真海鼠(マナマコ)-縁起の俵物 | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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海鼠2901  

真海鼠 (マナマコ sea cucumber, Sea Slug)三重県石鏡漁港 

世界に約1,500種 日本国内にはそのうち200種存在すると云われるナマコ網 更にその中で食用とされているのは写真のマナマコ含め20数種で 最古の歴史書「古事記」にも名前が確認される 古から食用として親しまれてました海産物です 
 

昔に日本で海鼠は音読で「コ」と呼ばれ 干して乾燥させたナマコを主食にしていた当時の中国に対し 調理していない生の状態を“ナマコ”と呼称したのが名前の由来とされています この名残は”「コ」のわた/煎り「コ」/「コ」のこ”など言葉にも残って今に伝えられています 

 

江戸期にはこのナマコの他フカヒレ.干しアワビが海産物の中で最も多く輸出され “俵物三品”と呼ばれていました 形が米俵に似ていることから豊作に乗じた縁起物と肖られ 正月の雑煮には欠かせない具(上置)として重宝されました 和歌や俳句でも多く詠まれ初冬を表す季語としても有名です 
 
海鼠2902  
国内で最も食されるマナマコには幾つか色種があり 赤/青/黒が代表的ですが 私はその中でも肉質が柔らかい赤色のナマコを好んで求めています 鮮度の良いナマコ歯応えが最高で旨味抜群です 

 

店で提供する際は お客様の口状態を鑑みて 茶振りしたナマコを提供しています