曳家岡本のブログ

東日本大地震以降、ご招聘いただきましたら全国で曳家・家の傾き(沈下修正工事)、家起こしなどをさせていただいている曳家職人・岡本直也の現場と時々(笑)子どもの悩みを書いているブログです。


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いよいよ曳くための準備に入りました。

レールを敷くための枕木の組み換えをしております。

まっこんなもんです(笑)

床下の地盤は決して平らではありませんから、とんでもなく、馴らします。

家が通過してゆくわけですから、1回きりの「運行」であっても手抜きできません。

土佐派の曳家は、この枕木が長いのと、軽いレールを何本も敷くことで荷重を分散させるのが特長です。

手間のかかる作業ですが、家に対して良い工法だと考えています。

そして、今回は「揚げる」だけでなく「曳く」ので、H網の上で組んだ枕木が斜めになると危ないですから、H網より上部の枕木も主要部分は全てボルトで締めこんでます(苦笑)

こういうしつこさが「曳家岡本」の真骨頂です。

自分が引退した後も飯田くんが、この考えを継承していって欲しいです。

 

応援部隊の松嶋・片岡さんにはワイヤーを掛ける台付けを造ってもらいました。

それにしても・・スケルトンに近い状態にしているにも関わらず・・重いです。

普通に荷物がたくさん乗った状態の在来木軸のお家くらいの重さがあります。

大工さんと「そういう家あるよね」と話しながらお施主さん差し入れの珈琲いただいてます。

そんなわけで泣いています。

ちなみに高知県は昼間はまだTシャツです。

 

いや・・ここ数日間は泣きたいことが多かったです。

ようやく来年の熊本地震で沈下したお家の修復に伺える話が進んでいたのですが、中止になりました。

やはり曳家職人としては被災地で、地元業者さんがお忙しい中、そんなに忙しく無い立場ですから、じっくりと丁寧な仕事をしてご依頼いただけた方に喜んでいただければなあ~と思ってましたんで・・

 

それと・・家内の知人の息子さんをお預かりしたんですが・・

「仕事は楽しくてやりがいもあるけど・・身体がついてゆかない」

と体験1日で終わってしまいました。

 

最後に話した時に彼に言ったのですが・・

「○○くんの人生は始まったばかりやけど。どんどん色々なことに挑戦して自分の人生を創ってゆかないとすぐ終わってしまうからね。もし1年後でも、おんちゃんとこで働きたくなったら電話しておいでよ」

 

自分の娘も含めてなかなかヤングの指導は難しいです。

 

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高知県安芸市伊尾木の道路拡幅に伴う曳家工事。

床下へのH網(鉄骨)の敷設がほぼ終わりました。

工期の関係で応援に入って頂いている松嶋さん、片岡さんの強力助っ人さんのお蔭です。

本当に感謝、感謝です。

 

やはり5人で施工すると早い!早い!

1名は、昨年の甲浦八幡宮でも来てくれていたOB小松くんです。

頭1週間だけの参加です。零細親方はこういう人員の采配にも手間がかかります。

 

土台がありませんから1本、1本柱を掴んで持ち揚げる準備をしてゆきます。

 

敢えて指摘しておきますが、

古民家の不陸調整(沈下修正)を行う建築関係者の中には、敷居と鴨居の間にサッポードを立てて、敷居にジャッキを掛けて持ち揚げている方を結構います。

 

木造建築の場合は柱で荷重の9割を享けているわけわけですから、土台の無い場合、柱を掴まず持ち揚げるのは、ホゾや仕口に相当の無理をさせているわけです。下手をすると折ってしまいます。

 

もし折れていなくても傷んでいます。

建築に携わる者として、見えない部分とは云え、人間でいえば骨の関節のような部分をわざと傷めるような工事をしていることが赦せません。

 

 

 

そして、鴨居も享けます。

現状は柱だけで荷重を享けられているんだから、柱だけで充分でないの?と思わる方もいると思いますが・・家を持ち揚げる、曳くという工事は平常時とは違います。

鴨居も享けることで荷重を分散させて、少しでも仕口を傷めないよう気を配っています。

お家の骨組みさえしっかりしていれば、化粧はなんとでもなりますから。

 

曳家岡本は大手曳家さんとは違いますので、せめて手の届く範囲だけは一生懸命、施工させていただいてます。

 

よろしければ「曳家岡本」で検索してHPもご覧くださいませ。

そしてお気軽にお問合せくださいませ。

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いよいよ築140年、女中部屋もあった古民家の曳家工事が始まりました。

どう持ち揚げるのがもっとも、途中、柱を切り揃える大工さんが作業し易いか?考えに考えぬいたH網の組み方をします。

もし同業者の方が見てくださったら、「随分、面倒な組み方をしているな」と思うでしょうが、

現場は自分らだけで出来るものではありませんので、出来ることは譲り合わせながらやらなくてはなりません。

 

この現場は、41坪もあるお家ですので、修復費用も合わせると、かなりの費用となります。

それゆえ、お施主さんも随分、悩まれて一度は工事を中止することになっていたものの、「やはりどうしても残したい」との思いから、限られた工期での再調整をさせていただきまして、入らせていただきました。

曳家岡本としては久々の5人体制です。

近ごろの飯田くんと2人だけで、ゆっくりやっているのと違って、準備や采配が不十分だと、大きなロスが出ます。

気合いが入ります。

 

そんな自分の心配をよそに近隣の方々から、

「わしの子どもの頃は、曳家はよくあちこちで見かけたものだけど、ここんところ、見ることが無かった。若いもんが見たいと言っているんだが、いつ動きますろうか?」と声がかかります。

 

お施主さんが、学校の先生ということもあり、色々と見学のお声もかけていらっしゃいますし、

何より道路に面しておりますので、作業は丸見えです(汗)

 

石場建ての古民家ゆえ、解体しなくては持ち揚げられないため、事情を知らない方たちには、「曳家するには、こんなにも壁も床も撤去しないと出来ないのか?」と思われるでしょうから、それが悔しいですが・・

観覧者の視線はあまり気にせず、プロの曳家の仕事をお見せしたいと思います。

 

頑張ります!

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