2011年12月07日(水)

Fri 111111 フィラからイアヘ イアからアテネへ アテネの空港バス(ギリシャ紀行29)

テーマ:ブログ
 1が6個並んだ記念すべき日付の記事になるが、残念ながら今井君のブログは、6個並んだ1君たちの期待を真っ正面から裏切る「単なる移動日の記録」になる。
 9月2日午後、すでにサントリーニ島イアのホテルKATIKIESをチェックアウトしたクマ蔵は、島最大の街フィラを日帰りで訪れ、街を支配する強烈なロバさんウンチのニオイに圧倒されて、早く街を立ち去ることしか考えられない状態になっていた。
 身体の奥深くにすっかり染み込んだロバさんウンチの香りは、おそらく当分の間消えそうにない。何より強烈なのは、煮え上がった香りが精神に与えるトラウマであって、フツフツと沸騰のアブクが湧き上がってくることへの精神的&肉体的恐怖は、ちょっとビールを飲みながらスパゲッティ・ナポリタンを賞味しただけでおさまるものではない。
断崖の下から
(フィラ、断崖の下から街を見上げる)

 港からケーブルカーで上がったフィラの街の商店街は、まさに昭和の地方都市のイメージであって、別に今さら長居しなければいけないほどの街ではない。北から南にむかって早足で突っ切り、バス乗り場に急ぐ。ここでつぶす時間があるなら、イアの街に戻って、例の「秘密のタベルナ」でもう1度ノンビリしたいではないか。
海綿売りのおじさま
(フィラの街の海綿売りオジサン)

 ところが諸君、フィラのバス乗り場は、まさに「混沌」というコトバがピッタリ当てはまる混乱を呈している。バス乗り場とタクシー乗り場が渾然一体に混じり合っていて、どこがタクシー乗り場か、どのバスがどこから出るのか、判断するのは困難である。
 タクシー乗り場の位置が明確になっていないから、タクシーが接近して客を降ろしはじめると、いくつかのグループが一斉にタクシーに駆け寄って、てんでに運転手と交渉を始める。
 ここは完全に売り手市場であって、売る側の恣意がすべてを支配する。つまり、運転手が気に入った客が優先され、運転手のご機嫌を損ねれば、どんなに優先権を主張しても受け入れられることはない。「ボクが先に並んでいたよ」みたいな素直な意見は、ニタニタ笑いで無視される。
バス停留所
(フィラのバスステーション)

 状況は、ミコノスと変わらない。「1列にキチンと並んで、割り込みは許さない」という英米的道徳に慣らされた西欧人には、我慢ならないフェリーニ的混沌である。日本人も英米道徳の末端に連なる礼儀正しい民族だから、クマ蔵もこの混沌はどうしても苦手である。
 西欧なら、売る側も買う側も、また両者の交渉を見守る周囲の顧客だって、列の道徳を乱す人物を許すことはない。それがどうやらウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理」の根本であって、裏を返せば彼らは、割り込み当たり前のナアナアの人情が最も苦手なのである。
イアからフィラ
(イアの街からフィラを望む)

 だから、みんなスゴスゴ引き下がって、タクシーをあきらめる。フランス人にも一部「こういう無秩序は任せとけ!!」というヒトがいるから、クマ蔵の目には、タクシーはラテン民族の独壇場に見えた。
 大人しい英米人と日本人クマ蔵どんは、このアリサマを見てタクシーを断念。たとえ1時間に1本しかなくても、あうんの呼吸の争奪合戦を延々と繰り広げるより確実だし、「他人を出し抜く」という精神的負担もずっと少なくて済む。出し抜けば爽快だが、出し抜かれれば、その悔しさは明日明後日どころか来週再来週まで尾を引きかねない。
お土産屋さん
(イアでも海綿を売っている。ロバさん土産もある)

 ところが南欧では、バスもまた精神を蝕むのである。バスでも電車でも「来てみなければ、どこに来るのか分からない」「それどころか、ホントに来るのかどうかも確実ではない」というのは、南欧どころかヨーロッパ全域でほぼ共通。日本の電車やバスの安定感とは完全に異質であるが、話がギリシャになるとその不安定さは群を抜く。
 炎暑の中、たくさんの英米人と一緒に、あっちの乗り場からこっちの乗り場へと、何度も右往左往しなければならない。ようやくイア行きのバスに乗り込んだ時は、すでに大汗をかいて、シャツの色が変わるほどになっている。
タベルナ
(「秘密のタベルナ」を再訪)

 それでも、「まあこれで助かった」の安心感は変わらない。何しろこれからイアに戻り、ホテルに預けた荷物を受け取って空港に向かわなければならない。万が一バスに乗れなくてフィラに取り残されたら、明日からの予定を全て組み替えなければならなくなる。
 イア到着2時半。まだ時間があったから、最後にもう1度イアの街をぶらついて、フィラよりずっと上品なイアのロバさんに挨拶する。ロバさんは相変わらずニヤニヤ笑いを浮かべながら、街のゴミ収集作業に汗を流していた。
 「秘密のタベルナ」を再訪して、崖の上の爽快な風に吹かれながら、ギリシャビール「アルファ」を飲み干す。ギリシャビールの代表的銘柄は、この「アルファ」と、昨日まで毎日命を助けてもらった「Mythos」がある。今井君は、こういう事柄にはたいへん保守的だし、何しろ命の恩人でもあるのだから、どうしても慣れ親しんだMythosが好きである。
アルファビア
(アルファビール at 秘密のタベルナ)

 ホテルKATIKIESに戻って荷物を受け取ろうとしていると、フロントでロシア人大家族が激しくモメている。オジーチャン世代から孫世代まで、3世代の大家族である。何かサービス料金の問題が発生したらしい。「乳幼児の宿泊はご遠慮ください」のはずのこのホテルで、プールサイドを幼児が走り回る姿を見たから、おそらくそのあたりで問題が生じたに違いない。

 タクシーを呼んでもらい、30分ほどで空港に到着する。急激に発展したサントリーニだから、空港整備が発展のスピードに追いつけなかったようだ。空港全体が狭く、古く、ゆったりくつろげるレストランもカフェもない。ベンチの数も少ないから、そこいら中の床や階段に人々がベッタリ腰を下ろして、辺鄙な地方空港のままである。
サントリーニ空港
(サントリーニ空港で)

 アテネ空港到着、21時。空港からバスでアテネ市内に戻ったが、諸君、この空港バスは出来るかぎり利用しないほうがいい。荷物を置く場所もないし、途中20カ所近い停留所にももれなく停車する「単なる路線バス」なので、夕方から夜の時間帯の混雑ぶりは言語道断である。
 ただでさえ今井君は、巨大スーツケースを引きずって気が引けている。そこへ、大きな肉体のオバサマたちがグイグイその肉体を押し付けてくるので、申し訳ない以上に、「妙な言いがかりでもつけられたら」と、それがコワくて仕方ない。仕方ないから、1時間近く小さく小さく縮こまっていたら、翌日ヒドい筋肉痛に悩まされることになった。
シンタグマ
(たどり着いたシンタグマのバス停。後方の真ん中が、これから4日滞在するKING GEORGE Ⅱ)

 22時、シンタグマ広場前の「KING GEORGE Ⅱ」にチェックイン。もちろん、8月から10月にかけて連日大規模デモが繰り広げられていた、あのシンタグマ広場である。幸いなことに、クマ蔵が滞在した2週間、アテネは比較的平穏を保ってくれた。
 ホテル側の好意で、部屋はまたまたジュニアスイートにアップグレードされており、もちろん赤ワインフルボトル1本サービスである。ギリシャ旅行最終盤の4日はこのホテルで贅沢に過ごすことになる。
ホテル部屋
(KING GEORGE Ⅱ 部屋の内部)

 しかし諸君、今井君が贅沢三昧ばかりしていると思ってはならない。この夜の食事は、ビッグマック1個である。ギリシャ危機の日々、連日のようにテレビに映し出されたシンタグマ広場前のマクドナルドでビッグマックを購入。その脇のKIOSKで缶ビールを3本とミネラルウォーターも購入。そういうものを満載した紙袋を抱えて、高級ホテルのロビーを呆れられながら疾走、ほうほうの態で部屋に戻り、23時の遅い夕食にありついた。

1E(Cd) Sarah Vaughan:SARAH VAUGHAN
2E(Cd) Sonny Clark:COOL STRUTTIN’
3E(Cd) Billy Wooten:THE WOODEN GLASS Recorded live
13A(γ) A TREASURY OF WORLD LITERATURE 14(KELLER/STIFTER)
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