SS 目の保養は命がけ・21 | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 にょふ…(´・ω・`)…すみません、一葉です。

 結局、予告通りに終わらないのがこの命がけシリーズ…。


 この間からずっと、終わる終わるって言ってるのに…。

 あと一歩がどうしてか遠い…:*:・( ̄□  ̄ )・:*:


 長めになってもいいからこの回で終了を目指したのですよ。

 でも、ダメだったの…| 壁 |д・) ごめんなさい


 危機的状況の前話はこちら。

 目の保養は命がけ(セ作) 1 / 2 /(リ作)3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 13 / 14 / 15 / 16 / 17 / 18 / 19 / 20


蓮キョ愛捧げあい(応酬)命がけシリーズ

■ 目の保養は命がけ 21 ■





 どうしようもなく胸が疼くのは、もしかしたら彼女に届くのではないか…と希望の光が見えたから。

 同時にこれを逃したら、もう彼女には届かないのではないかという憂愁の念が湧く。



 キョーコだけに囁く本音の言葉を

 胸の内に溢れるこの想いの丈を


 愛しさから突き動かされる自分の行動の総てを


 本当の意味で、彼女はそれを正しく感じ取っていてくれた。



「 君はもう、本当はとっくに俺の気持ちに気付いているはずだ… 」



 淡い期待を胸に抱いて、輝く希望を言葉に変えて。

 罪作りなほど端正な顔を切なげに歪めて、蓮は再度キョーコに熱く詰め寄る。



「 …―――――― え?えと… 」


「 からかってなんかいないって、君はもうとっくに判っているはずだ 」


「 あ、の…敦賀さん… 」


「 俺がこうして何度も君の前に姿を現すのも、いつも君の事が気がかりでたまらなく心配している事も、本当に、気付いていなかった? 」



 真摯に耳に届く言葉

 真剣に注がれる熱い視線


 高鳴る鼓動を完璧に無視して、キョーコの心に聞き慣れない言葉がほとばしるように溢れていく。



 自分を見下ろす想い人の唇からこぼれるセリフはまるで呪文のようで、ああ、そうだったんだ、とキョーコは自分で勝手に答えを導き出した。



「 敦賀さん 」


「 最上さん、俺の言葉をちゃんと聞いて? 」


「 聞いています。…っていうか、私、敦賀さんの言葉を信じなかった事なんて、ただの一度もないですよ? 」


 頬に触れる大きな手。見上げる視界に映る、大好きな人。

 揺らめく蓮の瞳に吸い込まれそうになりながら、確かにこれはそうに違いない、とキョーコは寂しそうに笑みを浮かべて眼を細めた。


「 でも、これは夢ですよね? 」


 夢に違いない、と強く思った。いつの間に自分は眠ってしまったのだろうか、とキョーコは不意に考える。


 いくらなんでも、目の前にいるこの人が。

 芸能界でもあらゆる意味でトップに君臨する神の寵児のようなこの人が、まさかこんな自分に特別な感情を持っている…だなんて、分不相応にもほどがある、と。



「 どうして、そんなに… 」


 ――――― 頑ななんだ。



 キョーコの頬に添えた指先にほんの少しの力を込め、蓮は口元に苦笑を浮かべた。

 やはり届かないのか、と視界を閉じたその時、飛ぶような社の声が再び響いた。


「 蓮!とにかくここを開けろ! 」


 柔和な社に珍しく、扉がドン!と鈍く唸り声を上げる。

 その激しさにキョーコが目を見開くと同時に蓮の顔をもう一度見上げた。


 瞬間、交わり逸らされた視線。


 パーテーションに顔を向けた蓮がわずかに息を呑み、微かに舌打ちしたのが見えた。


 きらめく光彩。弾ける意識。

 耳に届いた扉を叩く音が、夢だと思ったこの時を崩し、キョーコを現実へと強制的に引き戻す。


「 …つる、が、さん?…社、さん 」


「 うん、迎えが来たみたいだ 」


「 これは…夢、じゃ…? 」


「 …え? 」


 様子を変えたキョーコの言葉に少しの逡巡を経た蓮は、キョーコを抱いていた手を解いた。

 落ち着いた足取りでパーテーションを超え、楽屋の内鍵を開錠する。

 瞬間、勢いよく扉が開くと、自分が荷物を置いていったそれとは様相を一変させた楽屋の様子に社は目を細めて思いきり眉をつり上げた。


「 蓮?キョーコちゃんは? 」


「 彼女なら 」


 パーテーションの向こうです、と言った途端、足を進めたマネージャーは、キョーコの姿を認めるとすぐにガクリと肩を沈め、今度はハァと深く溜息を吐きながらくるりと蓮へと向き直る。


「 蓮、ちょっと来なさい 」


「 はい? 」


 本当に珍しく年上ぶった社のセリフに、促されるまま素直に彼の前に立つと、そんな蓮を見上げながらさほどの間を置かずにもう一度社が口を開いた。


「 ちょっと、歯を食いしばれ 」


「 は?あ!? 」


 ドン!と響いた腹部の痛みに高い背を二つ折りにし、蓮は思わず眉宇を寄せた。

 静かにその場で膝をつくと、歯を食いしばれって言ったくせに…と密かに脳内で悪態をついた。






 ⇒リ作「目の保養は命がけ・22」 に続くのだよ…


ちょりょーっす。困ったちゃん♡:*:・( ̄∀ ̄)・:*:

どうしてもどうしてもどーしても!!ヤッシーを絡めたい衝動が湧き起こるヤッシー好き♡


うん、だから言ったでしょ。拾わなくていいものまで拾うって(笑)でも、次で終わりなの。もう書き終わっているの。それでおまけ話を付けて♡

リーちゃんターン無事、終了~デス\( ̄▽+ ̄*)ゝシュタっ♪


⇒目の保養は命がけ◇21・拍手 

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