曳家岡本のブログ

東日本大地震以降、ご招聘いただきましたら全国で曳家・家の傾き(沈下修正工事)、家起こしなどをさせていただいている曳家職人・岡本直也の現場と時々(笑)子どもの悩みを書いているブログです。


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宮城県の建築関係者のみなさんとも交流をさせていただいております。

ササキ設計の佐々木先生が代表を務められている「杜の家ネットワーク」の座談会に参加させていただきました。


その後の懇親会は、翌日も現場ですので、一旦は辞退したのですが。

「せっかくなんでご紹介もしたいですから」と誘っていただきまして、頑張りました。

こういう「社長業」と「現場職人」の兼務はなかなか身体にも堪えます。

そうかと云って、不安定な職業ですので、気軽に弟子を増やすことも出来ません。


懇親会では、ご高齢の先輩方に挟まれた席で、やり辛いな~と思っていたんですが、南三陸森林組合の佐藤理事と管幸材木店の菅井さんが、とても親切で・・「そう云えば、自分って年長者に可愛がられること多かったよな」と思い出しました。近ごろは、ほとんど自分が年長者なんで忘れれてましたが。


菅井さんは、一級建築士でもあり、構造にたいへん詳しくて、テレビで見た、ある曳家工事について、質問くださいました。

いや~~見てる人は見ているんだな~汗。


佐藤理事には、自分たちの置かれている不安定な状況を聞いていただき。

「じゃあ、呼んだら南三陸にも来てくれるの?」と云っていただき、「ぜひお願いします」と答えました。






仙台の地下鉄、久しぶりに乗ったのですが・・思っていたより空いていて、都内の電車に乗るような疲れが無かったのは、本当に幸せでした。

特に東京だと、夜22時頃の電車の混雑具合は「えーその中に乗るんですか!」の世界ですから、行き帰りにどっと疲れます。

そして昨日の日曜日は、自分たちが再生に携わらせていただいた、旧・桑浜小学校こと「モリウミアス」に完成した姿を見学に行ってきました。

道中、石巻市内に入ると蛇田のあたりに新しい住宅街が出来ていたり、雄勝町内でも、仮設商店街が引っ越し中だったりと3年の歳月と、「まだまだ復興中」を感じました。


「モリウミアス」は今では体験学習や企業研修に使われるオープンキッザニアのような位置付けの施設として色々な方々が利用していらっしゃるそうで、当日も30名ほどのみなさんが作業をされてました。


自分と飯田くんは1本1本の柱にそれぞれの想い出がありますので、苦しかった作業を想い出しながらも、ここはこうなったのか?

あの靴箱は再設置されなかったんだ。

などと、懐かしく過ごしました。


次は家族旅行で来たいな~と立花さんと握手してお別れしました。

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ただ今、宮城県で、東日本大震災で傾いたお家を「にわか業者」が一度、直したものを再工事させていただいてます。


が・・・今日はちょっと悔しい恥ずかしい話です。


いや~~専門職で無い方が施工したものをどう直すか?は思っていたより、はるかに手間がかかっています。


例えば上の画像のような、土台と基礎天端の上に、何段にも重ねたライナーが乗っているのは、まだ簡単に取り省けますが・・

下の画像のように、ジャッキの掛け方が乱暴で、土台の下面が潰れて平らで無くなっているものは、新しい基礎パッキンを取り付ける際に、小さ目のライナーでやや平らに直してます。


基礎パッキンを取り省くのもなかなか面倒でして、逆打ちをする過程でモルタルが、パッキンの通気口の中に、めり込んでしまい、それが邪魔してなかなか外せません。







さて悔しい話です。


この画像の意味は判りますでしょうか?上の画像で説明します。ピンク色に見える床下面と、10cm程度にカットしたやや黒っぽい木が3本、横一列に並んでいるのが判ると思います。

それで下段のアップで写した画像を見てください。黒っぽい木とピンク色の床下面との間に黒く見える隙間があります。これは、「にわか沈下業者」が、この周辺の土台を揚げることを放棄して、根太だけ上げて、床面を合わせていたということです。


つまり家の中で生活している分には、「直った」ように感じられているんですが、実際は家の骨組みそのものは直してなかったということです。





はい!黒い隙間が無くなりました!新しい基礎パッキンの下には、硬い「オーストラリア檜(サイプレス)」が入りました。


ここの部分だけで16ミリも下がっていたのをいきなり揚げたわけでして・・それゆえ、和室の入口の化粧床板のひび割れ(以前から少しあったそうですが)が、やや目立つようなってしまいました。


以前にも書きましたが、私たちの工事は「手術」に似ています。「手術中に事故を起こしたら責任採れ!」では怖くて手術できなくなります。

ですので契約書には「施工中のやむを得ない損傷の責任は持ちません」と明記してあるのですが・・ここの、ひび割れは、自分がもっと注意していたら防げたかも知れない傷みです。お施主さんにはすぐに謝罪して、東京から、自分が信頼できる宮大工を呼んで「埋め木」処理をさせていただくお願いをしましたが、「もともと、ひびが入っていたのですから、蜜蠟で埋めますから良いですよ」と言っていただきました。


困った時に「日曜で良ければ」と快諾してくれる「信頼が出来て、確かな技術を持つ」職人さんの友人を持てて、自分は幸せ者です。


ちなみに、昨日の夕刻、玄関部分の廊下が2ミリほど隙間がある部分があってそれを、床下の飯田くんに指示しながら、他部位とのずれや建てつけを見ながら、「いかん!もう揚げるな!」とか、やっていると、お施主さんから、「岡本さん、粘りますね。前の業者さんは、ここからは建具調整だな。と削ってましたよ」と言っていただきましたが・・いや・・ほら。自分ら、曳家以外出来ないですから、これで頑張るしかないんです(汗)


ps

熊本地震の被災者の方が見てくださっているんだと思いますが、近ごろ、このblogが1週間で17000アクセスもありました。

少しは皆さまの参考になれていれば本当に嬉しいです。家の傾きを直すのは手術のようなものですから1棟1棟、症状が違えば金額も異なります。

「曳家岡本」で検索していただくと当職の会社HPに行けます。

そこに、いくつかの症状に合わせて書いた金額も掲載しておりますので、参考にしてください。



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曳家岡本、宮城県仙台市に来ています。


今回の仕事は東日本大震災の地震で傾いたお家を「にわか沈下修正業者」が施工して傷めたものを、セカンドオピニオンのような感じで修正します。



見ての通り、基礎パッキンの詰めが甘くて、強度も心配ですし。基礎パッキンの中にはモルタルが入りこんでいて、パッキンが目詰まり起こしています。



さらには、こんな風に土台底面から落ちている箇所も・・・これは、玄関部分なんですが、土間と僅かな立ち上がりとの間に隙間があって、おかしいと思って表面を剥がしてみると・・こういうことでした。





柱の下で荷重を享けるスペーサーも、セメントレンガやライナーを重ね合わせたものです。


しかも3cm×3cmと小さい!さらに!これ柱の下で無く、本来、荷重を享けてはいけない箇所に入っています。

情けないのは、基礎梁が、「T字」に、なっている箇所で、柱が乗っている土台では無く、柱が乗っていない方だけにスペーサーを入れて荷重を採っていたりします。


「値段も味のうち」と云う言葉もありますが・・これは、もう典型的な「安かろう、悪かろう」です。


こちらのご主人はまだ、これは駄目な施工だ。と気がついて工事をストップされて、弊社に再工事をご依頼してくださったのですが・・世の中には、気がつかないまま、こうした家の傾き(沈下修正工事)をしてしまっている方もいます。


「曳家岡本」は弟子と2人だけの小さな曳家ですが、真面目だけを取り柄に手抜きしない工事をしてゆきます。


ps

せっかく宮城に来ておりますのでお近くでご相談ありましたらよろしくお願いします。

熊本、大分にもご依頼があれば参上いたしましますのでどうぞご検討ください。

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