不況になると口紅が売れる

~遊びゴコロで、世界を救おう!~


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4.プロと素人との間に立つ無名の人々の意見に耳を傾け、またその人たちの社会的地位の向上に努める

 

「将棋界」にとって最も大切なの人は誰だろうか?
もちろん、棋界の至宝・羽生さんはじめとしたプロ棋士と考える人が大半だと思う。

一方、やはりお客様が一番大事ということで、「将棋ファン」と答える人もいるだろう。
しかし果たしてそうだろうか?

ここで忘れてはいけない存在がある。

棋道師範22名・棋道指導員92名・将棋指導員720名、合計834名に及ぶ普及指導員の人たちである。

プロの世界と初心者・アマチュアを繋ぐ存在こそが、その世界で「一番大切」なポジションにいる、という点を改めて確認したい。

 

今日のマーケティングでは「アンバサダー」という概念が非常に重要になってきている。
ネスレジャパンが、コーヒー好きの人が自ら販売代理店になって周りの同僚にネスカフェを進める「ネスカフェアンバサダー」という仕組みを作ってテレビCMも流したので、この言葉をご存知の方も多いはずである。

企業が必死になって販売促進するのではなく、ファンによる自発的な協力こそが、最大の効果をもたらす、という考え方に基づいた施策である。

これは1990年代ぐらいからヒッペルらが提唱してきた「ユーザーイノベーション」の考え方にも通底する。

これからの時代は、企業そのものではなく、ブランドを愛好するリードユーザー(言い方を変えると「おたく」)たちが周辺ユーザーに働きかけ、商品を普及したり、企業に逆提案したり、ブランドの価値を高めたりすることこそ、最も効果があるマーケティングなのだ。

だから企業は、ハイアマチュアの自発的なプレイを影日向で支援する立場に変わってくる。

その距離感を掴むことが、企業マーケッターの課題となりつつある。


将棋も同様である。

"プロと素人の間に立つ人々"の意見に、もっと耳を傾けること。

そしてその人たちに、気分よく初心者への普及や将棋の(将棋連盟の、ではない)PRをしてもらうような仕組みづくりをしていくこと、が最優先の課題なのである。
近年、一部のトーナメントプロが、自動車将棋をやったり人狼やったりと、いろいろ工夫して普及に努めているのは確かに一つの前進ではあるものの、それらは全く「本筋」ではない。

熱意を持って将棋を広めたいと考えているアマチュアのエネルギーを活用すべきだし、それに応える制度を整えるべきなのだ。


すでに普及指導員について述べた。

しかし、将棋連盟はこうした普及指導員たちにどれだけ手厚く報いているのか、その実態はわからない。

ただwebサイトを見る限り、普及指導員になるためには三段以上・支部会員(つまり上納金が必要)で、関係者2名の推薦が必要、とのことで、これはほぼ「家元制度」の名残りとしかいいようがない。

江戸時代や昭和の高度成長期ならいざ知らず、いまや地方で将棋教室を開いたところで儲かるわけがない。

普及指導員になったところで完全にボランティアであり、持ち出しである。

にも関わらず、「やらせてあげる」「認定してあげる」というかつての姿勢のままでよいのだろうか?というのがそもそもの疑問である。

 

よく言われることだが、ゴルフや囲碁はレッスンプロのシステムが確立しており、それが普及を大きく促進する一つの要因となった。
将棋においては残念ながら、レッスンプロや指導棋士に社会的経済的地位を与えていくことをほとんどしてこなかったと言わざるを得ない。
大学でも、研究と教育とではそれぞれ得意不得意があり、学内で役割分担が進んでいる。
特に今日の全入時代においてはむしろ、教育のプロが存在しなければ学生を育てることは難しいとされる。
将棋界においても、トーナメントプロを挫折したからレッスンプロに移行する、のではなく、奨励会入会時点からレッスンプロとしての研修教育を受けさせたりする必要があるように思う。
実際に高橋和さんなんかは将棋を教えるためのノウハウを確立しており、「将棋の森」ではその手のセミナーも開催されていたりするが、現時点ではあくまでそれは個人のノウハウに過ぎず、組織として確立されているとは言い難い。
教えるノウハウが確立されていない世界を「文化」とは呼ばない。

「教える技術」の組織的向上をテーマとして取り組むべきと思う。

 

また、技術的な指導だけではなく、将棋の面白さを別の地点から一般に広めるような努力をした人たちを表彰したりするような制度があってもいい。

現在、普及貢献者を対象とした「大山康晴賞」があるが、意外な地点から将棋を身近なものにした人に対して、例えば「芹沢賞」(チョメチョメのおじさんとしてテレビで活躍した芹沢博文九段、といっても若い人は知らないだろうな…泣)という名称で表彰するとか、である。


アマチュア高段者でも、リタイア後に子供や女性、あるいは高齢者施設などで将棋の魅力を伝えたいと考えている人達は多いのではないだろうか。
それと奨励会退会者(ギョーカイでは「元奨」と呼ばれている)の存在である。
こうした普及にうってつけの人材が、ほとんど放置されたままになっている。

彼らがいまできるのは「指す」(そして指した後に飲む、くらい)ことしかない、のだが、「指す」以外の方法で将棋界に貢献したい、将棋に恩返ししたいと思っている人もいるはずだ。

例えば、一年間で10人の人にルールを教えたら将棋年鑑を無料で差し上げるとか(証明の仕方が難しいが)、そうした将棋アンバサダー制度のようなものを設けてみるなど、検討の余地はあると思う。

 

 

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