2008-01-13 23:38:58

時代を越えた脚本の魅力~椿三十郎

テーマ:日本映画・タ行


「椿三十郎」
(2007年・日本/119分)
2007年12月27日(金)
有楽町日劇3・大ヒット御礼舞台挨拶にて鑑賞
椿三十郎
<スタッフ>
監督:
森田芳光
脚本:菊島隆三、小国英雄、黒澤明
プロデューサー:角川春樹
製作:角川春樹
製作:「椿三十郎」製作委員会/テレビ朝日
<キャスト>
椿三十郎:
織田裕二
室戸半兵衛:豊川悦司
竹林/国許用人:風間杜夫
菊井/大目付:西岡徳馬
黒藤/次席家老:小林稔侍
千鳥:鈴木杏
木村/押入れ侍:佐々木蔵之助
睦田夫人:中村玉緒
睦田/城代家老:藤田まこと
井坂伊織:松山ケンイチ
寺田文治:林剛史
保川邦衛:一太郎
谷原晋:粕谷吉洋
守島隼人:富川一人
守島広之進:戸谷公人
鈴木亮平:鈴木亮平
八田覚蔵:小林裕吉
広瀬俊平:中山卓也
ハートハートハート
【参考資料】
1962年元旦より公開となった黒澤版『椿三十郎』
上映時間 96分
製作:田中友幸・菊島隆三
脚本:黒澤明・菊島隆三・小国英雄
椿三十郎:三船敏郎
室戸半兵衛:仲代達矢
井坂伊織:加山雄三
守島隼人:久保明
守島広之進:波里達彦
河原晋:太刀川寛
関口信伍:江原達怡
広瀬俊平:土屋嘉男
保川邦衛:田中邦衛
八田覚蔵:松井鍵三
寺田文治:平田昭彦
見張りの侍木村:小林桂樹
腰元こいそ:樋口年子
睦田夫人:入江たか子
千鳥:団令子
次席家老黒藤:志村喬
竹林:藤原釜足
大目付菊井:清水将夫
城代家老睦田:伊藤雄之助
椿三十郎
優れた脚本、そして芸術的なオリジナル作品を超える事の難しさ。
旧作の資料と比較してもらえば分かるように、
オリジナル版も、リメイク版も、脚本は全く殆ど同じもののようです。
あの黒澤明監督の名作を全く変えずそのままリメークすることに、
森田芳光監督はどんな意思を込めて取り組んだのでしょうか。
私には、最後までその意図をはっきりとは掴む事が出来ませんでした。
私の記憶の中にある黒澤版「椿三十郎」が、
かなり遠く不鮮明な状態になっていたことが幸いして、
新しく若く生まれ変わった「椿三十郎」をそれなりに楽しむことができました。
脚本が優れていると言うことがどれだけ偉大であるかを
改めて感じさせられた作品です。
椿三十郎
初めてオリジナルを観た時に感じた、
あのぐいぐいストーリーに引き込まれていく時の快感。
登場人物たちの魅力も手伝って、冒頭からラストまで、
異常なほどの集中力で見続けた作品であったことを思い出します。
笑いの中にも漂う時代劇の気品と重々しさ。
それはあの時代に、黒澤監督が指揮を取り、
三船敏郎仲代達也といった名優によって奏でられた極上の旋律でした。
時代劇の中でも最高峰に位置する名作に挑んだ
森田芳光監督の勇気にまず拍手。
森田監督らしい若い息吹きに満ちた作品には仕上がっていたかと思います。
椿三十郎
ただ、どうあっても、前作の持つ重厚な空気感には及ばなかった・・・。
同じ台本をただなぞらえているだけのような印象。
「何故また同じ「椿三十郎」を?」
鑑賞後に思わずそう問いかけてしまう人が多少なりともいたはず。
あえて同じ台本で挑むよりも、
逆に若さゆえの無鉄砲さを味方に付け、森田監督なりの
新しい『椿三十郎』を生み出しても良かったのではないかと思っています。
お庭若侍衆たちに採用された新人君たちも、主演の織田裕二さんも、
先人の影を踏むよりは、新たな冒険劇に挑戦したほうが、
あるいは、もっと伸び伸び演技できたのかも知れませんね。
tubaki
ストーリーを知っていても、そして、何度観ても面白い物語。
ネタバレしてしまうと面白くないので、
ここには内容について詳しく書くことはしませんが、
武家屋敷の塀を隔てての化かし合いが繰り広げられる面白さ。
時代劇の真骨頂でもある勧善懲悪の痛快さがそこにあります。
日本の時代劇でこれほど人を愉快にさせてくれる脚本はありません。
今回のキャストの中で最も役に馴染んでいたのが、
押入れ侍の木村を演じていた佐々木蔵之助さんです
佐々木さんの持つあの飄々とした雰囲気が役柄にぴったりで、
物語の中のユーモラスかつ最も重要な役
見事に演じていたように思います。
反面、少し違和感を感じてしまったのが、
睦田夫人役中村玉緒さんと千鳥役鈴木杏ちゃん。
鈴木杏ちゃんは若手の中でも特に大好きな女優さんで、
「リターナー」に出演した時から有望株として応援してきましたが、
今回はこの千鳥役のおっとりした雰囲気を
残念ながらどうも出し切れて居ない気がしました。
もともとが元気なイメージなので、
たおやかな役がどうもしっくりこないのです。。
さらに中村玉緒さんも彼女自身の持つのんびりした魅力と、
睦田婦人という役柄がどうもうまく溶け合わない気がしたのです。
どちらも好きな女優さんなのに、ここでの二人は精彩に欠けていて、
手放しで褒めるわけにはいかなかったことがとても残念です。
そうですね、私のイメージから言わせて貰うなら、
奥様の役にはおっとりして上品だった往年の女優さんで
いまや政治家夫人となってしまった司葉子さん辺り、
千鳥の役にはおっとりして浮世離れした役を演じさせたら
いつでもNo.1の深田恭子ちゃんあたりが印象的にぴったりかも・・・。
椿三十郎
織田さんと豊川悦司さんはそれなりに健闘。
役によって見事な変身ぶりをする松山ケンイチ君は、
もうすぐ公開の『L change the WorLd』で演じる『デスノート』とは
全く違った個性を
ここでも見事に演じ、
経験の浅い若侍が時折見せる「あの情けない表情」
何度も見せてくれていました。

・・・しかしこうして出演者の名前を見比べていると、
オリジナル版の俳優陣がとても魅力的です。
またじっくり見直してみたくなりました。

AD
いいね!した人  |  コメント(4)  |  リブログ(0)

hyoutan2005さんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

コメント

[コメントをする]

4 ■よっちゃんへ。

なるほど。
ロケが近い場所で行われたとなると、また感想も違ってきますよね。
出演者にはうどんをたっぷり堪能していただけたかしら?

3 ■この映画

またまた、半年以上もたってから、DVDで観ました。

この椿三十郎・・・私はまったく違う思いで、このリメイク版を観ました。というのが最後の藤田まことの屋敷の場面は、香川ロケで行われたからです。高松城内、玉藻公園披雲閣という場所です。

http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/locality/photo.aspx?id=20061201000304&no=1

さすがに、三船敏郎と織田祐二では貫禄が違いすぎですが、織田祐二の殺陣
はなかなか決まっていたと思います。
出演者やスタッフは、ロケの後は美味いうどんを食べて帰路についたことでしょう。

2 ■miyuさんへ。

若い俳優さんたちで、物凄く面白いオリジナルの時代劇を作ってもらいたいですね。
それには、まず優れた脚本が必要ですよね。
日本の時代劇を朽ちさせてはいけない気がします。

1 ■深田恭子ちゃんは

お着物も似合うから
ひょっとしたらすごくハマってたかもしれませんね!
最近の若い方ってやっぱり背が高かったり、
スタイルがいいから着物が逆に
似合わなくなってる気がします。
時代劇ってやっぱり難しくなってくのかなぁ~。

コメント投稿

AD





Ferretアクセス解析

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。