2008年09月05日(金)

Wed 080903 明治神宮から二重橋まで3時間歩く ヴェネツィア紀行9

テーマ:アーカイブ
 8月の下旬から、息つく暇もなく毎日毎日激しい雷とゲリラ豪雨の連続で、ネコたちの心にも大きな負荷がかかっていたかもしれない。ニャゴロワなんかは箱に入ってさえいれば何があっても動じないと言うか、何があっても何があったのか理解できていないからそれで終わりなのであるが、ナデシコは頭が良くて弱虫だから、何があったかをよく理解し、理解すればするほど地球温暖化について心配が大きくなって、そのことで私に尋ねなければいけないこともどんどん増えていく。ところが肝腎の私が酒を飲んでは居眠りしているから、ストレスはますます大きくなって、そのぶん目覚めているクマさんの相手なんかしたくなくなるのである。
 今日は久しぶりによく晴れて、しかも久しぶりに吉祥寺での収録が休みの1日だった。せっかくの休みだから、ずっとネコたちと話していてもいいのであるが、ニャゴロワは相変わらず自分の肉体の半分しかない小さな箱にハマって楽しんでいるうちに、

身体だけでも窮屈な箱に顔まで突っ込んで眠ってしまったし、

ナデシコも相変わらず白い手袋を自慢しているだけで、クマさんの相手をしてくれそうにない。

 仕方がないから、本当に久しぶりにウォーキングに出かけることにした。夏の間ビールを飲み過ぎて完全に太ってしまったし、運動不足のせいか何だかやたらに眠気ばかり襲ってくるので、睡魔を追い払おうという企画だったのである。12時出発。コースは、参宮橋→明治神宮→表参道→赤坂→三宅坂→桜田門→二重橋→新丸ビル。途中昼飯を食べて、合計3時間ほどのコースである。昨年はこのコースを何度も歩いて、たいへん爽快であった。写真下は、今日の明治神宮。上空の怪しい雲が、今年の夏の象徴である。

 ただし、歩き出してみてすぐに後悔したのだが、さすがに季節が少し早すぎた。9月に入ったばかりの都心は、十分にまだ真夏なのである。しかも今年は例年にまして湿度が高い。日陰を歩いていれば救われた気持ちになるが、それでも明治神宮(大鳥居が修理中で回り道させられたが)を抜ける頃には、汗のせいで、バケツで水をかぶったようになった。
 赤坂一ツ木通りの古い鰻屋で昼食。さすがに大汗をかいたから、まあいいだろうと考えて瓶ビールも1本注文。本来はこういうことをしてはいけないのかもしれないが、何しろ蒸し暑いのだ、この程度でつべこべ言っていると人生がイヤになりかねない。店のオバさんによると、店の前に出したランチの見本を、カラスがさらって食べてしまうのだという。一時都心では減っていたカラスが、最近また舞い戻ってきているように思うのだが、これもその一例か。写真下は、真夏の皇居。
 なお、この付近で巨大な魚を発見。最初は白い腹を見せてプカプカ浮いているだけに見えたので「おお、大きなコイが死んじゃったねえ」と思っていたのだが、その白い魚が近づくに連れて、サメぐらいの大きさであることがわかり、かつそのサメぐらいの大きさの魚が強い生命力を示して、不気味に動き始めた。その写真は掲載しないでおく。万が一、「皇居の堀にサメが現れた」「江戸城の堀にまさかの怪魚」など、マスコミで騒ぎはじめたら、直ちに写真を提出しようと思う。あの大きさは、いや、形だって、明らかにコイでもないし、普通の淡水魚でもない。

 皇居の周囲で、全身黒で頭だけ赤いイヤな感じの毛虫が木の葉からバラバラ落ちてくる。まあこれも、熱帯のようなゲリラ豪雨と蒸し暑い残暑のせいか。桜田門付近のお堀で、大きな鳥4羽が口を開け、国会議事堂の方角に向かって皆でうがいをしている光景にも遭遇。

その拡大図。

 何をそんなにプルプルガラガラやっているのか分からないが、社民党や共産党の人たちみたいに、突如退陣表明した福田首相への非難の歌でも歌っているのかもしれない。皇居から丸の内までは、外国人の嵐であって、日本人なんかほとんど見かけない。ぶらぶら歩いているだけで「写真をとってくれ」「皇居前広場はどこだ」と盛んに外国人が話しかけてくるが、とにかく日本人はこの暑さのせいでどこかに蒸発してしまったに違いない。写真は、真夏の二重橋。

 新丸ビルでもう1杯生ビールを飲んで、さすがに疲れたから、二重橋前から千代田線に乗って代々木上原に帰ってきた。途中、明治神宮前で電車が動かなくなった。「千駄木で人身事故」とのこと。こういう時に限って、車内放送の声が小さすぎて放送の内容が全然聞こえず、車内のオバサマグループが右往左往して、電車から降りたり、また乗ってきたり、賑やかな騒ぎで大変だった。大事なときに車内放送が聞こえないのも困ったものだが、それでも20分ほど待って「湯島-代々木上原間で折り返し運転を開始」。こういう臨機応変な対応は、さすが東京メトロである。ちょっとした事故でもすぐ電車を全て長時間「運転見合わせ」にしてしまうJRには、是非この臨機応変な対応を見習ってほしい。17時帰宅。


 4月23日、リド島に14時過ぎまで滞在して、ここから船でブラーノ島に向かう(写真上:リド島を出発するヴァポレットより)。相変わらず快晴で、4月下旬のイタリアはさすがに夏のような暑さである。船はゆっくり進むが、この暑さで海の風が非常に心地よい。向かうのは「ブラーノ島」。「ムラーノ島」という似たような名前の島もあるが、ムラーノ島の方にはもう2回も行ったから、今回は素朴なレース編みと派手な色彩の民家が並ぶことで有名なブラーノ島を目指した。
 ムラーノ島というのは、ヴェネツィアングラスで有名な島であり、日本人のツアー客は必ずムラーノ島のほうに集団で連れて行かれることになっている。すると、そこに待ち構えていたガラス店(というよりツアー会社としっかり契約を結んでいる店)に連行されて、羽毛布団か健康食品でも売りつけるような勢いで、何の変哲もないガラスの花瓶だのグラスセットだのを売りつけられることになっている。日本人のツアーコンダクター(または日本語英語まじりの怪しいイタリア人コンダクター)も、もちろん店からお金をもらっているから、いろいろに声をかけて、意地でも買わせようと仕掛けてくる。「買わない」という素振りを見せただけで、店の人もコンダクターも、いきなり機嫌が悪くなったり、中には露骨に舌打ちするようなのもいるから、気の弱い日本人だと思わずご機嫌取りのつもりで「これください」と安いグラスを一つ指差してしまったりする。それが実は「運のつき」みたいなものであって「この日本人は気が弱くて、しかも小金はもっている」と判断されれば、「2つ買うと安くなる」「もう30ユーロ出せば、これも一緒に買える」「航空便で送るが、その航空便代は店が引き受ける」というふうに、どこまでも攻撃の手を緩めない。
 日本人は「特別扱い」に弱いから「あなただけを(あなたがただけを)ガラス工房に招待する」などというのもある。職人がガラスをいろいろ細工している工房を「特別に」見せてくれるのであるが、実は特別でもなんでもないのであって、なかなか金を出そうとしない日本人を籠絡するルートになっているだけである。ちょっとケチンボな様子をすれば、だれでもこの工房は見せてもらえるのだ。それどころか、工房から店に戻るルートは別ルートになっていて、その別ルートの薄暗い場所で「この客なら、最大この程度」という品物を巧みに勧められる。
 まず最初に「ちょっと無理かな」という非常識ギリギリのガラス器をいかにも優しそうに「手に取ってみてもいいです」と勧められ、何となく「無理をしてもいいかな」と思わせ、そこで「これと変わらない品質で、こういうのもあります」といって、いま見せていた高級品の2/3ぐらいの値段の商品を持ち出してくる。「品質はほとんど同じ。しかも、これを買えば、別にこの商品をプラスして、さっきの高級品と同じ値段にして差し上げる」。こうして、大したことのないガラス製品2個を買う羽目になり、払うお金はさっき触った高級品と同じ。「あああ、やられた」「あああ、ボラレタ(漢字で書くと「暴られた」)」と気づくのは、翌日リアルト橋のたもとの土産屋で全く同じ商品がヒトケタ安く陳列されているのを見た瞬間である。そういう「中国製」「ベトナム製」のヴェネツィアングラスもないわけではないから、迂闊に「特別扱い」など受けない方がいいかもしれない。
 ただし、ものは考えようであって、こちらから積極的に「暴られてあげよう」という姿勢になれば「ヴェネツィアで暴られる」というのは十分楽しい、思い出に残る経験になる。上に記したようなことを踏まえた上でムラーノ島に出かけ、コンダクターが「この店は私だけが知っている店で」とか言い出したら「ほら、来た!」と目配せしあい、「あなた方だけ特別に、工房を案内します」ときたら「ほれほれ、来たぞ!!」と袖を引っぱりあい、高級品を持たされたら「さて、次は2/3の値段のヤツがくるぞ!!!」と、笑わないように脚のスネを蹴飛ばしあっていれば、こんなに楽しい記憶もないだろう。ついでに、商品も買い、お金もしっかり払って、翌日リアルト橋のたもとの店に出かけ、実際に(少なくとも見た目は)同じ商品の値札のゼロが一つ少ないことも確認して、大声で笑い天に向かってコブシを突き上げ「ボラレタ!」「ボラレタ!!」「バンザーイ!!!」と叫んでみたまえ。そのヴェネツィア旅行は、たとえ格安ツアーであっても、一生決して忘れない素晴らしい旅行になるだろう。実際、この日の深夜には、私もサンマルコ広場のカフェでしっかり暴られ、小さいグラスにたった1杯のヘネシーで90ユーロ(15000円)払う羽目になった(後日詳述)のだが、こうやって積極的にボラれてみれば、この旅行も当分の間は記憶から消えないでいてくれるだろう。「ボラレテはいけない」「だまされてはいけない」「ご用心」みたいな旅行は、くだらないのだ。
 ただ、今日はまだまだ日は高い。14時をちょっと過ぎた時間帯に暴ラレルのは早すぎるから、ガラガラのヴァポレットに乗り込んで「ムラーノ」ではなく「ブラーノ」を目指す。リド島からは船で40~50分の行程、それなりに長い船旅である。そして、島に近づくに連れて、今回の旅行で最も印象に残る光景に出会った。その塔の異常な傾きかた。あの衝撃は、実際に見たものでなければ分からないかもしれない。

 今この瞬間にも民家の上に轟音を立てながら崩壊しても全く不思議に感じないほどに傾いた塔。写真ではそのショッキングな傾き方をなかなか表現できないのだが、その塔については、明日のブログで詳述する。どうしても明日のブログの最初の写真にブラーノの塔を掲載したい(ブログのトップページにその写真を載せたい)からである。従って、本日はその遠景のみとする。


1E(Cd) Queffélec:RAVEL/PIANO WORKS 1/2
2E(Cd) Queffélec:RAVEL/PIANO WORKS 2/2
3E(Cd) Martinon:IBERT/ESCALES
4E(Cd) Bruns & Ishay:FAURÉ/L’ŒUVRE POUR VIOLONCELLE
5E(Cd) Collard:FAURÉ/NOCTURNES, THEME ET VARIATIONS, etc. 1/2
6E(Cd) Collard:FAURÉ/NOCTURNES, THEME ET VARIATIONS, etc. 2/2
7E(Cd) Cluytens & パリ音楽院:BERLIOZ/SYMPHONIE FANTASTIQUE
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