2008年09月12日(金)

Tue 080909 調子に乗るということ 「1週間に1回」の非能率 高速学習について

テーマ:予備校講師の日常
 今日から、ブログの記事を少し短くする。理由は明日のブログで書く。というか、「短くする理由」はすでに今日書いてしまったのだが、書き終わってみるとA4で5枚を超えてしまい「短くする宣言」が「非常に長くなる」という、宣言そのものの矛盾をかかえることになってしまったので、今日と明日に2分割することに決めたのである。まあ、簡単に言えば「A4版2枚以内が適正か」と判断したからであり、最近の記事の余りの「読みごたえ」に驚き呆れている読者にとっても朗報になるかもしれない。

(写真上:4月24日午後4時、ミラノ駅到着)

 したがって、今日はイタリア旅行記はお休み。今度の旅行もいよいよ終盤であり、ヴェネツィアで木の実のお金をたくさん使ってしまいすっかり疲れたクマさんは、ヴェネツィアからミラノに向かうICの車窓風景に、いま心を癒しているようだから、ミラノ到着までの3時間は放っておいてあげるほうがいい。

(写真上:イタリア国鉄ICの2等車座席。正直言って、このシートではヨーロッパ人には狭すぎると思う。)

 人というものは、調子に乗るともうどこまででも限度がないものであって、原稿でも勉強でも、とにかく調子に乗ってしまうに限る。日曜大工とか日曜画家とか日曜ガーデニングとか、「日曜なんとか」と名付けてしまうと、いくら年期が入ってもなかなかうまくならないのは、最初から「1週間に1回だけ」と限定してしまったせいで、「調子に乗る」という特権を捨ててしまったからである。
 いま日本中が「勉強法」ブームで、朝の時間は有効活用しなければならないし、スキマ時間も有効活用しなければならないし、通勤時間も休み時間も退社後の時間も、とにかく1日中休む暇もなく勉強しなければならないことになっているが、私みたいな怠け者のクマさんからみると、こんなに皆が頑張っている様子は、正直言って少なからず暑苦しい感じがする。
 ただ、そうやってせっかく勉強するなら、徹底的に調子に乗るに限るのであって、1週間に1回とか2回とか、頻度を下げてしまうと上達は難しい。出来れば毎日やるのがいいし、その毎日も毎日20分とか30分とか短い時間でブツ切りにするより、3時間でも4時間でも好きなだけやったほうが、返って楽なようである。「どうせ集中力が続かないから、短時間のほうが能率が高い」というのが昔からの定説のような気がするが、むしろ「さて、やるか」というやる気を出すまでのほうがたいへんなのであって、いざ始めてみれば、それが好きなことでありさえすれば、集中したままで3時間でも4時間でも簡単に過ぎてしまう。なかなかやる気が出なくて、やる気が出ない自分がイヤで、自分がイヤな自分がイヤで、自分がイヤな自分がイヤな自分がイヤで、それでまたやる気になれなくて、それを延々と繰り返し、自己嫌悪をほとんど無限に拡大再生産しているのが、またまたやる気が出ない原因になる。

(写真上:ニュースで報じられる食の安全について、背中合わせで真剣に語り合うニャゴロワ姉さんとナデシコ姫。姫:つきのわさんも、日本酒&焼酎飲んで大丈夫ですかねえ。姉さん:まあ、いいんじゃん。酒自体、もともとよくないんだし)

 そうやって果てしない自己嫌悪のダウンスパイラルにはまり込んで、ふと気がつくと20歳をすぎ30歳を過ぎ、40代になり50代になり60代になる。多くの人はそうやって後悔の多い人生を送るのであり、20世紀後半から21世紀初頭の純文学がつまらないのは、主人公のほとんどがその種の人物ばかりだからである。つまり、これほど勉強法についての本が市場に氾濫しているのは、やる気が出ないし、続かないし、上達しないし、それでまた悩み自己嫌悪に陥る、きわめて純文学的な人物が多いせいだろう。一方で純文学が流行らないのは、そういう本を読んでも、結局自分とそっくりな人物が、自分とそっくりの自己嫌悪を、自分とそっくりな怠惰な論理で独白するばかりであり、そういうものを読まされても全然楽しくないばかりか、やる気が出ない自己嫌悪を、他人の口を借り、他人の口で繰り返され、増幅されるだけだからである。
 ならば、大いに調子に乗ることである。1週間に1回、1日30分、そういう出し惜しみをせずに、もっともっと調子に乗ることである。だいたい「1週間に1回」などという悠長な進み方が、楽しいはずがないのである。「1週間に1回」の元凶は、大学である。大学の授業が思い出に残るほど楽しかったというヒトは少数派だと思うが、大学の授業が楽しくないのは、1週間に1回だけ、教授も学生も「先週どこまでやったっけ」とマヌケな顔で尋ねあうような進み方だからであり、そういうことをやっているから、毎週毎週出席する学生の数はどんどん減っていく。4月に200人、5月に100人、6月に50人。ほぼ毎月半分になって、7月には250人教室に25人、という滑稽な状況になるのだが、この「約10%は埋まっている」状況は、大学という場所できわめて見慣れた風景である。9月になると「教室変更」の掲示が出て、250人も入る大教室から50人ぐらいのスタンダードな教室に移動するのであるが、「10%」はかわらないから出席者は5~6名。こうして、たいへん滑稽ながら、たいへん理想的なゼミ形式にかわる。予備校講師なら、この逓減率はクビを意味するから、頭から血が引いていくような思いがするだろう(幸い私はそういう経験がないので、これは推測)が、大学の先生方はそうでもないらしくて、むしろ逓減率それ自体を自慢にし、笑い話にし、同僚と飲み屋で慰めあう程度である。

(写真上:ネコ2匹を相手にしたゼミ)

 「1週間に1回」「先週どこまでやったっけ」が滑稽なほど能率が悪いのは、予備校でも同じことである。マトモな講師なら「毎週1レッスン」「90分で必ず1講」という几帳面な進み方をするからまだいいのだ(すみません、これは私の自慢です)が、大学教授たちの悪癖だけをそっくりそのまま引き継いで、毎回チャイムが鳴ると適当なところで適当に終わってしまうような講師だと「前回どこまでやったっけ」の会話が授業の冒頭に必ず入ることになってしまう。いかにも「熱血講師」という感じで、駆け足で颯爽と教壇に駆け上がり、「こんにちは」あるいは「おはよう」など、挨拶も爽やか。「さあ、今回は、前回の続きからだ」と、至極当然な発言。で、生徒たちが「そうか、今回は、前回の続きか」と、これもまた至極当然に心でうなづき、テキストを開こうとするのだが「今回は前回の続き」なのにそれがどこからだか記憶にない。講師だって、どこからだか覚えているヒトはなかなかいないから「どこからだ?」。聞かれた生徒が困り果て、「えっ、どこからだっけ」「ここ?」「いや、ここだったような気も」「ばーか、ここだぜ」「バカと言うヤツがバカ」「バカと言うヤツがバカと言うヤツがバカ」というわけで、ここでは小学生並みのおバカスパイラルが始まる。最前列の生徒でさえこうなのだ。後ろのほうで携帯メールしていたり、マンガ読んでたり、DSいじってたり、そういうことは珍しくない。授業の出席者数についても、大学とほぼ同じ逓減率になる。

(写真上:落ち着きのないゼミ生。集中力の続かない学生が増えている)

 テレビのドラマが「1週間に1回」でも楽しいのは、完全に受動的なものだからである。読書とか外国語学習とか、少しでもこちらから関わっていかなければならないようなものは、いちいちやる気を起こして立ち上がるのが一番難しいのだから、できれば一気にどんどん進めるほうがいいので、出来れば毎日、毎日が無理なら2日に1回、しかもまとめて2時間でも3時間でもやっちゃったほうがいいのである。パソコンだって、立ち上げる時に一番負担が大きいので、いったん立ち上げたら出来るだけ作業を集中したほうが能率がいいはずだ。
 別に我田引水するわけではないが(もちろん結果としては我田引水そのものになるが)、「東進の高速学習」というのはそういうことであって、「1週間に1回」という非能率性を廃し、1週間に3回でも4回でも5回でも、好きなだけ授業を受講して、好きなだけ先に進んで、授業1年分を3ヶ月で駆け抜けて、「そんなにやったら消化不良になる」とか弱虫と怠け者の言い訳を許さずに、力がついたことを毎回のしつこいしつこいしつこーい確認テストで確認させながら、一気に山頂を目指す最高の学習スタイルである。ま、富士山に登るのに、一気に登るのが楽しいか、1週間に1回ずつ30回に分け、毎週毎週遠くから皆で集まって「前回どこまで登ったっけ」と確認しあいながら1年かけて登るのが楽しいか、考えてみれば分かることである。1年かけるスタイルの出席率と、高速で登るスタイルの出席率と、どちらが高いかを比較しても分かる。自慢ばかりになるが、今井講座の受講速度はどの生徒もきわめて高い。あっという間に(とは言っても4ヶ月ぐらいはかかるのだが)1年分受講し終わるような生徒が多い。私も「1年分を出来れば3ヶ月で、遅くとも4ヶ月で」と言っている。自慢ついでに書かせてもらえば、受講速度が速ければ速いほど、満足感も高まるようである。

1E(Cd) Akiko Suwanai:SIBERIUS & WALTON/VIOLIN CONCERTOS
2E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 1/4
3E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 2/4
4E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 3/4
5E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 4/4
6E(Cd) Mascagni & Teatro alla Scala di Milano:
MASCAGNI/CAVALLERIA RUSTICANA
7E(Cd) Molajoli & Teatro alla Scala di Milano:
LEONCAVALLO/I PAGLIACCI
10D(DvMv) THE BOURNE SUPREMACY
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