2011年09月13日(火)

Thu 110818 貧乏旅行を繰り返すうちに VIPの気分とカルド・ベルデ(リシュボア紀行7)

テーマ:ブログ
 海外旅行は、出来るだけたくさんするほうがいい。「豪華な旅行を2~3回」ではなくて、「貧乏旅行を頻繁に」が合言葉である。それは、空しい精神論とか、難しい人生訓とか、ましてやツマラン負け惜しみではない。貧乏旅行こそ旅の醍醐味であって、貧乏旅行を何度も何度も繰り返すうちに、貧乏旅行がいつのまにか物理的にも豪華になったりする。
 今井君が「海外への飛行機はエコノミー」と決めているのは、もともとは貧乏性のせいである。アメリカでもヨーロッパでも、往復12万円前後で行けるのに、ビジネスクラスなんか奮発すれば、往復80万円もかかる。
 年間3回往復すれば、飛行機代だけで250万円。会社のオカネで行く重役サンや、国民の税金でいらっしゃる官僚の先生がたならいいが、今井君は何を隠そう全額自費で旅行するのだし、「年間最低3回」はゆずれない。駿台は「第1志望はゆずれない」だけれども、今井君は「年3回はゆずれない」である。
ベレンの塔
(リシュボア、ベレンの塔)

 しかも、「思えば遠くへ来たもんだ」の感覚も大切にしたい。あの殺人的に狭苦しいエコノミー座席に12時間固定されて、「もうこれ以上は耐えられない」と呟きながらフランクフルトやロンドンに着く。
 エコノミーだからこそ「思えば遠くへ来たもんだ」を実感できる瞬間である。汗みどろのドロドロ感が全身をおおい、自分のワキが汗臭くないかどうかを気にしながら、EUの入国審査を通過する。
 イタリアの審査官だと、いい加減の権化みたいな人も多くて、何一つ質問しないどころか、ヒトのパスポートをほとんど開きもしないで投げ返してよこしたりする。ミュンヘンやフランクフルトの審査官はそうはいかない。「14 days」「Sightseeing」ぐらいはキチンと答えないといけない。
おかしやのおかし1
(ポルトガルの人は、甘いカフェとお菓子が大好きのようである)

 しかし諸君。貧乏旅行を何度も何度も繰り返しているうちに、航空会社の方で勝手に今井君のステイタスをあげてくれるのである。ふと気がつくと、いつのまにか「スターアライアンス・ゴールドメンバー」になっている。
 そうなると、エコノミーで旅行しても、バゲージには「PRIORITY」「FIRST CLASS」の札が貼られ、人間サマはエコノミーのままでも、荷物は一足お先にファーストクラス扱いである。
 バゲージ紛失の悪夢は遥かに遠のき、空港では誰の荷物より先に今井君の汚いスーツケースがコンベヤーを回ってくる。ま、荷物君にとってもまさ「晴れ舞台」。余りの晴れがましさに、ちょっとハニかんでいる荷物君がなかなか可愛らしい。
おかしやのおかし2
(エスプレッソ1杯にお砂糖タップリ、ドロドロに甘くして、こういうお菓子を食べる)

 スターアライアンス・ゴールドメンバーの役得は他にもあって、世界中どこの空港でもラウンジ無料である。うにゃにゃ、しかもである。ついこの間まで「ビジネスラウンジが使えます」だったのだが、最近もうワンランク上昇して「ファーストクラス・ラウンジへのINVITATION」が届くようになった。
 INVITATIONとオシャレに英語でご招待されるのだから、遠慮なくご招待されないのはかえって大人げない。入ってみると、おお、いかにも会社のオカネで豪華出張をエンジョイ中の(諸君、「えんじょい なか」で一発変換を狙った今井君の期待を、Mac君は「援助田舎」という衝撃の変換で打ち砕いてくれた)偉そうなオジサマ族でいっぱいだ。
 しかし、おそらく自費でここに来ているのは、クマ蔵だけである。かっか、かっか&かっか。プライドは倍増、ホコリは3倍増。クマはここでもまたビールで口をすすぎ、ワインとウィスキーとブランデーを次々と飲み干し、ありとあらゆるサンドイッチやツマミにトライし、自ら勝ち取ったINVITATIONを心行くまでエンジョイする。
ジェロニモス修道院
(リシュボア、ジェロニモス修道院)

 ホテルも同じように、貧乏旅行を年3回繰り返して数年経過すると、今井君のステイタスはいろんなホテルチェーンで「ゴールド」だの「プラチナ」だのになる。今井君が最もよく利用するホテルグループなんか(一応、グループ名は伏せておきます)、今井君が宿泊すると、黙っていても「無料アップグレード」でジュニアスイートが準備されていたりする。
 別に、自慢するのであるが、チェックイン時のフロントの対応からして、すでに別格のVIP扱いだ。「アップグレードいたしました」と言われて部屋に入ると、おお、何と広々としたジュニアスイート。東進の合宿なら30人も宿泊できるような広い部屋を占領して、しかも準高級ワインが1本サービスされる。
 フルーツ盛り合わせもサービス。ミネラルウォーターも1日1本ずつサービス。朝食はもちろんロハ(ロハとは「只」のこと、詳しくはブログ内検索で「ロハ」検索のこと)。インターネットもロハである。
 何でこんなにお殿さまみたいに扱ってもらえるのか、一瞬自分がコワくなるが、部屋代はもちろん、最初に今井君が予約したごく普通の部屋のお値段。1泊1500ユーロの豪華なお部屋に、1泊200ユーロで泊まってこのサービスだと、「もうこんなのヤメられないよ」というスンバラシイお得感がある。
おみず
(ミネラルウォーター1日1本サービスと、その結果)

 そのとき、ヒルトンとか、マリオットとか、ハイアットとかフォーシーズンズとか、世界的超有名ホテルチェーンを選ぶのは、余り賢くない。その種のチェーンだと、NYやロンドンやパリやミラノでは宿泊できても、リスボンやマルセイユやリバプールやケルンには店舗が見つからない。
 快適にスミズミまで海外を楽しむために選ぶべきは、ベストウェスタンやプライオリティやメルキュールみたいな、超大都市だけでなく中小都市まで網羅したホテルチェーンである。超大都市では格下扱いされることがあるが、ボローニャでもパドヴァでもザルツブルグでもエジンバラでも、ベストウェスタンなら確実にその都市で最高級の店舗が見つかる。
おかしやさん1
(ベレンの塔に近いお菓子の有名店「パステイス・デ・ベレン」)

 考えてみると、それって予備校と同じことである。全国10大都市や政令指定都市にしか校舎のない予備校では、高松や那覇や旭川や富山のヒトが立ち往生する。「教育サービスって、10大都市のヒトしか受けられないものなの?」「そんな地域間格差を放置してきたかつての3大予備校が、いかに高邁な教育理念を掲げても、誰も信用しないんじゃないの?」である。
おかしやさん2
(パステイス・デ・ベレン。リシュボアはどこでも石畳が美しい)

 和歌山でも秋田でも八戸でも大分でも徳島でも、チャンと「この地域で一番の教育サービスが受けられます」と胸を張れるのは、ベストウェスタンやプライオリティみたいなキチンとしたFC展開でしかありえない。要するに、代ゼミや河合塾じゃなくて、東進じゃなきゃ。世界を旅して、そういう結論になるあたりが、まあ一種の職業病かもしれない。
 今井君は、この種のホテルチェーン・プラチナメンバーとして、これを縦横に駆使しながら、ちゃっかり旅をこれからもエンジョイ(Mac君の調子が狂って「援助医」としか変換しなくなった)し続けるつもりだ。
おかしやさんのおきゃく
(パステイス・デ・ベレン店内。日本人の入り込めない大繁盛だった)

 さて、5月12日の今井君は、「ベレンの塔」から徒歩で引き返し、ジェロニモス修道院を横目で見なから、市電でリスボン市街に引き返した。午前中はどんよりと曇っていた空が午後からキレイに晴れて、5月中旬とは思えない暑さになった。
 南欧の暑さは、「暑」ではなくて「熱」の文字の方がずっとピッタリ来るので、修道院の真っ白い壁に太陽が反射すると、もう直視できないほどのまぶしさである。樹々も草も多肉系の南国のものが目立つ。
 まだ初夏だというのに、命の危険を感じるほどの熱さ。こうなると、何よりも確保しなければならないのは水。今井君にとっては何よりもビールである。
 そこで、この日の夕食はロシオの駅から近い「トリンダーデ」。ビール会社経営のビール専門店というのだから、熱さにヘコたれたこの日のクマ蔵には最高の店である。ガイドブックにも大きく紹介されている有名店で、CM「ショー、シュー、リーキー!!」の収録現場からすぐ近くの坂道の上にある。
ロシオ駅
(リスボン地下鉄、ロシオ駅)

 ただし、入店したのが17時。ランチ時間は1時間前に終了、ディナーまではまだ3時間もあるという余りにも中途半端な時間だったから、ヒョーロクダマ状況は当然である。入ってから店を出るまで、広々とした店内に入って来た客は2組だけ、しかもそのうち一組は「ドリンクのみ」の若いカップルである。
 床面積は「銀座ライオン」の3倍もありそうな店内に、客4~5名の他に従業員は10名ほど。うち2名は遥か遠方のテーブルをどかしながら、床掃除に余念がない。「余念がない」というのはもちろんウソで、その余りのやる気のなさときたら「余念がない」も何もあったものではない。
トリンダーデ
(ビール会社経営のトリンダーデ)

 料理は、おなじみ「メトメト」。ガイドブックには「塩加減は日本人向け」と出ているが、これもまた事実とは大きく懸け離れた、単なるお世辞に過ぎない。この日は珍しく朝から歩き回ってお腹が減っていたはずなのに、クマ蔵はあまりのメトメトに嫌気がさして、一皿を食べ残してしまった。
看板
(いろいろ考えさせられるカフェの看板)

 ただし諸君、今井君が野菜に目覚めたのは、このリシュボア旅行だったかもしれない。きっかけは「カルド・ベルデ」。濃い緑色のキャベツがタップリ入った温かいポテトスープであるが、リシュボア旅行中のクマ蔵はほぼ1日も欠かさずにカルド・ベルデをすすり続けた。
 アブラと塩とバターでこね上げたメトメト西洋料理に、思わず裏返りそうになる今井君のか弱い胃袋どんを、すんでのところで支えてくれたのは、生温くて湯気さえ上げることのない、この緑色のスープだったのである。

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