夜景が美しく澄んでいくからだった。
 19世紀の小説を読んでいると、「昔のヒトは身体が弱かったんだな」と驚くことがある。夕暮れの河風に吹かれただけで風邪を引いて1ヶ月も寝込んだり、夜霧の中で長時間たたずんでいただけで肺炎になったり、隣のオバチャンに罵声を浴びせられただけで気絶してしまったり、余りにも儚く命の危機に立たされる。
ロンドンアイの夜景
(夜のロンドン・アイ)

 クマ蔵だって幼年から少年にかけての10数年間は、そういう儚さをなくしていなかった。何しろ重い喘息だったので、夏から秋への季節の変わり目とか、11月上旬に一気に冷え込んだ朝なんかはマトモに呼吸が出来なくて、息を吸って吐くことだけに1日中集中していなければならなかった。
 あの頃だったら、12月のロンドンの冴えわたった空気なんか吸い込んだだけで、あっという間に喘息の発作に襲われていたはずである。しかも、場所はテムズ河。18世紀や19世紀のイギリス作家によれば、冬の夜の河風ほどカヨワイ肉体を蝕むものは考えられないのである。
 しかしネコが猫又になるように、クマも年月を経ればクマ又に変化(へんげ)する。大クマ又と化した今井クマ蔵の辞書には、「カヨワイ」とか「ハカナイ」などという文字はない。冴えわたった冬の夜の河風の中、カメラに収めるタワーブリッジの美しさに感激するばかりである。
ヘンリーズ
(Henry's)

 ロンドン・アイも、日のとっぷり暮れたウェストミンスター橋を背景に眺めると、決して悪いものではない。世の中には「新しいものを徹底的にケナす」のが趣味のヒトビトもいて、エッフェル塔はすでに100年以上にわたってその種のヒトたちの餌食になってきた。東京のスカイツリーだって、そういうヒトたちの犠牲になりやすそうで心配だ。
 ロンドン・アイも、昔の景観を愛する多くのヒトビトのヤリダマに上がっているようだが、暗闇に浮かび上がる青と紫の巨大な車輪は、グリニッジから1時間の長い船旅を締めくくるのにピッタリ。少なくとも、舟の甲板の上にいた数組の欧米カップルがこぞって歓声をあげていたことは確かである。
 この日の夕食は、ピカデリー広場から宿泊先のホテル方向にしばらく歩いたあたりのパブ「Henry’s」。もうクリスマス間近になって、マトモに開いている店が少なくなってきた。
 開いていても、空いていない。つまり、開いている店が見つかっても、パーティーに貸し切りで席は空いていない。万が一席が空いていても、強烈なパーティー集団に紛れ込んだのでは、とても落ち着いてメシや酒を楽しめるような状況ではない。
ダンシングブル1
(Henry'sの白ワイン 1)

 Henry’sは、そういう寂しいヒトビトの味方である。店の前の貼り紙には「24日も25日もやってます。今年はHenry’sで楽しいクリスマスを」とある。おお、素晴らしい店である。
 ただし、飲食店としてはそんなに優れているワケではない。白ワイン1本頼んだら、棚の上にあった「完全に常温」な酸っぱい白ワインが、ドカンとカウンターに置かれた。バーテンダーも「何だ、ビールじゃないのか」「そんな変なもの、よく飲むな」という表情で肩をすくめてみせる。
ダンシングブル2
(Henry'sの白ワイン 2)

 もともと酸っぱい安い白ワインだから、それが常温ならもっともっと酸っぱい。口がスボまって、田舎のオバーチャンが漬けた梅干し5個一気に口に入れたぐらい酸っぱい。普通なら、「ワインクーラーありますか?」「氷をたくさん入れたバケツでもいいです」と言うところだが、ワインを注文しただけで妙な顔をされたのだから、これ以上どうにもなりそうにない。
 何を食べたかも記憶にないし、ワインを何本飲んで、ホテルまでどうやって帰ったかの記憶もない。それもおそらくこのワインのヒドい酸っぱさのせいである。酒には滅多なことで酔わないクマ蔵も、酸っぱさには酔っぱらいやすいのだ。

1E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES①
2E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES②
3E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES③
4E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES④
5E(Cd) CHOPIN FAVORITE PIANO PIECES
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