リアル・インベストメントの評価は“キャッシュ”がベースです。
テーマ:会社経営今日は、投資の評価方法の話。
投資は投資でも、設備投資などの“リアル”・インベストメントのお話。
“証券”投資のお話ではありませんので、ご注意ください(意思決定の理論としては理論的には同じですが。。)。
設備投資やプロジェクト投資などのリアル・インベストメントの世界でも、当然ですが、投資する前に、その収益性等の計画・計算を行い、投資の是非について判断します。
リアル・インベストメントでは、基本的に“将来の獲得できるキャッシュ”を用いて利回りを算定し、その利回りが資本コスト(ハードル・レート)を超えているかどうかで判断します。
例えば、利回りが7%で、資本コストが5%であれば、5%の資本コストをかけて資金調達を行って設備投資を行えば7%の利回りが得られるので、2%(利回り7%-資本コスト5%)の利鞘が得られる、といった計算です。
もし、利回りが資本コストを超えなければ、それは損していることになりますので、その投資は実行されません。
ここで、まず、「“将来の獲得できるキャッシュ”がベースである」ということがポイントです。
つまり、“収益”ではなく“収入(キャッシュ)”がベースとなります。
この“収益”と“収入”は似て非なるもので、“収益”というのは、“会計学的に測定された値”で、必ずしもキャッシュを伴いません(有名なものだと“掛売上”)。
一方、“収入”は“現実的”に事実として獲得できたキャッシュそのもので、“測定された値”というような無機質的なものではありません。
では、なぜ“収益”ではなく、“キャッシュ”をベースに考えるのでしょうか、
プロジェクト実行“後”のプロジェクトの成功の是非を考える場合には、“部門別別損益計算書”というように“損益計算”、すなわち、“収益”をベースにして評価・判定されることがほとんどです。
しかし、プロジェクト実行“前”での評価では、“キャッシュ”がベース。
何か不思議な感じがしますよね。
これは、「プロジェクトの判定計算に“貨幣の時間価値”を導入したい」という意図があるからです。
貨幣の時間価値を導入するためには、“貨幣(つまりキャッシュ)”をベースにした計算を行う必要があり、ここでは“収益”というまったく別の概念の“値”を使うことは許されません。
そういった状況の中で、総収益・総収入一致の法則(全会計期間における収益と収入の総合計は必ず一致するという法則)が成立するため、全会計期間を対象にしたプロジェクト判定計算では、“収益”の代わりに“キャッシュ”を用いても、逆に問題はないため、“キャッシュ”が採用されることになるわけです。
ちなみに、投資の是非を判断する手法としては、①正味現在価値法、②内部収益率法、③回収期間法、④投資利益率法、⑤リアル・オプション法、、、などが利用されます。
これらの細かいやり方は、長くなっちゃうのでここでは説明しません。
なお、④投資利益率法は時間価値の概念を導入せずに計算するので、“キャッシュ”ではなく、“収益”がベースになります。
企業の企画部門の方から「本を読んでて素朴に思ったのですが・・・」と質問されたことのある内容でしたので、他の方にも有意義なものかな、と思いお話致しました。
今日は、実務的というより理論的なお話でした。
ちょっとわかりづらい表現が多かったですが、紙面の関係上、お許しくださいY(>_<、)Y
ふとマネジメント・アカウンティング(管理会計)のネタが少ないことに気づきました。。
今後は実務ネタも交えて、増やしていきますね('-^*)/







1 ■問題は
その現在価値に使われる割引率をどう設定するべきかだと思うのですが。将来のことなので安易に設定するのが難しいことが容易に想像できます。一つに同様の案件を集めて統計学を使い判定する方法があると聞いたことがありますが。実務ではそのほかにどのような方法で算定しているのか気になります。