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がんを治すぞ!

研究医の挑戦


綿陽のHIFUが上陸しました。


設置には日本、中国、スペイン人まで参加。
治療室は一時期、国籍不明の場所になってしまいました。



全身ハイパーサーミア担当の先生方も興味津々&ボーゼン?


”高強度焦点超声?瘤治療系統”、うん、なんとか意味は分かるよ。


古いと思っていた中国デザインも、こうして設置してみると、結構シンプルで好感が持てる。
隣にあるアメリカ製の全身ハイパーサーミア装置と比べても、決してデザインは劣っていない。
最近の医療装置は性能や安定性はもちろん、デザインのQualityも重要らしい。
装置は非常に安定して可動しています。
中国技術、恐るべし。



でもコントロールデスクは、心電図などの情報も含めてモニターするには物足りない。



そこで最近医療用にも使われ始めたマルチモニターシステムを合体させました。
日本仕様のHIFUシステムです。
HIFUは中国製やイスラエル製だけではありません。
FOCUS SURGERYというアメリカの会社が、Sonablate 500という前立腺専用のHIFUを販売しています。

FOCUS SURGERY.inc


このトランスデューサーを直腸から入れて前立腺をHIFUするのです。
日本でも当初は保険外診療でしたが、最近、健康保険が適用されるようになりました。


今月初旬に成都で開催された医療装置展示会で発表されていた新しい中国製全身ハイパーサーミア装置です。
光子温熱だって! Intelligent System ? なんだろう?
デザインも凄いですね。



こっちは、北京製の新しいHIFU装置です。
上からでも下からでも治療可能なのですが、パワーが弱く、がんの治療は難しい、との情報も、、、。
でも、この会社、なんとナスダックに上場して、これからアメリカの大学で、大々的な評価検討が始まるらしいです。


途中になっていた北京の最新医療レポートの続きです。



日本風に呼ぶと”武装警察総合病院・がんセンター”の放射線科も見学しました。
ここにも日本で見た事がない治療施設がありました。



これは中国製の全身用のγナイフです。
ちなみにγナイフは日本では脳にしか使われていません。



こんな風に身体ごと入るのです。
腹腔内のリンパ節の腫瘍に対して、一日60分、5~6日間、少しずつ照射を受けるそうです。


 
この部分が回転してγ線が照射されるらしい。



脳腫瘍の治療にも使えるそうで、その際の固定具は、一人一人の頭部の型を作って治療します。
日本では、麻酔をして金属でグリグリグリ、、、、って固定するんだけどな、、、。



他に、こんな大きな装置もありました。
中子刀とか書いてありましたが、もう、、、理解不能!
食道などの管腔臓器の治療に使うらしいけど、、、、。

武装警察は中国では高いレベルなので金額も少し高めで、治療費はγナイフは1000元/回、中子刀は3000元/回と説明を受けましたが、日本の感覚で数万円ならば、そんなに高額ではないですよね。
もちろん日本人の患者さんでも受け入れてくれます。
百万円超の高額な仲介料を取って、こういった治療を紹介している日本人もいるそうなので、ご注意を、、、、。
ちょっとブルー。

そのうちに、ついに晩餐会が始まりました。



ピアノを聴きながら、まずはワインとディスカッションで盛り上がります。









そうしているうちに、食事の用意ができているようです。



食事の広間で、やっと、ご飯!



こうして、夜遅くまで、美術館での食事は続きました。

会場は、Harvard Medical Schoolのカンファレンス センターでした。
500名以上の参加者が熱心に講演を聞きにきていました。



モダンな建物なんだけどガラスで出来ているので、夜まで学会やっていると、ものすごく寒くなりました。
でも、きれいに輝いているでしょ。



Louis Pasteur Ave.を渡ったお向かいには、格調の高いラテン学校が見えました。




肝心の”HIFUについての発表”は成功しました。
昨年の中国での国際学会みたいに、質問の中国英語が”意味不明”という事もなく、気持ち良く発表できました。



”全身ハイパーサーミアでの全身的ながん抑制とHIFUでの局所のがん抑制の併用は、とても期待できる”と、座長にも褒められ、彼が所属しているOxfordの大会に誘われました。



じゃあ、次回はOxfordだ! という訳で上機嫌で、その後に企画されていたBanquetに参加しました。



Banquetは、近くのMuseum of Fine Arts of Bostonの貸し切りでした。
海外のお洒落な学会では良くやる晩餐会の企画ですが、食事前に自由に作品を見て回る内に、学術的な気分も盛り上がります。











現代美術も古いものも一緒なのに、違和感もなく、外は寒いのに内は暖かく、お腹がすいているのに満足感がありました。


Cambridgeのホテルから、いきなりCharles Riverの朝焼けです。
ついに来ました。



心配して同行してくれた留学経験のある新米Drの妹も、かなり満足のBostonです。



その訳は、ホテルのスタバのコーヒーとブルーベリーマフィンが美味しいから、、??。



なにより景色が美しい事。人々がとても礼儀正しく親切な事です。
Bostonは旅行するなら絶対お勧め!
でも留学する場合は、最初の冬は寒くて泣きそうになるそうです。



学会を主催しているHarvard Medical Schoolは,観光名所になっているLaw SchoolなどがあるHarvard University とは別に建てられていて、本学からみたら川向こうのLongwood Ave.とLouis Pasteur Ave.の交差するところにあります。



あー、さすがに威厳があるなー。




なんだかリスまで礼儀正しい感じ。
冬眠の為にせっせと餌を蓄えているのかな?


北京の朝は曇りぎみ。
日中もシベリアからかな?と思わせる冷たい風が吹くようになってきました。
でも、まだまだ良い気候です。


午後、北京大学・北京がん病院にいってきました。
北京では、とても有名ながんセンターだそうです。
日本で言えば東京大学付属のがんセンター?

(中国では病院のことは医院と書きます)


張先生は放射線科の教授ですが、中国放射線治療学会ハイパーサーミア委員長なので、ハイパーサーミア関連の部分を全て案内していただきました。
ここにはマイクロ波を使った浅い臓器に使うハイパーサーミア装置が設置されていました。
日本にも同じような装置がありますが、これは北京製でした。

(浅い臓器用マイクロ波ハイパーサーミア)



RF波(ラジオ波)を使った深部臓器のハイパーサーミア装置もありました。
日本で最も盛んに使われているタイプのもので、日本製でも一億円以上する装置なのですが、これは工業都市の深圳で製作されたものでした。
お聞きすると、治療費は中国としても割安で、何度も治療に通ってくる患者さんが多いそうです。
ハイパーサーミアというものは治療効果が自然で、治療した痕も綺麗に治るのが特徴ですが、反面、一回で焼いてしまうHIFUなどと異なり、丁寧に何度も加温しなくてはならないのが問題点なのです、

(深部臓器用RF波ハイパーサーミア)


なんと、ここには僕が熱中しているHIFUは、すでに3年前から導入されていました。
”遺伝子治療の効果をハイパーサーミアや放射線で増強される”という最先端の治療をされている先生なので、局所臓器を壊死させるだけのHIFUには、問題点を感じて昨年から治療は中止しているそうです。

僕が企画している全身ハイパーサーミアとHIFUとの併用療法には、すごく期待してくれたけど、HIFUには、あまり過剰に期待しない様にね、と、やさしくアドバイスをいただきました。
昨年、深圳の国際学会でもお会いしたのですが、日本に2回留学した経験があるので、とても日本語が、お上手で、もの静かなジェントルマンでした。

HIFU否定派の先生が今、一番期待しているのは、なんと全身ハイパーサーミアでした。
やはり深圳製の装置を導入したばかりで、来月から治療が始まる、と、なんだか嬉しそうでした。
全身ハイパーサーミアを長くやってきた僕としては、なにかお役に立てれば、と思いました。

(中国製遠赤外線全身ハイパーサーミア)


考えてみると、ここには、HIFU、局所ハイパーサーミア、全身ハイパーサーミア、というThermo-Therapy(高体温療法)に関するものは全て揃っているのです。
さらに遺伝子療法の併用治療もある。

うーん、さすが北京大学です。



患者さん達が散歩していた庭です。
患者さんは笑顔で挨拶してくれましたし、白い鳩がのんびりたむろしている雰囲気は、とても印象的でした。
最先端のがん専門病院なんだぞ、という独特の緊張感を感じないんです。



個人的には、いままでにいったがん病院で一番ポイント高かったです。
もし自分が、がんになってしまったら、ここにお願いしたいな、、、と思いました。
全身ハイパーサーミアもHIFUもあるしね。

From Beijing の章、間違って削除しちゃった。
コメント書いてくれた方達、ゴメン、コメント再入力しました。
償いに内容も追加して作りました。
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また北京に来ています。
HIFUの研修で、毎朝、武装警察病院のがんセンターに通っています。
 


ここが研修中の超音波科。



看護婦さん達は、どこも同じ。



研修後、夕方、町に出てみました。



自転車専用道と信号が中国らしい。



旅行前に抜歯してきたのですが痛くて、後悔していました。
でも、これをみて考え直しました。



皆、結構、オシャレ。



花とカッコつけてる中国オヤジ。



デパートに入ってみました。








ドクターズコスメも迫力。


地下のなんでもある食堂街。
お好み焼き、餃子、シュウマイ、チャーハン、麺類、アヒルの首から豚の足まで、なんでも。


しゃぶしゃぶの様な火鍋のコーナーは若い人に特に人気。




20分かけても選べなかったのですが、、、、かわいい店員さんが、トウモロコシの焼きそばを勧めてくれたので決定。
ちょっとカールっぽい味がしたけど、美味しかった。



ここは気に入ってしまって、翌日もいきました。



今日は、5元のチャーハン。





問題です。
これは、野菜と卵と、、、、、さて、この赤い四角いものは何でしょうか?
一串1元で煮込んで、ニンニク入りのたれをかけてくれるのです。



そういえば、吉野家にも入ってみましたよ。
味は、微妙に中華っぽかったけど、、、。


一日目は、いつか乗ってみたい三輪車の横を通って満腹でホテルに帰りました。


2日目に帰りに出会ったのは馬車のリンゴ屋さん。
小さめのリンゴでしたが、安くて美味しかったです。
なお、道を馬が通るのは違法だそうです。




一人で使うのは、もったいない部屋は、6500円/泊でした。
 学生時代、旧車のレースにハマっていました。
通学用の1968年製のHONDA S800をばりばりに改造しました。
たった791ccのエンジンを極限まで回して2000ccのスポーツカー(これもかなり古い)と競争です。
大観衆の中、最終コーナーをトップで抜けた瞬間などは、まるで自分の血液が沸騰する感じでした。
この時覚えた”勝つ事の優越感や至福感”は最高のもので、一生忘れる事はないと思います。
この黄色いちっこいのが、愛車S800Racingです。



お遊びレースとはいえ当人は本気!
791 Racing Partyというチーム(メンバー:Good-lookingの当時彼女と近所の高校生)を結成して張り切っていました。
これは、その頃の周回ラップ表やステッカー。



”俺ってカッコいい!”と、まるで世界を制覇したような気分でカップを手に東京に帰ってきました。
ところが自分の周囲は何一つ変わりませんでした。
相変わらずパッとしない医学生なんです。
自分は、ただ筑波の畑の中を回ってきただけ、と、やっと理解しました。

School daysの記念として車はガレージで眠っています。
今、エントリーしているレースは、世界中の医師や研究者と力を併せて、がんに勝つ事です。

久しぶりにエンジン掛けてみようかな、、、、。
Wownts!、Wnts!
良い音するんだよな、S800って。