2006年10月18日

オシムの言葉

テーマ:推薦図書

 近頃オシム監督(私は勝手にオシム先生と言っています。)に夢中であります。

この本は駅の売店で買いまして、一日で読みました。

テレビやネットなどでオシム監督の素晴らしさを知った後でしたから、感激は薄かったものの、最後の方に印象に残る言葉がありました。

「恐怖心とは自分の責任感に対して持つものです。」(例によって正確な引用では無いかも知れません。)

私は自分の責任を果たしているだろうかという不安はやはり一種の無責任であり、至らぬ事への恐怖感でなければならぬ、と勝手に教えられております。


ネットで見たこのインタビューも素晴らしいです。http://www.jsgoal.jp/news/00033000/00033176.html

ご一読を。


非常に厳しい人でありますが、こういう人と一緒に仕事が出来る人は幸せだろうと思います。




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2006年08月03日

「近代科学を超えて」村上陽一郎著

テーマ:推薦図書

これは以前、トマスクーンをご紹介した時に触れたかと思いますが、改めてご紹介を。

大学時代には勉強もせずこのような本ばかり読んでいたものです。



 科学の発展の原動力は、未知のものへの好奇心であったり、実際的な要求であったり、名誉欲であったり、種々多様だろう。だが、その最終的な目標が、ちょうど医学のそれが「患者のため」にあるように、「人類のために」というところにないのなら、人類の知的営みとしては、自己破産せざるを得ない。そして、科学はまさにそこに総合化の視点をもっているはずなのである。


 具体的なプログラムとしては、「分析と総合」という「科学的」な思考法の前提を疑ってみる作業が必要であろう。それは「分析的である」ことを否定するのではなく、それ以外の自然現象への迫り方を「非科学的」として頭から峻拒してしまわない、という意味である。全体的な現象把握、現象を現象としてそのままとらえる、という方法を、どこかで探さなければならない。というよりその発想を、全ての「分析」の出発点にしなければならない。

「分析」は科学の一つの手段ではあっても目的ではないからである。(講談社学術文庫115ページ)


テクニカル分析が相場に対する科学的アプローチといえるかどうかは別として、アナリストを称するならばせめて上の認識は持つべきと考えます。

良くも悪くも「一目均衡表」はテクニカル分析の一手法ということにされておりますが、アナリスト諸氏で上の認識を探りながら相場に対処している人がどれほどおられるでしょうか。


優れた業績は伝播するのが自然であるのに、均衡表が伝わっていないのは何故か、というご質問を頂きました。

それに対する答えとしてお読みいただきたいと思います。


質問がだいぶたまっていますので、今週のメールマガジンでいくつかお答えしたいと思います。

為替は書けそうにありません。

気力がなえているときにはどうも結論のみ放言してしまう傾向が強いのでありまして、なるべく段階を説明しつつ書きたいのであります。

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2006年03月31日

「立身出世主義」竹内洋著、NHKライブラリー

テーマ:推薦図書

 明治30年代に育った人たちのメンタリティーを解く鍵は「立身出世主義」である、という事を司馬遼太郎氏の本で読んだ事があります。

一目山人の生まれは明治31年でありまして、同年代の知り合いに岸信介氏、大神一氏がそれぞれ明治29年、30年生まれだったと思います。

山人と違い、岸氏については文献が多く残っておりますので、同じ山口県の、有力者の子弟の幼年時代について色々と調べました。

岸氏などは幼少期から家庭教師をつけられ、東大に入るべく(将来政治家なるべく)教育を受けていた事が知られるのでありますが、それに比較し一目山人はどのような教育を受けてきたか定かではありません。


都新聞入社以前は、陸軍省に勤務していたとのことですが、既に藩閥の時代ではなく、学閥の時代であった事が良く判るのであります。

兜町はまだ尚、長州閥の影響力が残っていたところでありまして、一目山人は藩閥を利用した最後の世代と言えるかと思います。


無論それは単なる側面の事でありまして、一目山人はさほど立身出世にこだわった人ではありません。

若くして野心を満たされ、人生に違う目的を見出した人でありまして、多くの友人は理解に苦しんだでありましょう。


山人の友人の多くは昭和30年代になって大企業の社長として活躍したのでありますが、山人は永らく浪人生活のままでありました。

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2006年03月24日

「物理の散歩道」 ロゲルギスト著 岩波書店

テーマ:推薦図書

 少し軽い本を。

ロゲルギストは外国人の名前ではなく、何人かの日本人執筆者の総称でありまして、ブルバキを意識したサイエンスエッセイと言うべきものでしょうか。


最近の科学に関するエッセイはどちらかと言えば疑似科学批判に終始するものが多い印象ですが、1960年代発行のこの本には窮屈さがありません。

ロゲルギストの由来はlogosとergonでありますが、情報とエネルギーの面から物理現象を見直す、という事らしく、なかなか面白い本であります。


特に私が印象に残ったエッセイは第4巻の「理解の形式」というエッセイでありますが、例えば数の数え方一つをとっても人によって随分異なるという主張は面白く読みました。

1、2、3と順番に数えていく方法は頭の中に数の唱え方が記憶されており、それに対応させて物を数える方法で「表音」的数え方である。

一方で3個、4個、5個、といったブロックごとに数える方法。これは3個なり、5個なりの配置パターンが記憶されているような数え方で「印画」的数え方。例えばさいころの目など。

実際には両者の併用であることが多いでしょうが、この事によって年齢や金額に対するイメージが大きく変わってくるというものでありました。


一目山人は基本数値に関しては随分個人的に検証を重ねておりまして、「42日間の尋問に耐えられる容疑者はいない」といった話を聞いたことがあります。昔の人権無視の尋問と現代とでは相違点があるでしょうし、人々の生活サイクル等も違うでしょうが、上の話と併せて大変興味深いと思います。

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2006年02月07日

石橋湛山

テーマ:推薦図書

 石橋湛山が東洋経済の主筆になったのは大正時代、関東大震災後ですが、ちょうど同じ頃一目山人も都新聞で株式欄の責任者となっています。もっとも年齢は一回りほど湛山が上でありまして、財界人に対する教科書的な東洋経済と、東京市民の娯楽新聞としての都新聞では役割も異なるのではありますが、兜町の変革期における両者の対比は、私にとっては興味深いのであります。


久しぶりに湛山座談(岩波現代文庫)を読みまして、改めて当時の財界人が積極的に経済学を学んでいた事が判るのでありますが、湛山の特徴は論旨のわかりやすさにあるといえるでしょうか。


 湛山は吉田内閣の大蔵大臣として、また短い期間ですが総理大臣にもなった人ですが、その話を読めば、権謀術数と全く無縁に、どうどうとまっすぐに一生を全うした事がよくわかります。

若い人は特に、この様な人もいる事を知っていただきたく、紹介しておきます。

もっとも若い頃の文章は奇をてらうところが顕著で私は好きにはなれません。

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2006年01月30日

「経済学の実際知識」高橋亀吉

テーマ:推薦図書

 東洋経済は戦前多くの傑出した人たちを輩出した非常に個性の強い出版社であります。

特に総理にまでなった石橋湛山が有名ですが、株式市場、特に証券マスコミの世界では高橋亀吉が評価が高いのであります。


経済学者としては例外的に相場予測のよく当たる人でありましたが、この本を読めばその理由も納得できます。高橋亀吉氏は一目山人よりも7,8歳年上でありまして、同じ山口県生まれの人です。

以前山口県人の特徴として論理性、合理性への固執を挙げましたが、山人同様、論理的道筋へのこだわりは一読して理解されるでしょう。


高橋氏の優れた点はその論理構成を成す一つ一つの事に対し正確な理解をしている事でありまして、安易な飛躍なく物事の必然的道筋を見極めようとしておられます。

私は経済学については無知でありますが、多くの証券関係者は(特にファンダメンタル分析を主として一般者との関わりを持つ人ならば)この本からその思考法、思考順序を大いに学ぶべきと思います。

私は何でもそうですが、教科書で学んで理解するよりも、思考法、思考順序を学び、磨きながら自分で教科書をつくる方が良いと考えておりまして、知識は物事に対処する為のものでもあることを知るべきであります。



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2006年01月16日

「経済論文の作法」 日本評論社

テーマ:推薦図書

 この種の本も随分たくさん出版されているのでありますが、何年か前に手にとったこの本は、案外良い本であったので、若い方は機会があれば読んでいただきたいと思います。


相場評論は、経済論文とはまた別物ではありますが、例えばテクニカルアナリストを称し、客観的方法論を述べるのであれば、やはり最低限の作法はあるべきでしょう。


 私は仕事柄、一目均衡表について書かれたものは目を通しますが、残念ながらまともなものを見たことがありません。一般的な小学生の読書感想文のレベルがほとんどで、良くて大学生の基礎実験のレポートレベルというところであります。

今の小学生がどうかは知りませんが、小学生の頃の読書感想文は私も含めたいていは、あらすじを説明して、最後に子供じみた感想を書くという作文がほとんどでした。

大学時代の実験レポートも教科書通りに目的と実験方法を書いて、実験結果について文献を調べながら考察を加える、とはいってもこれには独自の解釈、発想等が入り込む余地はありません。

両者ともに書く者の訓練の為に教育に盛り込まれているのでありまして、感想文、基礎実験レポートの類で、読むべき価値、作品として残すべき価値あるものはほとんど例外的であります。


 原著の文章をそのまま羅列して、実際の相場変動に重ね合わせて感想を述べただけで、均衡表について説明したつもりになっている人は案外多いのでありますが、「経済論文の作法」は私の均衡表解説に最低限の作法を教えてくれました。


 清水幾太郎氏の「私の文章作法」の引用がありまして、そのまま載せておきます。

「新聞の文体だけは真似しない方がいいと思います。・・・新聞記者諸君は・・・どこからも苦情のでない文章を書く訓練を積んでいるからです。・・・そもそも、自分の考えと、世の中の多くの人間の考えとが一致していれば、わざわざ、文章などという面倒なものを書く必要はありません。・・・文章と書くというのは苦情を覚悟で我を張る事なのです。」


 「投資の達人」http://www.mainichi.co.jp/syuppan/ecotoushi/ にて三役好転について書きました。

御覧下さい。

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2006年01月09日

鶴見 良行

テーマ:推薦図書

  鶴見良行氏も残念ながら故人となられましたが、20代の頃 先生の本には大変お世話になりました。

最も有名なのは「バナナと日本人」(岩波新書)でしょうが、ここでは同じく岩波書店から出ている「東南アジアを知る」を推薦図書として挙げておきます。


 何よりもその方法論に着目すべきでありまして、プロセスの大切さを教えられたものであります。

私は縁あってマレーシア系の華人と知り合うことが多いのですが、先生の本からの知識は彼らとの関係を築く上で非常に役立つものとなっています。


 改めて読み返して見ると、世の中には安くて、良い本がたくさんあるもにだと痛感します。

一目均衡表は高くともそれ以上の価値があると信じるものですが。

以上宣伝を兼ねてご紹介です。

私の書く本は出来るだけ安くしたいと考えますがさすがに新書の価格ではつくれそうにありません。

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2005年12月22日

賭博黙示録「カイジ」 10巻

テーマ:推薦図書

 この漫画を推薦図書でご紹介するのには少し抵抗がありますが、大変人気のある漫画だそうであります。

漫画喫茶で何気なく手にとった一冊ですが考えさせられる台詞が多く、先日の勉強会の最後にご紹介したところ問い合わせを頂きましたので改めてご紹介します。


「勝つ確立を高める何か、それは一朝一夕でたどり着くようなものではない。蓄積なのだ。長年の経験のな。」

「しかしビギナーはすぐそれを手に入れようとする。いやしようとするだけでなく、つかんだような気にさえなったりする。」

「かかげたがるのだ。すぐ確信めいたものを。」

「無論そんなものは付け焼刃。しかし自力でたどり着いたアイディアは本人にとっては特別でな。大した考えでなくとも大変な閃きに感じられ何の吟味も無くあっさりとそれに沿おうとする。」

「疑いつづける事、不安でありつづける事がギャンブルで生き残るために最も必要な心構えなのに素人ほどそれをすぐ捨てる。言い換えれば直ぐ胎を括る。」

「ビギナーは耐えられないのだ。勝つか負けるかという不安、葛藤。そんな時間が長く続く事に耐えられない。そんな状況よりいっそはっきりさせた方がいいと考える。」

「仮に負けが確定する事になろうとも。それが素人の習性だ。」


 この台詞は主人公「カイジ」を博打相手がたたみかけようとする時の台詞です。

このような一種の真理を主人公ではなく、いかさまをやっているライバルに語らせるところは皮肉が利いていて面白いのでありますが、私にとってやはり身につまされるのは、安易なアイディアに直ぐ沿おうとする、疑いつづける事の裏返しとしてしか確信はあり得ない事を知ろうとしない証券関係者のあり方です。勿論私も含めての事ですが、この一年、モミアイ相場の相場水準、という一種のアイディアを述べてきた私の自戒の意味を込めて御紹介しました。


 この漫画はギャンブルを描いておりますが、誤解の無いように書いておきますと、私自身相場は鉄火場ではあるが、ギャンブルと言い切るべきではないと考えています。

また、上の台詞のように「負けが確定する事になろうとも」売買している方ならば、まだ判っているだけ処置のしようがありまして、その意味で不安、葛藤に耐えつづける事の出来る人だけが生き残ることができるのでありましょう。

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2005年12月06日

グランビルの投資法則

テーマ:推薦図書

 移動平均線について私はよく判らないものの、これを使う人は多いことでしょう。均衡表各線を移動平均線と同じ様なものだと誤解する人も多いかと思われます。

移動平均線と言えばグランビルでありますが、グランビルの著作を読んだ事のある人がテクニカルアナリストを含めてどれだけいるか大いに疑問であります。


 私の手元には昭和37年の日本での初版本がありますが、私にとっては読むのが難しい本であります。

私が誤読をしていないならば、この本の最大の目的は正しいタイミングで相場に入るという事であり、その為に技術的方法を使う、という事であります。昭和37年では技術的方法と訳されていたんですね。

それはともかくとしてグランビルの意図も一般化した移動平均線とは随分乖離している印象を受けますが、グランビルの顕れ方を大事にする、という態度については私も大いに納得がいきまして、この様な顕れ方をしたい上はこうあるべき、という足跡としての罫線活用が本来のテクニカル分析ではなかろうかと思います。


私は投資本の多くに読む価値を見いだせなくて困っていますが、この本に関しては読んでも無駄にはならないと考えます。名著と言われる本に対して失礼なコメントかも知れませんが。

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