SS 失策なお礼 | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 おはようございますヾ(@^▽^@)ノ一葉梨紗です♡

 超お久しぶりーなシリーズの更新です。もちろん、年末年始の隙間時間に発掘した奴(笑)


 長編も、プロットだけはいくつも増えて行っているんですけど、それがお披露目になるのは遠い未来でしょうなー(笑)別に、妄想しているだけで楽しいからいいかー♡


 そう言えば先日発掘しました半年待つぜ☆なSSは、また埋もれてしまったら嫌なので、7月2日で予約投稿しておきました。

 エッヘン!!( ̄▽+ ̄*) 潔いな、おい(笑)真夏のSS、いま読みたくないでしょぉ?


 さて、本日はタイトルから判った方もきっと多かったはず。

 長く止めていましたお礼シリーズ。結局、自分で続きを書いてしまうリーちゃん。呆れちゃイヤン。


 こちら↓は前のお話。お礼シリーズです

 甘美なお礼・前編 中編 後編 (リ作)

 諦めきれないお礼 (セ作)

 悪戯なお礼 (リ作)

 最高のお礼・前編 後編 (リ作)

 ときめきのお礼・前編 後編 (ユ作)

 約束のお礼・前編 後編 (リ作)


 一応、ときめきのお礼…から読み返していただくと読みやすいかもしれないです。

 ちなみに本日、まさかの尚side( ´艸`) 久しぶりに書いたわ。ふふ…長いよ


~蓮キョ愛捧げあい(応酬)お礼シリーズ~

■ 失策なお礼  ■






 本日、偉大なる歌手である俺…不破尚は、仕事の合間を縫って某撮影所を訪れている。


 理由。それは俺が寛大だから、だ。



 昨日、本当に偶然としか言いようのないタイミングで、某テレビ局の廊下でばったりキョーコと顔を合わせた。


 相も変わらず間抜け面して

 相も変わらずふぬけた奴で

 そしてあろうことか、風邪なんか引いていやがった。



 途中から乱入してきた闖入者(蓮のことですとキョーコの会話を総合的に判断すると、どうやらキョーコの奴、あの野郎と一晩を過ごしたらしい。


 まあ、一緒にいたとは言ってもどんな時間を過ごしたのか…の想像は易い。

 俺の見解だと、あいつもキョーコを家政婦として扱ったんだろう。だが、キョーコの使い方がよく判らなかったのか、事もあろうにキョーコを不調に陥れやがった。


 それだけであの野郎がどれだけキョーコをぞんざいに扱ったのかが判ってイラつく。自分の事は棚上げの歪んだ愛情


 キョーコは俺のモンだと奴には既に宣戦布告してある。

 …にもかかわらず勝手に人のモンを借りて行っただけでも充分、腹立たしいのに、だ。

 大胆にも俺の目の前で夕食に誘うという傲慢さまで発揮しやがった。



 俺か?とうぜん邪魔してやったぜ?

 まあ、途中で祥子さんが迎えに来たために中座せざるを得なかったんだけどよ。

 そのとき、運悪くキョーコの服を汚しちまったんだ。



 相変わらず、ポテポテした恰好だったな、キョーコ…。それはどんな格好だ


 ぽっと出とはいえ、一応芸能人としてCMにも出演したし、ドラマにも出演しているのに着ている服は一向に変わらず。

 まあ、あれだ。

 わざとではなかったにしても汚しちまったのは俺で間違いないから。


 キョーコに服を買ってやるためにこうして俺が出向いてやったって訳。


 めんどくせぇけど、それでも祥子さんがミルキちゃんを通してキョーコの居場所を俺に教えてくれたから?俺としてはその好意も素直に受け止めた結果の今な訳だ。




 ――――――― な・の・に!!!!!




 あんな辛気臭ぇ服の代わりに俺が好きな服を買ってやるっつってんのに、キョーコはほんと、素直じゃねぇ。



「 だから俺が服を買ってやるって言ってるだろ!どうせお前、大したモン持ってないんだろ? 」


「 結構です!アンタに買ってもらう位なら、事務所の衣裳部屋からもう絶対に使われないってものを安価で譲ってもらう方が断然イイ!! 」


「 は?お前、本当に一般人気質が抜けねーな。事務所のおさがりで満足か?お前も芸能人なんだからいっぱしの服を着ろよ。ああ…ムリなんだよな?だから俺が詫びを込めて好きなものを買ってやるって言ってんだろーがっ! 」


「 詫び?サビすら入っていないようだけど?どちらにしても間に合っております! 」


「 間に合って…って。はーん?そうか、そうか。お前、自分の稼ぎじゃまだまともに服も買えねーから、何を選んだらいいのか判らない自分が恥ずかしいんだろ?イイって、気にすんなそんな事。俺、笑ったりしねーから 」


「 違うわよ!!アンタに買ってもらう必要はないって言ってるの!! 」



 キョーコと会話をしていると時々思う。


 こんな風に、一見言い争っている風にしか見えねーような会話でも、こいつとだと気軽にポンポン言い合える。


 やっぱりこいつには俺が

 俺にはこいつが一番合っているんだと、思う瞬間…なんだけどよ!!


 目の端に映った大きな影に思わず握り拳を作った。



「 最上さん?どうした? 」



 ――――――― おい?

 この頃やたらとコイツが現れる確率が上がっていないか?


 それともあれか?さすがに人気に陰りが出て来たって事か?

 はっはーん。それで、時間を持て余す様になって、キョーコの周りをうろついているって事なんだな?


 はっ!地に落ちたな、敦賀!!



「 あ、敦賀さん。いえ、なんでもないんですよ? 」


「 何でもない事はないでしょ?やあ、不破くん。最上さんはまだ風邪が完治していないんだ。だから不要な会話で喉を傷める事が無いように少しは配慮してもらえないかな? 」


「 ああー?何でそんなこと、アンタに言われなきゃなんねんだよ? 」



 そもそもそれ、お前のせいだろ?

 なのに何でそんなフツーに爽やかな笑顔を繰り出してんだよ?


 そして何気にブっ込んでくんな!

 よりによって、なぜに俺がキョーコの事でお前に配慮を求められなきゃなんねぇんだ!反対だろうが!



「 もう!!敦賀さん、こんな奴、ほっといていいんですよ。行きましょう! 」


「 こんな奴とは何だ、キョーコ 」


「 うん…最上さんがそう言うならね。ところで、喉はもう平気? 」


「 おい…コラ!!俺を無視して超自然に二人で会話をするのをヤメロや 」



 そんで敦賀…

 なに当たり前のように腰なんか抱いて、さりげなくもう片方の手でキョーコの顔に触ってんだよ?


 キョーコもキョーコだ!!

 顔を上へ向けさせられた挙句、お前が頬を赤く染める必要があんのか?コラ!! この時点で表情は金剛力士像



「 あの…はい、だいぶ。夜は本気で苦しかったですけど… 」


「 我慢なんかするからだよ。すぐ起こしてくれればよかったのに… 」




 ――――――― …は??



 おい?いまの、空耳か?


 なんか、昨日もそれに似たような事を言っていなかったか?こいつら…



「 おいキョーコ、それはどういう… 」


「 でも夜中でしたし…敦賀さんを起こすのは悪いと思って… 」


「 逆でしょ。夜中だからでしょ。君のそばには俺しかいなかったんだから 」


「 おいこら、ちょっと待て!?? 」



 なんだその会話は…。

 まさかあの鍋のあと、キョーコを持ち帰ったってことか?


 マネージャーがいたのに?

 なんて不届き至極な野郎なんだ、こいつは!!



「 ん?……あれ?ああ、不破くん、どうした?まだ彼女に何か? 」


「 やだもう、敦賀さん。本当に良いんです!昨日、ダダこねて私の服を汚したので、その代わりに服を買ってやるって偉そうに言いに来たのを断った時点で話は済んでいるんですから! 」


「 偉そうってなんだ!一応、謝罪もしただろーが!! 」


「 服?ああ、そっか…。最上さん…? 」


「 え? 」


「 耳貸して? 」


「 お前ら、人の話を聞けよ!なに人前で内緒話してんだよっ!マナーを知らねーのかお前らは!! 」



 だ ―――――― っ!!おい!!

 くっつくな!!

 近寄るな!!

 内緒話をするな!!


 そして敦賀!!その俺の方をチラ見しながら勝ち誇った笑みを浮かべるのをヤメロ!!





 ―――――― 男が服をプレゼントする理由、俺、教えたよね?





 内緒話と思いきや、丸聞こえなその台詞に堪忍袋の緒が切れた。



「 え?ショー…あんたまさか…? 」


「 バカも休み休み言え!!誰がお前なんかに思惑を持つかっ!もう知らんっ! 」



 持ってなかったと言えば嘘になるが、それを指摘される前に指を突き出し、真っ向から強制否定。そんなこと、俺のプライドが許さねえんだよ!


 そしてそれ以上に腹が立ったのがこいつらの態度。


 もう限界だ!!

 あり得ねぇほど顔を赤らめるキョーコと、必要以上にべたつくこの野郎の見下し顔に、俺が時間を割いて付き合う義理はねぇ!!!!!!!



「 キョーコ!!一生ボロクソな服着てリアル・シンデレラで一生を過ごしやがれ!! 」




 きゅるんと鋭く踵を返し、煮えくり返るはらわたを抱えて俺様は颯爽と歩き出した。



 むかつく!!!!!

 ムカツク!!!!!

 無化津句!!!!!



 キョーコのくせにっ!!

 キョーコのくせにっっ!!!

 キョーコのくせにっっっ!!!!



 あんなにショーちゃん、ショーちゃんって俺の後ろを追いかけまわしたくせに!!



 足音をこれでもかと踏み鳴らして 颯爽?

 俺は王者の気品で漂い歩く。



「 すみません、不破さん。少々、お伺いしたい事があるんですが 」


「 ああ?何だよ、お前は!? 」



 ガンガンと歩く俺に声を掛けて来たのは、帽子を目深にかぶった上に大きな眼鏡をしていやがる、人相のはっきりしないマスク男。唯一、声で男だと判る。


 全く、有名人はこれだから困るぜ。

 けど今はとにかく腹が立ってんだ。


 くだらねえことぬかしやがったら承知しねえからなっ!?



「 あの、京子と敦賀蓮って、仲が良かったりするんですか? 」


「 はあ?お前、バカじゃねえの?一応でも芸能界の俳優部門でトップの座に君臨していると噂されている男と、まだデビューしたてのぽっと出・新人のキョーコが仲がいい?有り得ねえよ!! 」


「 でも昨日、一緒にお鍋を食べに行ったりしたようですし… 」


「 それは俺も奴のマネージャーも同席してたんだよ!大体メシなんざ誰だって食うだろうが! 」


「 ……まあ、それはそうですね 」



 怒りは一向に収まらねえ。

 キョーコもキョーコだ!

 珍しく俺が金を使ってやろうかって言ってやったのに!!


 ええい!もうこいつで憂さ晴らしだっ。



「 それに、あの男はキョーコを家政婦のように扱ってんだ!昨日、飯を食いに行ったのはキョーコの体調が崩れた詫びって事なんだよ! 」


「 え?そうなんですか?敦賀蓮が京子を? 」


「 おおよ!!きっと一晩中まるっとキョーコをしつこくこき使ったにちげーねーよ!! 」


「 は?一晩?あの二人、一晩ずっと二人で過ごしたんですか? 」


「 ああ、そうらしいな!おおかた事務所の先輩っていう特権を笠に、掃除や洗濯、飯の支度とかさせたんじゃねえのか? 」それはお前だ


「 …へえ…?そうだったんですか。それはどうも… 」



 男はぺこりと頭を下げるとそのまま俺から離れて行く。



「 は?おい…それだけか?俺の事は聞かねえのかよ? 」


「 ええ、大丈夫です。ご協力、有難うございました 」


「 あぁ~?? 」



 訳の分からぬまま。

 人相の判らねえマスク顔が右手を振ってスキップを踏む後姿を見送った。


 すると今度は祥子さんが大慌てで俺の方へと近寄って来る。



「 尚っ!?なに?何があったの? 」


「 あー…祥子さん。別に、特になんもねーよ? 」


「 何もない訳ないでしょ?あなた、あの人と会話していたじゃないの!? 」


「 あの人って、アイツか?祥子さん、あれ誰だか知ってんの? 」



 あれ?そういや、誰だったんだ?


 第三者に苛立ちをぶちまけた所で、俺の頭はようやく冷静さを取り戻しつつあった。



「 ええ?尚、知らずに話していたの?BOOSTって雑誌の記者じゃないの! 」


「 BOOST?なにそれ? 」


「 流行を生み出すことも多いけど、同じくらい捏造記事も多いっていう月刊雑誌よ!尚?あなたまさか、何か答えた? 」


「 え…?いや…頭に血が上っていてそれどころじゃ… 」


「 えー?頭に血が?やだ!まさかまたキョーコちゃんの所で何かあったの? 」



 その台詞でまた先ほどのやり取りがぶりかえった。

 瞬間、怒りも沸騰する。



「 別に、なんもねーよ!!大体キョーコの奴がバカなんだ!!珍しく俺が折れてやってんのに 」


「 もう!尚っ!?本当に、大丈夫なのね? 」


「 ああ、平気だよ!心配すんなって!! 」



 そう言って平然とした顔で車の中に乗り込んだものの

 頭の中で俺は必死に記憶の糸を手繰り寄せた。



 俺、あの記者にナニ、口走ったっけ…?






 ――――――― 後日…。


 誰にも言うつもりはないが

 キョーコに服を買ってやる以上の大枚をはたき、事務所にも祥子さんにも内緒のまま。


 俺はBOOSTの記者に口止め料を払った。つまりポケットマネー(笑)




 それはあれだ。

 俺のせいで噂が流れでもしたら、LMEから名誉棄損で訴えられる可能性を視野に入れてのこと。

 ひいては事務所や祥子さんに迷惑が掛からないようにする為だ。



 それに…

 あいつらの有りもしねえスキャンダルなんて、おそらく日本中の誰もが見たくも聞きたくもないだろうしな。




 まあそれを今回は服の弁償代ということにして


 寛大な俺は、人知れず矛を収めることにした…。 ←自業自得です






     E N D


うーん…( ̄Д ̄;;このお話、読んで下さった方にスカッと爽やかになって頂きたかったんですが…。ショータローの失態、あんまり面白くなかったですかね…。

見事に一人、空回ったショータロー。スゴイな君☆( ̄▽+ ̄*) 確かに失策だったヨ。

この続き、どうしようかしらん。


⇒失策なお礼・おまけ話つき拍手

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※これに続いています⇒告白のお礼


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