北京の朝は曇りぎみ。
日中もシベリアからかな?と思わせる冷たい風が吹くようになってきました。
でも、まだまだ良い気候です。
午後、北京大学・北京がん病院にいってきました。
北京では、とても有名ながんセンターだそうです。
日本で言えば東京大学付属のがんセンター?
(中国では病院のことは医院と書きます)
張先生は放射線科の教授ですが、中国放射線治療学会ハイパーサーミア委員長なので、ハイパーサーミア関連の部分を全て案内していただきました。
ここにはマイクロ波を使った浅い臓器に使うハイパーサーミア装置が設置されていました。
日本にも同じような装置がありますが、これは北京製でした。
(浅い臓器用マイクロ波ハイパーサーミア)
RF波(ラジオ波)を使った深部臓器のハイパーサーミア装置もありました。
日本で最も盛んに使われているタイプのもので、日本製でも一億円以上する装置なのですが、これは工業都市の深圳で製作されたものでした。
お聞きすると、治療費は中国としても割安で、何度も治療に通ってくる患者さんが多いそうです。
ハイパーサーミアというものは治療効果が自然で、治療した痕も綺麗に治るのが特徴ですが、反面、一回で焼いてしまうHIFUなどと異なり、丁寧に何度も加温しなくてはならないのが問題点なのです、
(深部臓器用RF波ハイパーサーミア)
なんと、ここには僕が熱中しているHIFUは、すでに3年前から導入されていました。
”遺伝子治療の効果をハイパーサーミアや放射線で増強される”という最先端の治療をされている先生なので、局所臓器を壊死させるだけのHIFUには、問題点を感じて昨年から治療は中止しているそうです。
僕が企画している全身ハイパーサーミアとHIFUとの併用療法には、すごく期待してくれたけど、HIFUには、あまり過剰に期待しない様にね、と、やさしくアドバイスをいただきました。
昨年、深圳の国際学会でもお会いしたのですが、日本に2回留学した経験があるので、とても日本語が、お上手で、もの静かなジェントルマンでした。
HIFU否定派の先生が今、一番期待しているのは、なんと全身ハイパーサーミアでした。
やはり深圳製の装置を導入したばかりで、来月から治療が始まる、と、なんだか嬉しそうでした。
全身ハイパーサーミアを長くやってきた僕としては、なにかお役に立てれば、と思いました。
(中国製遠赤外線全身ハイパーサーミア)
考えてみると、ここには、HIFU、局所ハイパーサーミア、全身ハイパーサーミア、というThermo-Therapy(高体温療法)に関するものは全て揃っているのです。
さらに遺伝子療法の併用治療もある。
うーん、さすが北京大学です。
患者さん達が散歩していた庭です。
患者さんは笑顔で挨拶してくれましたし、白い鳩がのんびりたむろしている雰囲気は、とても印象的でした。
最先端のがん専門病院なんだぞ、という独特の緊張感を感じないんです。
個人的には、いままでにいったがん病院で一番ポイント高かったです。
もし自分が、がんになってしまったら、ここにお願いしたいな、、、と思いました。
全身ハイパーサーミアもHIFUもあるしね。