【バンコク=田原徳容】「あの笑顔で『ただいま』と帰れなかったことがとても残念」――。

 デモが続いていたタイ・バンコクで、銃弾を受けて亡くなったロイター通信日本支局(東京)のカメラマン、村本博之さん(43)。その悲報を受け、現地入りした妻の恵美子さんが11日夜、無念の思いをつづるコメントを出した。目撃者の話では、村本さんは治安部隊とデモ隊との間で取材中、銃撃を受けたとみられ、同僚たちは「職人かたぎ」のカメラマンの死に「信じられない」と涙を流した。

 村本さんが銃撃され、亡くなったのは、反政府デモを展開している「反独裁民主戦線」(UDD)の拠点に近い交差点付近だった。

 目撃者の証言によると、村本さんは10日午後8時前、拠点に向かう約300人の兵士の隊列と、阻止しようとするUDDの間で取材していた。UDD側に寄った位置で兵士側を向き、撮影していたところ、被弾して倒れたという。

 左胸上部を1か所撃たれており、出血多量で死亡したとみられる。収容先の病院関係者は、撃たれた部分は貫通しており、「傷は実弾によるものだ」と説明している。

 タイ政府は「軍は威嚇射撃以外に実弾を使用していない」と主張しているが、UDD側の関係者は「突然、兵士側が発砲し、UDD側が逃げまどう中で、被弾して倒れた」と話している。

 村本さんの近くで銃撃され、左側頭部をえぐられる傷を負ったタクシー運転手の男性(36)は、「村本さんは気を失っており、救急車で人工呼吸をしたが、脈がなかった」と話していた。

 一方、村本さんが手にしていたビデオカメラは、UDD側の手で回収され、治安部隊の強制排除で犠牲になった人々の「遺品」としてUDDの集会で紹介された。

 カメラはテレビ映像撮影用で、肩に担いで使うタイプ。レンズの下には「TOKYO 02」の表示があり、肩に担ぐ部分に血がにじんでいた。ロイター通信関係者は、このカメラが映った写真を見て、村本さんのものと確認した。デモ隊幹部は「カメラはロイター通信に届けたと思う」と本紙に述べたが、同通信関係者はまだ受け取っていないと話している。

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