SS TOP SECRETを教えて?3rd◇後編 | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 ぐっもーにー( ̄▽+ ̄*) ←めっちゃ日本語(笑)

 改めましておはようございます。リーちゃん、爽やかな朝の目覚めっ☆


 ユーちゃん&セーちゃん認定、イカガワ蓮さま( ´艸`)の策略。

 …もとい謀略 ←腹黒レベルUP?

 モニモニ考えるだけで楽しく過ごせるお手軽リーちゃんでふ。


 リク頂いたこのお話、かなり真剣に楽しいのです!!

 この愉快さが読んで下さっている方にも届きますよーに(。-人-。)

 あ、でも後編はイカガワ蓮さまご不在です(笑)


 TOP SECRETを教えて?~1st.secret~ (ユ作)

 TOP SECRETを教えて?~2nd.secret~ (セ作)

 TOP SECRETを教えて?~3rd.secret~前編 (リ作)


蓮キョ愛捧げあい(応酬)まぁちゃんさまシリーズ

■ TOP SECRETを教えて? 3rd.secret◇後編 ■





「 カイン!!!てっめー!! 」


 著しい反応を見せたのは、セツカではなく村雨だった。

 彼の隣にいた愛華は大きく目と口を開けている。


 司会者をはじめとする観客やスタッフも唖然と目を見開く中、村雨は苛立ちを隠すことなく右腕を大きく振り上げると大声を出して立ち上がり、ビシッと蓮の方へ人差し指を突き出した。


「 ってことはナニか!?本当にどこまでもお前は変態ド腐れ兄貴ってことかっ!? 」


「 聞き捨てならないな。愛し合って至った行為にお前がなぜ不満を訴える? 」※この時期、両片想いの真っ最中だったことは蓮の記憶から抹消されているようです。


「 問題大有りだろうが ―――――――― っ!!! 」


 村雨の叫びに蓮は険悪な表情で眉間にしわを寄せ、膝の上のセツカを静かに立たせると同じように自分も腰をあげた。

 ズンズンと威嚇しながら近づいて来る村雨からさりげなくセツカをかばう。


「 セツカは俺がこの世でただ一人愛している女だ。お前にとやかく言われる筋合いではない 」


 口を挟む事も出来ず、キョーコは蓮を見上げた。

 映画宣伝のための生出演中だというのを忘れそうになるほどただオロオロ、ハラハラしながらそのやり取りを注視し続ける。


「 お前らは兄妹だろーがっ!!! 」


「 …違うね。兄妹なんかじゃない。なあ?セツ? 」


 チラリ…と蓮がキョーコに顔を向けた。


 ドクン、と再び心臓が高鳴り、今度は疑いの眼差しで蓮を見上げる。


 握りしめた両こぶしを心臓の前で組み合せると、何に恐怖を感じているのか細い腕がわずかに戦慄きを覚え始めた。

 口からこぼれる言葉ですら震えてしまいそうになるのを、キョーコは必死に宥めすかして勇気を振り絞る。


「 …兄…さん? 」


「 セツ…愛してるよ… 」


 その時、キョーコは有り得ない!と脳内で叫んだ。


 自分を見つめるカインの瞳。

 アウトローで、ローテンションなはずの雪花の兄、カイン・ヒール。


 確かに彼の妹を見る目は、他の誰を見る目とも違うはず。

 けれど!


 自分を見下ろす彼の瞳は、カインのそれとはまったく違った。


 優しく自分を見つめる柔らかい視線。

 温みを持った穏やかな瞳。


 それは、2年前の自分の誕生日から常に自分のそばにある…。



 そのまなざしは、敦賀蓮のもののはずだと ――――――――



「 ……監督? 」


「 うん。いいよ 」


 監督へと言葉を投げ、にこやかに了解の意思をしたためたその返答に、カインはフッと笑いを漏らした。


 そして本当におもむろに。蓮は髪をかき上げるように自分の頭に指を滑らせる。


「 待って!!兄さ…!! 」


 キョーコの願いを受け入れず、蓮はごく自然にウィッグを取り去った。




 ふう、と一呼吸、息を吐く。

 優雅に、そして華麗に髪をかき上げ

 自分の素顔をテレビ画面に晒し、蓮はニコリと温厚な笑顔をこぼした。



 …スタジオ内は、水を打ったようにシンと静まり返っていた。



 その様を

 一部始終を

 誰もが異様な光景でも見ているように視線は釘付けのまま


 静かに息を呑み、まるで身動きを許されない囚人のように、言葉を発する事も忘れてただ視線を逸らさず見つめ続ける。



 蓮の行為はただ、ウィッグを取った。それだけの事であったはず。


 顔も、声も、衣装でさえも、先ほどとまるで何も変わってなどいない。それは明白であるのに。


 そこにいるのは正真正銘、記憶にあったカイン・ヒールなどではなく


 誰の目から見ても、その姿かたちは ―――――― …






 どわあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・!!!!!




 余りの衝撃にスタジオ内はびりびりと空気が震えた。


 司会者兼芸人の面々でさえ頭の中は真っ白である。

 ただ現状を認識するように言葉が出たのはある意味職業病と呼ぶべきあっぱれな対応で、彼らは目を白黒させながらも必死で質問を捻り出した。


「 え?嘘やろ?敦賀、蓮…さん?いままで、ずっと? 」


「 ええ。そうです。監督の要望で 」


「 ちょっと待て!カインが、敦賀蓮ってこと? 」


「 はい。いま見ていただいたそのままです 」


「 じゃあ、二重に演じてたってこと? 」


「 そういう事になります 」


「 え?ちょっと待ち!?…敦賀蓮が?カインを演じていて…?更にBJを演じていたってこと? 」


「 はい。そうです 」


「 うん?カインが本当は敦賀蓮????えっと、じゃあ……? 」




 ――――――― じゃあ、妹だっていう、この子は?




 一同の視線がセツカに集中した。


 ビクついて思わず蓮を見上げたキョーコは、自然に口元を引き締めると逃げるように一歩、二歩と後ずさる。

 だが蓮は優雅な物腰でゆっくりとキョーコに手を差し伸べた。


 浮かぶ笑顔は彼そのもの。キョーコは何度も顔を横に振る。



「 おいで?怖がらなくていいよ? 」


「 ……嫌、です。だって、敦賀さ…ん…… 」


「 いいから、俺のそばにおいで?愛してるよ。あの時も、今も、一つも変わることなく… 」



 キョーコの前に立ちはだかり、蓮はいつものようにキョーコの耳元を両手で抱いて、彼女の額にキスを落とした。

 そのままゆっくりと指を滑らせ…



 ―――――― 蓮がキョーコのウィッグをも取り去る。




 突然現れたセツカの正体に、再びスタジオ内には激しい歓声が沸き起こった。



「 うわ ――――――― っ!!京子!?嘘だろ?京子だ!? 」


「 うそっ!?あれ、京子?信じられない…別人だったよ?? 」


「 カインが敦賀さんで、妹だって言ってたあの子が京子?つまりそれって?? 」


「 え?あの二人って、まさか? 」


「 え?え!?え ――――――― っ!!???? 」



 周囲の驚声は鎮まる事を知らず、阿鼻叫喚を思わせる人々の喚声が激しくそこかしこに飛び交う。


 キョーコは全身を小刻みに震わせながら、それでも健気に蓮に向き合った。



「 敦賀さん!どうして!?聞いていないですよ!? 」


「 うん。言ってなかったからね 」


「 なんで、こんな…。それに、二人の事がばれたも同じなのに、どうしてそんな落ち着き払っているんですか!! 」


「 おかしな事を言うよね?俺はずっと公言したかったんだ。俺たちの関係性を…。だからこれは、いい機会だと思った 」


「 …私を、騙したんですね? 」


「 騙してないよ?いい機会だと思っただけ。監督から、正体を明かしていいって言われた時に…ね 」




 ――――― それにこれは、事務所からの要請でもあったんだよ?




 最後の耳打ちをキョーコにした後、蓮は監督に視線を移した。

 額に少しの汗をかいて、しょうもないなーと顔に書いてある監督は、蓮の目線に気付くと力なく右手を上げる。

 番組冒頭の時と同じようにあはは…と乾いた笑いをこぼすと、それでも満足そうに頬を緩め、そして優しく目を細めた。


 中年太りを自負している監督は、敢えてソファに腰を下ろしたまま、蓮に向かってお礼と、言葉にはならない祝辞を唇にのせた。





 ――――― 君のおかげで大成功だよ。そしておめでとう!やっと彼女を捕まえられたね?





 満面に笑みを湛え、蓮は優美な動作で監督に一礼を返した。





 この日のテレビの内容は、瞬く間に広がった。

 翌日は勿論、ウキウキとスキップしながら鼻歌交じりの社長が用意した会見場で、正式な交際宣言をした蓮とキョーコ。


 同事務所所属の、共に人気俳優として名を馳せている二人の交際報道が、日を追う毎に苛烈になっていくだろうことは誰にも予想しえる未来だった。


 それでもこの機を逃すまいと秘密裏に召集されたLMEの役職員達は一同に胸を撫で下ろし、ついでに肩の荷を下ろせたと緊張を解く。


 同時に公言出来た蓮はホクホク笑顔を維持。

 やっと二人が本当の意味で公認になったと大満足を味わい、もちろん蓮をはじめとするLME関係者の誰もが安堵の溜息をついた。







 ……… のだが ………









 ―――――― 世の中、そんなに甘くはないのである。









「 おい!知ってるか?京子の話? 」


「 ああ!!敦賀蓮と付き合っているって話だろ? 」


「 びっくりだよな?でもさ… 」



 噂話は勿論一般人のみならず、芸能関係者たちも同様。

 火のない所にでも煙がもくもくと立ち上がりそうな気配だけがいくつも漂う。


「 お前もそう思った?俺も思った!! 」


「 たぶん、みんな思ったんじゃね? 」


「 ああ、そうだよな? 」



 京子に特定の人間がいた。


 それが、毎年抱かれたい男№1にして不動の1位を取り続けている男、敦賀蓮だった。



 この二つの事実はキョーコの魅力に翻弄される男たちの間で、やる気を萎えさせるどころか更なる闘争心に火をつけた。



「 つまり?京子が恋愛音痴モンスターだったってのは、既に過去って意味だよな? 」


「 ああ、そして天然記念物的純情乙女も恐らく既に過去の事 」


「 だからさ… 」


「 敦賀蓮からもし、京子を奪う事が出来れば…? 」


「 俺、奴よりカッコいいって事じゃね? 」



 誰がそれを認めるのか、という基本的な条件はもはや問題外。


 俳優として、男として、トップに君臨する男と付き合っている京子。


 その京子の気持ちを自分に向けさせることがもし出来たとすれば…。


 それ即ち、敦賀蓮より自分の魅力が勝っている、ということに他ならない。



 この、単純にして明快な図式を描く男は後を絶たず、決心を固めては両こぶしを力強く握りしめ、誰もが熱く血潮をみなぎらせた。



「 よし!俺、京子に猛烈アタックする!! 」


「 バカっ!!それは俺のセリフだ!お前、邪魔すんなっ!! 」


「 お前ら黙れ!京子にアタックするのは俺様だ! 」


「 何を言ってんだよ!立場は対等だろーが! 」


「 お?おう!それもそうだな… 」


「 ふん。じゃあ、フェアで、堂々と行こうぜ? 」



 勝負はこれからだぜー!!!おー!!!



 あちこちでこんな雄叫びが響いていたのだが。

 この時点でLME関係者も蓮も、もちろん当の本人であるキョーコですらもこの事実を一切知らず。



 二人の前途は、まだだいぶ困難が付きまとう事になりそうである。






    E N D ←コレひと月以上ぶりに打った(笑)


きゃはははは!!!о(ж>▽<)y ☆蓮さまにしては見通しよわー(笑)

蓮の元々の目的は、公共の電波に自分とキョーコの関係を公表することで安寧を得る…と言うものだった訳だけど、実はセーちゃんのお話を読んだ時にこのラストだけ先に出てきたんだよね。

うむ…妄想恐るべし( ̄▽+ ̄*)。蓮様、もうちょっと頑張れー!!


⇒TOP SECRETを教えて?3rd・◇後編・拍手

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※おまけが続きであったりします⇒⇒「TOP SECRETを教えて?おまけ」



☆さて、今回頂いたリクの内容(一部割愛)こんな感じでした☆


2時間番組のTVの収録前半にファンからキョーコに質問できるコーナー。

無難な質問の中、私昨日初めてキスマークつけたのですが、京子さんは初めてのはどこにどんな感じにつけましたか?の質問で司会者にも突っ込まれ、首に噛みついたと話す。


後半トラマでカインが初ゲスト。重大なお知らせのため最後に登場。村雨や監督が、撮影秘話などを話すコーナーでカインヒールもスゴイ噛み後キスマークつけてきたことがあったと暴露。

カインが蓮の姿で登場し、沢山の憶測などから逃げ回るキョーコを蓮が捕まえる。


★若干、リクの内容と異なってしまいましたが、見事蓮様がキョコを捕えました!ってことでお許しくださいませ★

まぁちゃんさま、リクエスト、有難うございました!!3人娘を代表してお礼申し上げます。


   一葉梨紗 拝



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