2016-06-16 07:07:53

Zen の死活誤認!?~13路盤プロ・アマトーナメント戦

テーマ:コンピュータ囲碁
先週の土曜日、13路盤プロ・アマトーナメント戦のアマチュア・コンピュータ予選が行われました。

トーナメント表

5連勝すれば枠抜け。コンピュータソフトの予選突破なるかが注目でしたが、CGI、Aya、Ray は2回戦で散り、3回戦を突破した Zen も4回戦(準決勝)で敗れてしまいました。

Zen の敗局をみると、どうやら死活の誤認があったように思えます。そこをみてみましょう。

【棋譜再生】

Zen が白です。

碁は大きな地の囲い合いになりました。

三々入り

黒が左上三々に入ったあと、A、B のどちらから押さえるかを保留して右上の三々に入った Zen。
さすが、うまいなぁー と思ってみていたのですが...


終局図1

終局図です。なんと右上の白、全滅! 

右上三々 に入ってからの Zen の打ち回しをみていると、どうやら右上が死んでいることがわからないまま打っていたように思えました。

右上の白の死活について確認してみましょう。

終局図2

黒4子と白の大石の共通のダメ(内ダメ)がAとB、2つあります。

まず、白から例えばAに打つとどうなるかというと、放っておくと、白Bに打たれて「オシツブシ」で生きてしまいますので、黒はCに自分の目を潰します。そうすると、将来、白の外側のダメがつまってくると、いずれ白Bに打って黒5子を打ち上げなければなりません。これは5目ナカデで白死です。

では黒からAに打つとどうなるか。すかさず白Bに打たれてしまいます。黒Cには打てませんので、最後は白Cに打ち上げて、これは白生きです。


つまり、白からも黒からもA、Bのところは手出しができない。一見、セキのような状況にあります。

もしかすると Zen は同様の確認の上、セキと認識していたのかも??


ところがところが、この形は白の外ダメがつまって残り1つになると...


終局図3

ここで黒からAに打つ手が生じてしまうのです。白Bには打てず、黒、外側からアタリにすることができますので攻め合い勝ち(眼あり眼なし)。



この死活の状況が、ちょっと通常にはない仕掛けなのですよね。

一般に囲碁ではダメがつまるといろいろなことが起きます。

普通は、外のダメがつまってくると、そこで用心をして(しっかり読んで)手をいれる、守る。

それで間に合うのです。コンピュータも、ダメが1手つまるごとに、攻め合いの状況など確認すれば、だいたいOKなはず。


ところがこの形は、ダメがあいてるうちは大丈夫なのだけど、「ダメがつまれば、そこで守ればいい」、というものではなかった。ダメがつまって、はじめてそこでどうしようもないことが判明してしまう、そんな形だったのです。


ここは完全に想像なのですが、多くの場合「ダメがつまれば、そこで守ればいい」ので、Zen は「将来ダメがつまったらどうなるか」という仮定の検討・死活確認はしていなかったのではないでしょうか。


Zenにとっては、残念ながら予選突破はなりませんでしたが、本大会参加は問題発見のいい機会にはなったのかもしれません。



ついでに天頂の囲碁6での死活認識について調べてみました。


誤認1

終局図の段階ではセキですらなく、黒石をとって白が生きているという認識。


誤認2

ダメがつまってくると、セキと認識。

誤認3


しっかりダメがつまって、はじめて死と認識。
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