ひぐらしのなく頃に語咄し編レビュー

前にも軽く書いたけどテンパっててまともな文になってなかった気がするのできちんと書き直してみた。

語咄し編は以前スクエニがひぐらし小説を一般公募してた企画で、大賞をとった作品をはじめとする10作品を一冊の本にまとめたアンソロジーなのです。
ちなみに第二回開催も決定 とのこと。
まあ前回523作品も応募来たらしいんで、当然っちゃ当然の流れなのかな？わからんけど。
あまり本は売れてるようには見えなかったけど（というか扱っている所が少ない）、どうなんでしょう？

内容についてはまあ予想通りといいますか、なんといいますか。
大賞といってもこんなものかーとか思いながら読んでたわけですが、一つだけすごいのがあった。
示豆 （まつりのそなえもののかざり)壊し編。
これだけが群をぬいて良かった。
内容的に変化球だったから大賞にはできないけど、面白さからいったら間違いなくこれが大賞だろ、と個人的には思ったり。
で、こんだけ面白いひぐらしの二次創作ってひぐらしがなくですの 以来だなー、とか思いながらパラパラと読み返してて、ふと手が止まった。

あれ、これ作者同じじゃね？

区切り記号■と□の使い方、わかる人にはわかる２ちゃんネタ、後書きでほのめかされている「雛見沢に世界最高の探偵が介入したら？」という文言、”じぇばんに”という作者名、すべてがメッセージに見えてくる。
むぅ、これは確かめなければと早速VIPにスレ立てしてみるも、日曜深夜という微妙な時間帯だったためあっという間にレスも殆どつかず流れていきました。
諸行無常。

長い前フリ終了。
では本題のレビューいってみましょうか。

・大賞「贄流し」　TeraM
直球ド真ん中のストレートという感じです。
他の作品では舞台や役者等、設定をいろいろといじられてるものも多い中、オリジナルの設定をそのまま引き継いで創られています。
そういう意味では大賞にふさわしい作品ですね。
ただ、やはり何か物足りない。
球速120ｋｍ/ｈのストレートも、150ｋｍ/ｈの剛速球を見た後だと色あせて見えてしまうというか・・・。
竜ちゃんやっぱすげーなー、という感想にたどりついてしまうあたりに原作の偉大さを感じるのです。

・鈴羅木かりん賞「やめないで知恵先生」　島田圭司
後書き読んで某画像掲示板吹いた。
この人、としあきだ。
ま、それは置いといて。
ひぐらしの重要な要素として、惨劇の幕が開く前の日常の代名詞として”部活”がありますが、この作品はそれにスポットを当てたものになってます。
惨劇の起きないひぐらしもいいよね、という実にわかりやすい、ひぐらしファンなら誰でも一度は妄想する作品の一形態であります。
面白いし安心して読めるけど、やはり何かが足りないと感じるあたりに以下略。

・方條ゆとり賞「女こまし編」　大渡鴉
イリーの作ったモテ薬を圭ちゃんが飲んでしまってさあ大変、という非常にわかりやすいお話。
ちなみにこの本に収録されてる作品の中で2番目に好きな作品です。
せっかくなんでもありってルールなんだから、これぐらいやんないとね。
こういうベタな、もとい、王道展開って俺大好き。
誰にでもできそうで、形にしようとするとなかなか難しいのが王道ってやつです。
ひぐらし礼の昼壊し編に通じるものを感じました。竜騎士07氏も影響を受けてる？

・鈴木次郎賞「示豆壊し編」　じぇばんに
なんとSF！ひぐらし大賞の何でもアリってルールを一番生かしているのがこの作品でしょう。
しかも面白い。
買うつもりない人もこれだけは立ち読みしてみたらいいんじゃないかな？かな？
文の構成から設定等に至るまでとにかく変化球。だが、それがいい。
「ひぐらしがなくですの」も面白かったし、この人普通にプロとしてやっていけるんじゃ？ていうかなってください。出した作品全部買うから。

・外海良基賞「消えた少女の記憶」　スガキヒロカ
一転してミステリー。圭ちゃんが大人になってるから舞台は平成ですね、きっと。
慣れてる人が読むと途中でオチが読めちゃうかもだけど、でも十分に練ってあると思います。
「やめないで知恵先生」とは正反対のベクトルですね。
どちらかというとひぐらしのホラー、オカルトなところに軸足を置いた作品で、全体に漂う暗い感じは雰囲気が出てていいです。
ただ、もう少し、あと一声ひぐらしらしさ、あの苛烈さとか容赦のなさみたいなものが欲しかったですね。
それがあれば原作に勝るとも劣らない作品になったのではないでしょうか。

以下略！！１１！！！１
疲れた。
続きを読みたい方はコメント欄にワッフルワッフルと書き込んでください。

2/25追記：続きも書きました。
ワッフルワッフル

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