2012年01月13日(金)

Wed 111214 気がつけばセンター前日だ ジタバタ、大いに結構(バルセロナ滞在記9)

テーマ:ブログ
 センター試験前日、予備校講師がブログを書くとすれば、
「いまさらジタバタしても仕方がない」
「今日は睡眠をタップリとって」
「明日は普段通りの実力を出しなさい」
「頑張ってこいよ」
の類いの激励をテンコモリにするところである。ついでに「オレの参考書をオマモリ代わりに持っていけ」と付け加えれば、「オレは神だ!!」と絶叫したことにもなって、広告効果も抜群だ。

 しかし、今井ぐらいのベテランになると、その手の「余りに当たり前なこと」を書くこと、言うこと、言われることの、空しさと逆効果を熟知している。「実力を出してこい」と言われて、素直に実力の出せる人はいない。「頑張って」と激励されるから、足はふるえ、手に汗をかく。

「タップリ睡眠をとりなさい」などというのは逆効果もいいところで、普段より早くフトンに入ったりするから、かえって目が冴えて眠れなくなってしまう。「眠らなきゃ」と焦るばかりで、時計はいつの間にか午前2時を回っていたりする。眠れずに、「予備校講師のブログでも見ようか」とモサクサ起きだしてきて、今これを読んでいる受験生だっているはずだ。
西側
(ピッカピカに修復されたサグラダ・ファミリア西側)

 「ジタバタするな」というのも愚の骨頂である。大いにジタバタすればいいし、周囲のオトナも、ジタバタしている受験生をニコニコしながら見ていればいい。「ジタバタしない」という発想自体がすでにジタバタなのだし、眠れずにジタバタしている受験生を「今さらジタバタするな」「早く寝ろ!!」と叱りつけている親や教師こそ、アナタ自身が一番ジタバタしているのである。

「そんなエラそうなことを言って、今井サン、あなただってジタバタしてるじゃないですか」と言われれば、確かにその通りであって、マコトに申し訳ない。本来ならたとえセンター前日であっても、知らんぷりして、いつも通りバルセロナ滞在記を書き続け、読者の中にたくさん存在する受験生を無用に刺激しないように心がけるべきなのだ。

 しかし諸君、どうでもいいから、タップリ、心ゆくまでジタバタしようではないか。寝られないキミは、寝なきゃいいのだ。あったかおフトンの中でヌクヌクしているだけで、十分に休養はとれる。眠れなくて、「よーし、ジタバタしよう」と予備校のテキストをペラペラめくってみるのも、全然悪くない。

「頭の栄養には納豆だ」とか、「今日はトンカツよ」「うカールとキットカット、買っといたわよ」「太宰府のオマモリ、忘れないでね」、そういう微笑ましいジタバタの全ても肯定しよう。パパが早朝から起きだして、何だかゴソゴソやっているのもいいじゃないか。
西側の彫刻1

西側の彫刻2
(ピッカピカな西側の彫刻 2)

 人生というのは要するに「80年のジタバタの連続」である。落ち着き払って、焦ることもない、ムダな努力に駆け回ることもない、つねに悠然と構え、実力のすべてを出し尽くせる、そんな仏像みたいなヤツ(仏像どんにはマコトに失礼だが)に、人間としての魅力が決定的に欠けていると思わないか。

 ジタバタした記憶こそ、ツライ時に人間を支え、年齢を重ねた人間を微笑ませてくれるのである。若い時にこそ、諸君は大いにジタバタすべきなのである。ジタバタしているからこそ、キミは若々しいのだし、アナタは可愛らしいのである。

 いま思う存分ジタバタするからこそ、20年後、30年後、後輩や生徒や患者や子供たちに「あの頃ジタバタしたからこそ、今の自分があるみたいな気がする」と笑って語れるのだ。親の立場でも同じこと。彼氏や彼女の立場でも、教師や講師の立場でも同じこと。人間として、それぞれの立場で好きなだけジタバタして、人生を謳歌すればいい。
溶解する東側
(急速に融解する東側)

 バルセロナで、ガウディ作品が急速に溶解しはじめたのに気づき、大慌てでその補修に走りはじめた人々の努力も、まさにそれである。

「今世紀最大のジタバタ」とまでは言わないが、昨日掲載した写真を見れば「補修したそばから溶解していく」のは誰でもわかるだろう。風化との追いかけっこで、どうも追いつけるようには思えないが、ジタバタする人がたくさんいるからこそ我々はガウディを心行くまで楽しめる。

 政治も経済も同じことで、内閣改造のジタバタや、ユーロ危機回避のジタバタや、「Yes, we can」のジタバタや、警察や刑務所のジタバタや、カンタンに言えば、オトナの世界も世界史のほとんども、無限にジタバタがループして出来上がっているのだ。
内部1

内部2
(ピッカピカなサグラダ・ファミリア内部)

 ジタバタの結果がどうなるか、そんなことは誰にも分からない。
「サグラダ・ファミリアを大急ぎで完成させよう」
「東側は溶けて崩れていくが、とにかく西側をピッカピカにしちゃおう」
「内部が未完成だ。内部もピッカピカに作りかえよう」
補修に汗を流す人々は、夢中で仕事に集中する。

 彼ら彼女らの仕事を、100年の年月を経て融解の魅惑を身にまとったオリジナルなガウディ、つまりサグラダ・ファミリア東側の塔と比較するのは、そりゃ反則だ。作者が意図した「風化と崩落の魅惑」を、100年着々と積み重ねてきた建築は、さすがに別格なのだ。昨日や今日のジタバタの努力でインスタントに出来上がってきたものが、それと比較にならないのは当たり前だ。
東を下から1
(溶解の進む東側を真下から仰ぎ見る 1)

 それにしても、このジタバタはこれから何百年続くのだろう。西側が完成するころ、東側の風化が進行して大規模な修復を必要とするだろう。その東側の修復が完成するころ、今度は西側の溶解が進行して、大規模修復は西側に移行するだろう。

 そうやってシーソーみたいに修復の順番が巡り巡って、まるでガウディの仕掛けた悪夢のように、大型クレーンは西から東へ、東から西へ、無限ループそのままに東西を往復して、バルセロナの街から修復現場が消えることはなさそうだ。
東を下から2
(溶解の進む東側を真下から仰ぎ見る 2)

 つまり、ガイドブックに掲載されるサグラダ・ファミリアの写真には、大型クレーンと修復の鉄骨が、永遠の伴侶のように付随することになる。諸君、それでいいのだ。修復のジタバタが消えたとき、このホノボノと暢気な人間の文明はおそらく消失したか、決定的に変質したか、そのどちらかである。

  ジタバタ、大いに結構。それでいいのだ。赤塚不二夫も大いに結構。受験生諸君も、そのご両親も、いつも通りに永遠のジタバタを継続して、今日と明日とを過ごしたまえ。いつも言っている通り、2日=48時間経過すれば、今のジタバタもみんな笑い話への変質を始めている。おお、何ともカンタンなことじゃないか。

1E(Cd) Stan Getz & Joao Gilberto:GETZ/GILBERTO
2E(Cd) Sonny Clark:COOL STRUTTIN’
3E(Cd) Harbie Hancock:MAIDEN VOYAGE
4E(Cd) Kenny Wheeler:GNU HIGH
5E(Cd) Jan Garbarek:IN PRAISE OF DREAMS
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