2009年09月05日(土)

Sun 090823 ニューヨーク滞在記6 ニューヨーク到着の飛行機から思うこと

テーマ:アーカイブ
  ニューヨークに到着する飛行機は、ハドソン川に沿って南下し、もしも座席が左の窓側なら(つまり座席番号がAなら)、降下しながら左側に大きくマンハッタン島を見せてくれる。マンハッタンを過ぎて海上に出たあたりで左に旋回し、やがてブルックリンの向こうにJFK空港が見えてくる、そういう仕掛けである。A席に座ってさえいれば、飛行機で降下していくだけで、マンハッタンからブルックリンにかけて、ニューヨークの1/4を鳥瞰できるわけである。2007年12月に上空から観察した冬のニューヨークは、よく晴れた朝だったせいもあって「いかにも大都会」というか、見ているだけで街の騒音が聞こえてきそうな茶褐色だった。

         (20世紀的繁栄1 タイムズスクエア)

 大阪は、昭和中期に完成された街であって、21世紀的なものを大阪に持ち込もうとしても街にそぐわない。街自身も、そこに住む人々も、昭和に完成された大阪を心の底から「スッキ」なのであって、そこに異質なものが入り込むことを拒絶する。というか、異質なものが入り込んでも、侵入してきたものと大阪の街とがお互いに拒絶反応を起こして、大阪は受け入れようとしないし、侵入してきたものもやがて自ら判断して街を去っていく。

      (20世紀的繁栄2 「プラザ合意」のプラザホテル)

 それが「大阪の停滞」の本質であって、大阪を心から愛する人はその停滞を嘆かない。むしろ、昭和のままで停滞している大阪がますます「スッキ」なのである。東京を埋め尽くす軽金属色の新型電車は、大阪には馴染まない。30年も前から走っている阪急のチョコレート色の電車、阪神や京阪の見るからにレトロな温かみのある塗装、そういう電車でなければ乗りたくならないのだ。大阪の人が「東京は冷たい」というのは、言い換えれば「停滞を味わえない人はキライや」ということである。

        (20世紀的繁栄3 NYアップタウン方面)

 ニューヨークも同じように20世紀後半に完成してしまった街であって、上空から眺めた大都会は、鋼鉄と赤錆の色に染まって、朝の晴天の下では茶褐色の混沌にしか見えない。あの茶褐色は、JFKにずらっと居並んだDHLの貨物機の濃い黄色と同様に、完全に20世紀に属するものである。飛行機がこういうルートで降下していけば、嫌でも9.11を思い出さざるをえないが、数千人の人々が犠牲になった事件を肯定的に理解することは決してできないにせよ、21世紀が始まった途端にWTCが崩壊したのには、ある別の意味を感じざるをえない。

        (20世紀的繁栄4 マンハッタン島遠景)

 20世紀的繁栄の象徴は、鉄鋼と造船と化石燃料、鉄の赤錆の色に染まった港湾や鉄道、要するにニューヨークである。だから、大阪と同じように、ニューヨークに21世紀的な要素が侵入するのは困難である。だから、WTCみたいなものは、あの時崩壊しなかったとしても、やがて必ず崩壊するはずだった、少なくともニューヨークのランドマークにはなりえなかったのかもしれない。クライスラービル、エンパイアステートビル、国連本部ビル、やっぱりランドマークはこの3つでなければならないのだ。もちろんこの3つについては、近い将来この滞在記の中で詳しく触れることにしたい。

   (20世紀的繁栄5 旧パンナム本社とクライスラービルの先っぽ)
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