2011年11月16日(水)

Mon 111024 塩のカタマリ デロス島への船が出ない ヨルゴと出会う(ギリシャ紀行15)

テーマ:ブログ
 8月28日、ミコノス2日目である。昨夜はホテル対岸のオルノス・ビーチで、深夜3時まで大音量の音楽が鳴り響いていた。海の向こうからの悲鳴・爆笑・高歌放吟(mac君の変換は、何度トライしても「効果邦銀」。おお、何だかダメそうな感じでござるね)は朝まで絶えることなく、「クマ蔵の安眠を妨げること限りなし」である。
 つくづく、ホテルの選択を間違えたのである。自分の間違いだから、こりゃどうしようもない。しかし対岸の欧米金持ちワカモノの大騒ぎに早朝まで悩まされ、朝8時からはホテル館内で中途半端なボリュームの音楽が「のべつまくなし」。対岸の海水浴場も、マコトに勤勉なことに、朝9時から再び大音量のハードロックを開始する。
 これでは、クマ蔵どんの海外旅行に独特の「朝は11時までゆっくり寝坊」とか「正午ギリギリに部屋を出て、寝ぼけ眼で散策」みたいなことは不可能である。せっかくミコノスに来たのに、朝9時には勤勉なイヌ君よろしくネグラを出て、ミコノスタウンを目指すしかない。
暴風の海
(8月28日は、暴風。港の巨大クルーズ船も大揺れだった)

 しかも、ミコノスタウンを目指すには、フロントに行ってタクシーの手配をお願いするしかない。フロントも横柄、タクシー運転手は一昨日と昨日詳細を示した通りの横柄、どこもかしこも横柄&横柄で、「こんなことならミコノスは旅程に入れなきゃよかった」と呟くぐらいである。
 どうも、ギリシャ危機とはこのようなことなのかもしれない。観光でしか外貨を稼げなくなってしまった国で、他のどんな産業より先に観光業が腐敗する。国内で持ちあげられすぎて傲慢になり、その傲慢を外に向かって吐き出せば、その吐息はもちろん耐えがたい臭気を含むのである。
ほしだこ1

ほしだこ2
(船でタコを干す。この船の横がタベルナである)

 港近くの南タクシースタンドで降りる。昨日のアメリカンおばさま悲劇の現場である。別に「南スタンドへ」と言ったわけではなかったが、運転手さんの都合もあったのだろう。狭い道が歩行者で混雑していたせいで、メーターは8ユーロを超えていたが、料金はこの朝も「€10!!」で済んだ。やっぱり定額なのである。
ほしだこ3
(干しダコ、拡大図)

 港のほうにブラブラ歩いていくと、巨大クルーズ船から降りたばかりの団体観光客とすれ違う。みんな素直に胸にクルーズ船のワッペンを貼りつけ、朝10時過ぎから勤勉に迷路の土産物屋を覗いていく。
 勤勉なのも当たり前で、団体は9時にミコノスに上陸、午後4時にはもう船に引き上げて、5時出航。次の島を目指すのだ。わずか7~8時間のミコノス滞在なら、超勤勉にならざるを得ない。午前中にオミヤゲスポットを右往左往し、正午あたりからヨサゲなタベルナに入って、それだけが彼らのミコノス体験になる。
 しかし愚かなクマ蔵が思うに、彼ら彼女らのミコノス体験は、余りに短期間である分、かえって幸福なのだ。ホテルの横柄さも、タクシーの横柄さも、タベルナのウェイターの舌打ちも、一切経験せずに「ミコノスは美しい島だった」の一言ですべてを総括できる。幸福で、そして空しいクルーズである。
塩のカタマリ
(塩のカタマリ。向かって右に団体観光客の列が見える)

 クマどんは団体客をかきわけながら、まず「塩のカタマリ」を鑑賞。正式名称パラポルティアニ教会であるが、写真で示す通り、こりゃどうしても「塩のカタマリ」以外のものではない。観光スポットとしてはこっちのほうが名高いが、今井君の感覚としては、港のそばのセントニコラス教会が別格である。
ペリカンさん
(ミコノス名物、ペリカンさん)

 港のあたりには有名な人気者のペリカンがいる。ガイドブックによれば、彼の名はペドロス。1代目と2代目は死んでしまって、彼は3代目なのだという。
 欧米人たちが彼ら独特の勝手な間合いで、ペリカンと並んで写真を撮っている。「彼ら独特」とは、「自分さえよければいい」ということであって、ペリカンが迷惑しようと、他の人がどんなに列を作って待っていようと、一切気遣うことはない。
「せっかくミコノスにきて、名物のペリカンを見つけたんだ。大いに楽しんで、大いに時間をかけて写真を撮って、いったい何が悪いんだ?」
ということである。日本人諸君、諸君も、彼らのおおらかさをもっと学ぶべきである。控えめすぎるのは、むしろ慇懃無礼に映りかねない。
暴風のリトルベネチア
(暴風と高波のリトル・ヴェネツィア)

 ホントはこの日、今井君はデロス島探検に出かけるつもりだったのだ。昨日港に掲示されている時刻表を見たら、デロス島行きの船は9時、10時、11時発。9時や10時は寝坊助グマには言語道断であるが、11時発なら大丈夫だろう。
 デロス島は、ミコノスから船で1時間の無人島である。無人島に出かける船が1日3本しかないのは当たり前だが、今日は朝から暴風が吹いて「こりゃ、欠航になっても仕方がないかな?」だった。案の定、10時の船までは何とか動いたようだが、11時の船は欠航になってしまった。
船の時刻表
(デロス島行きの案内所と、時刻表)

 船の欠航のせいで、午前から午後の予定が一気に狂ってしまったから、「まあ、いいか。港近くの店でノンビリ朝食でも食べて、ご機嫌を直していくかね」と決めた。ほとんど物色もしないで入った店が、港近くの「ヨルゴの店」である。
 別に「ヨルゴの店」という屋号だったわけではない。もっと何かオシャレな屋号なのだろうが、40歳代後半と思われる店主が近所の仲間たちから「ヨルゴ!!」「ヨルゴ!!」と呼ばれていたから、クマ蔵も勝手に「ヨルゴの店」と呼ぶことに決めた。
 ミコノス旧港の西側。強風が吹き荒れていても、堤防に守られた穏やかな港は、店のそばまでチャプチャプ打ち寄せる。その港が見渡せる、気持ちのいい店である。昨日の「アントニーニ」からも近い。
 ヨルゴとは、Jorgoである。ドイツ人ならゲオルグ、スペイン人ならホルヘ、フランス人ならジョルジョ、もちろん英米ならジョージ。「ちょっと、ちょっと!!」と陽気に日本語で誘ってくれる、ホントに優しい男だった。
 ヨルゴのお嫁さんと、ヨルゴの妹と思われる人と、客あしらいの上手なアルバイトの女性が、テキパキと店を切り盛りする。ヨルゴが休憩に入ると、ヨルゴよりちょっと若い、しかしヨルゴにソックリな男が現れて、ヨルゴほどではないが、やはりテキパキと客を案内する。たいへん暖かい雰囲気の、家族経営の店である。
海岸風景
(ヨルゴの店付近の海岸風景)

 クマ蔵がギリシャの島に求めていたものは、まさにこれである。のべつまくなしの大音量、妙竹林な選曲の音楽、横柄なタクシーやフロントクラーク、オドオドした団体観光客。そんなのを求めてエーゲ海の島に来る人はいないだろう。この朝、「たかが朝食」でありながら今井君は、どういう幸運かどういう僥倖か、ギリシャに求めていたそのものズバリに遭遇したのである。
ヨルゴの朝食
(朝食なのに、ビア。その向こうにコーヒーとオレンジジュース)

 午前の海風は冷たかったが、気をよくしたクマ蔵は早速ビールを注文。ギリシャビールMythos、それに朝食セットの冷たいオレンジジュース、熱いコーヒー。いろんな温度の飲み物ばかりが次々と運ばれてきたのには多少困惑したけれども、そんなのは別に構わない。
 黄身の2個ついたラッキーな熱い目玉焼きを頬張り、ビアにジュースにコーヒーを口に含み、熱いんだか冷たいんだか、甘いんだか苦いんだか、サッパリ分からない。しかしとにかくこういう時、乱暴な食べっぷりのクマどんは、この上なくご機嫌なのである。
かたまりねこ
(かたまりネコ)


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2E(Cd) SCHUBERT:ERLKONIG SUNG BY 18 FAMOUS SINGERS
3E(Cd) TOSHIYUKI KAMIOKA&WUPPERTAL:SCHUMANN/SINFONIE Nr.4
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