2011年08月26日(金)

Thu 110811 深夜のロンドン・ヒースロー空港で何が起こったか(リシュボア紀行4)

テーマ:ブログ
 こうして風雲は急を告げ、「生意気にもリシュボアを目指して旅立った今井クマ蔵が、ロンドンで足止めを食らう」という可能性が高まった(スミマセン、昨日の続きです)。そして、その次の瞬間である。掲示板の3つの「LISBON DELAYED」が、3つ一度に「LISBON CANCELLED」で切り替わった。うにゃにゃ、ここまで待たされて、要するに3本ともいきなり「欠航」の決定になったのである。
 悪気はないのだろうが、23時まで待たされて、もはやどうしようもなくなってから欠航の決定。それじゃ乗客が窮地に陥る。ホテルに宿泊するにも、この時間からロンドン市内へ移動したのでは、日付が変わってしまう。周囲のポルトガルのヒトビトも一斉に、何だかポルトガル語で罵声をあげた。
至福の時
(至福のひととき)

 誰かが「16番ゲートだ!!」と叫び、ロビーにいた約100人の人々が、一斉に16番ゲートに向かって走り出した。もちろん「16番ゲートに行けば、何とかリスボン便が飛ぶ」というのではなくて、「16番ゲートに行けば、まだ誰か空港職員が残っているはずだ」「その職員をとっちめようじゃないか」ということである。
 誰がどう判断したのか分からないが、
「今夜の最後のヒコーキが出発したのが16番ゲート」
「ならば、職員が残っている可能性が一番高いのは16番ゲート」
「気の毒だが、解決策をマジメに考えさせるためには、16番ゲートの職員をとっちめるしかない」
以上が、旅慣れたポルトガルのヒトビトの咄嗟の判断だったのである。
 クマ蔵も、彼らに混じって走った。ここはさすがに必死だ。閑散とした空港でこれから6時間もしゃがんで朝を待つ、テレビで報じられるその種のハメに陥るのは、絶対にイヤだ。アジア系の人間の姿は誰も見えない。要するに他はみんなポルトガル人である。
はに♨
(はにはに♨)

 こういう切羽詰まった時ほど、全く別のことに気がつくものである。皆と一緒に16番ゲートに走りながら、クマ蔵が考えていたのは「ポルトガルの人って、小柄な人ばっかりだな」ということであった。男子も女子も、多くが日本人より小柄なのだ。
 これが「イギリス人集団と一緒に」「ドイツ人集団と一緒に」であれば、走っている今井君の姿は、大柄な彼らの肉体の中に埋没して、自分でも「ボクは、どこに消えちゃったの?」と心配になるぐらいだ。集団の中に埋没したクマ蔵は、ツキノワグマのアカチャンぐらいに可愛く♡しかみえない。クマの視界は、林立する彼らのデカイ肉体によって閉ざされ、前も横も見えなくなってしまう。
 ところが、ポルトガル人の集団の中では、むしろ今井君の方が大柄なのである。話をこれ以上大きくするには、確かにサンプル数が少ないかもしれない。空港にとり残された100人あまりのポルトガル人をサンプルにとって「ポルトガル人は小柄だ」と決めてしまっては、小学生の夏休みの自由研究なみの拙速である。
 しかし確かにこの夜、ポルトガル人集団の中でクマ蔵の視界は広く開けていた。そして16番ゲートにたどり着くと、案の定、ヒースロー空港諸君が男女2名、そこに居残っていた。我々は断固として彼と彼女を取り囲み、この事態に対するキチンとした対処を要求したのである。
ぺろん♡
(ぺろん♡)

 「こんなことをしたって、どうせニッチもサッチもいかない」「最後には警備員集団が駆けつけて、追い散らされるに違いない」、日本人ならそうあきらめて大人しく引き下がるところだが、ポルトガルのヒトビトの強靭さはこういう時に発揮されるのだ。
 ついに空港職員は、「上に連絡してみます」と態度を和らげ、電話だかトランシーバーだかで状況を「上」に告げた。最後に「And they are angry!!」と悲鳴のように付け加えたのが印象的だった。「そして、彼らは怒っています!!」。100人に取り囲まれ、激怒の表情に包まれた職員も、あの時は相当追いつめられていたのだ。
 ポルトガル人集団が要求したのは、一晩過ごすためのホテルと、ホテルに向かうバスのチャーター。さすがに「これからでも遅くない。飛行機を一機用意して、リスボンまで飛ばせ!!」と恫喝したって、通用するはずがない。
 しかも、万が一そういう要求が通ってしまえば、リスボン着は午前3時になる。くわばら&くわばら、午前3時にリスボンに着くような要求が通ってしまっては、クマ蔵はかえって困るのである。
 しばらく待って、要求は通った。集団には安堵の声が広がり、集団の結束を讃えあいつつ、とりあえず空港から外に出ようということになった。おとなしい日本人社会で暮らしているクマ蔵にとっては、この事態の成り行き、つまりホテルとバスのチャーターという要求がカンタンに通ってしまったのが、いまだに信じがたい。
はにはにはに♨
(はにはにはに♨)

 しかし、いったん空港の外に出るとなれば、ここで入国審査を受けなければならない。バゲージもここで受け取ることになる。
 深夜の入国係官はいかにもご機嫌が悪い。ほとんど「こづき回される」という感じの対応にウンザリしながら、重いバゲージをゴロゴロ引きずり、「ホントにバスはチャーターされるの?」「ホントにホテルはとってもらえるの?」「空港職員の危機は去ったんだし、知らんぷりされるのがオチなんじゃないの?」と不安に怯える。つまり、ツライ1夜はまだまだ続いたのだ。
 午前12時半、とうとうバス3台がやって来た。空港職員は、ウソは言わなかったのだ。クマ蔵はいまだに半信半疑だったが、小柄なポルトガル人集団に混じって、2台目のバスに乗り込んだ。10分ほど走って、バスが着いたのは「PARK INN」。5階建て、こぎれいなホテルである。やれやれ、どうやら1夜の安全は確保されたのである。
うにゃにゃん
(ぐー、にゃにゃん)

 それでも、100人を超える外国人客を一気にチェックインさせるとなれば、1時間近くかかる。外国人のパスポートをチェックし、「明日は4時半に空港バスが迎えに来ます」と伝え、その他もろもろの連絡もあって、1人5分近くかかるのは当たり前だ。
 結局、今井君が部屋に入ったのは午前1時過ぎ。日本からのヒコーキ12時間、空港で8時間、大騒ぎになってから3時間、もうヘトヘトだ。部屋の大きさや清潔さなど、論じている気力はない。「明日4時半に迎えのバスが来るなんて、そりゃヒドすぎる」「2~3時間しか寝られないじゃないか」である。
 結論としては、午前4時半のバスは、パスする。朝はぐっすり寝て、11時頃にホテルをチェックアウト、昼頃の便でリスボンに向かうことにする。今はとにかく、大陸の東の果てから引きずって来た疲労を、大陸の西の果てに持ち込まないようにすることだけである。

1E(Cd) Nanae Mimura:UNIVERSE
2E(Cd) Barenboim/Zukerman/Du Pré:BEETHOVEN/PIANOTRIOS⑦
3E(Cd) Miles Davis:THE COMPLETE BIRTH OF THE COOL
4E(Cd) Joe Sample & Lalah Hathaway:THE SONG LIVES ON
5E(Cd) George Duke:COOL
total m55 y928 d6889
最近の画像つき記事
 もっと見る >>

Ameba芸能人・有名人ブログ

芸能ブログニュース

    ブログをはじめる

    たくさんの芸能人・有名人が
    書いているAmebaブログを
    無料で簡単にはじめることができます。

    公式トップブロガーへ応募

    多くの方にご紹介したいブログを
    執筆する方を「公式トップブロガー」
    として認定しております。

    芸能人・有名人ブログを開設

    Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
    ご希望される著名人の方/事務所様を
    随時募集しております。

    Ameba芸能人・有名人ブログ 健全運営のための取り組み
    芸能ブログニュース