本コンテンツをご覧になるには、Flash Playerプラグインが必要です。FlashのWebサイトよりインストールしてください。



bloglank


手のひらの中のアジア
QRコード
BLOG QR
1 | 2 | 3 |最初 次ページ >> ▼ /
June 28, 2005

ナムグム・ダムにまつわる話 

テーマ:(6)ラオス

だむ


ポーンホーンを拠点に東へ約20キロ。


田園風景の広がる一本道を真っ直ぐに延々と進むと、少し大きな村に出る。橋を渡り、しばらく人もまばらな川沿いの道を行くと、目の前に大きなダムが姿を現す。


ラオス最大のダム、「ナムグム・ダム」。


多数の国の援助によって建設された水力発電所は日本の援助も含まれ、日本にとっては戦後補償の一環でもあった。ここで生産された電力の7割以上はタイへと輸出され、輸出品目の少ないラオスにとって貴重な輸出品にもなっているという。


ダムのあるところにはドラマがある。


生態系を著しく狂わせるダム建設を批判する立場がある一方で、人々はダムによって様々な恩恵を受けることができるという一面もある。よってダム建設を一概に肯定も否定もできない。要はバランスの問題なのだ。とはいえ、そんなダム建設論、地球環境論のような難しい問題は抜きにして。


このダムの反対側には、川を堰き止めたことによってできた巨大な人造湖「ナムグム湖」が広がっている。大きな湖は、かつてそこに森林、そしてそこに住む人々の生活があったことを思わせる象徴のように湖面から突き出す多くの木の枝が見える。すべての処理が終わる前に水が敷かれてしまったのだというその水面下では、今でも伐採が続いている。


失われてしまった村と人々の生活、という悲劇のドラマがある一方で、失った代わりに得たものは保障により今までよりも裕福な生活だった、という人たちのドラマもある。


その狭間ではこんなような話もある。


ある日のある家族の、ある一場面―。



父さん 「今日はお前たちに話がある」


皆   「なに、話って」


父さん 「父さん、皆で家を引越そうと思う」


母さん 「どうしてまた急に・・・・・・。今だって決して裕福じゃないけど、それなりに不自由なく生活してきたじゃない。この村もいいところだし」


父さん 「遠くの村にダム建設の話があってな。もうすぐなくなるんだその村は。でもそこの村の人たちは今を失う代わりに、明るい未来を手にすることができる。お国の保障によってな。新しい家も、新しい服も、バイクも。好きなものが買えるんだ。そこでだ。今のうちにその土地に引っ越しておけば、後で保証による多額の手当てが手に入るかもしれん、というわけだ。どうだ」


母さん 「あなた、すごいわっ」


娘、息子 「パパ、すごーい」



数日後―。


隣人 「あらソムタムさん(仮)、お引越し?」


母さん「え、ええ・・・・・・ちょっと」


隣人「残念ねぇ、この村もいいところなのに」


そうですね、と言いつつ、心の中でにんまりとする母さん。



その2年後―。


ダム完成に伴い、村は湖深くへと沈み、予想通り、失われた村と人々の生活。


しかし、ダム建設直前にやってきた、さらには失うと承知で意図的にやってきた「まったくもって関係ない」はずのソムタム一家は、見事に劇的なビフォーアフターに成功し、輝ける未来を手にしたのであった・・・・・・。


今でこそありえない話だが、昔はそんな話も実際にあって問題にもなったのだから、いろんなドラマがあるものだ。


現在ナムグム湖周辺にはゲストハウスやレストランもあり、湖をボート遊覧することもできる。いくつもの浮かぶ小島の中で男島、女島と名付けられた島には、アンバランスだが「刑務所」まであったりする。


かつてダム建設に反対し、完成しつつあったダムを破壊しようと目論んだ元住民が今は刑務所の中へ、そして外から入ってきて、明るい将来を手にした「まったくもって関係ない」ソムタム一家の娘、息子のような者たちが、悠々と湖上をボート遊覧している。


皮肉にも沈んだ村の上にできたナムグム湖上にて、そんなドラマが繰り広げられている・・・・・・かもしれない。

AD
いいね!した人  |  リブログ(0)
June 27, 2005

ポーンホーン

テーマ:(6)ラオス

ポーンホーン。


地図上でその名を目にした以外は何も知らない。どんな人たちがそこに住んでいて、その町がどんな空気に包まれているのかも。


ヴァンビエンとヴィエンチャンを結ぶ国道13号線上の途中にあるこの町を、おそらく多くのツーリストが素通りするだろう。僕がこの町を訪れたのも、一日走った結果の到着地点がたまたま「ポーンホーン」であったにすぎない。


しかし、何の意図もなく、少しの期待も持たずにたどり着いた場所が、居心地の良い、格好の場所であったりもするのだ。


夕方、町の通り沿いの食堂で食事を取ろうとテーブルの脇に自転車を立てかけて座っていると、隣の席や向かいに座っていたおじさんたちが話しかけてきた。


「どっからきた」


一人が僕に訊ねた。


日本からだと答えると、


「おぉ、日本か!!ニプン(日本)とラオは深い絆で結ばれている!!」


おじさんは自分の右手と左を強く握りしめて僕の方に見せると、うんうんと頷く。


「もちろん!!コイ ハク ラオ だよ、おじさん」


僕はラオスが好きだよと告げると、おじさんもまた言う。


「おぉ、コイ ハク ニプン だ。ハッハッハ」


そんな様子を見ていた周りの人たちまでこちらのテーブルへ移ってきて、一人一人ビアラオで乾杯する。興味はつきないのか、旅のこと、自転車のこと、結婚相手のこと、日本料理のこと、日本のこと・・次から次へと質問が飛んでくる。悪い気はしない僕も、片言のラオ語でそれらに答えながら、つがれたビールを飲み干す。いつのまにか、例のごとくラオラーオのまわし飲みまで始まっている始末。


その日の僕は相当に疲れていたこともあったのか、気がつけばベッドの上、時計を見ると朝の5時半だった。


昨夜後半の記憶が見事に飛び、いつどうやって宿に戻り、部屋を空けて電気をつけ、ベッドに横になったのかもわからなくなっている。


それでも「いやぁ、楽しかったな」、そんな感覚とともに、何も期待せずにしてたどり着いたこの町での滞在を良しとするのであった。

AD
いいね!した人  |  リブログ(0)
June 26, 2005

ヴァンヴィエンからポーンホーンへ

テーマ:(6)ラオス

ヴァンビエンから南へ約90キロ、ポーンホーンを目指す。


地獄の国道13号線、険しい山道のアップダウンが続く道。


しかしルアンパバーンからヴァンビエンの道と比べればそうでもない。しかも僕はそのルート、バスを使っている。この日のルートを「地獄」にしたのは山道でもなければ天候でもない。僕自身の劣りきった体力の問題だった。


ラオスに入ってからというもの、一ヶ所に滞在する日数が長かったため、筋力は衰える上に本来慣れて余裕になってもいいはずの重い荷物も妙に重たく感じてしまう。自業自得といってしまえばそれまでだが、振り出しに戻るどころかマイナスから取り戻さなくてはならない、といった感じの自転車漕ぎは少々きつい。この旅に出て初めて「足がつる」という症状にも出くわした。我ながら情けない。


とはいえ、この一日が苦痛に耐えるだけの一日だったかというとまったくもってそうではない。


途中、Huoi moという村で昼食をとった。意外にもこんなところで食べるカオピャック・セン(細緬の汁そば)が最高に美味かったりする。大きな街でさえ5000kip程度のもので、それに比べてここでは値段が8000kipと田舎にしては高い。しかし、味の方は期待無しと思っていたら、コシのある麺にコクのあるスープ、具材はモヤシ、鶏肉豚肉、トマトなどの他にも通常の二倍くらいの盛りだくさん野菜。グルメな人でも納得の絶妙な味だったりする。


さらに風景はもちろん、特にヴァンビエンで異質な空気を味わった後の田舎の人情は、そのギャップも加わって非常に温かく感じるものだった。


リク川を越えたHix heup(?)という村では一時間ほど休憩がてらにおばちゃんたちと戯れる。一日中どこを走っていても子供たちは今日もサバイディー!!と声をかけてくれる。


何度この笑顔とサバイディーに助けられたことだろう。劣りきった体力の中、苛立ちを感じる一方で、動かなくなりそうな足の状態になっても、ニコッと笑顔を向けられると、こちらもふんばる力が湧いてくる。ペダルを漕ぐ力を彼らはくれる。村で会う人たちも皆、同じだ。


これから先どんなことがあってくじけそうになっても、何度でも立ち上がれそうな気がする。


今でさえこうして野を越え山を越えこの道をやってきて、足はパンパンになっているけれど笑顔で立っていられるのだから。


今日も一日、みんなありがとう。


僕は心の中でそっとそうつぶやくのだ。

AD
いいね!した人  |  リブログ(0)
June 24, 2005

PUBに見るヴァンビエンの今(後)

テーマ:(6)ラオス

ヴァンヴィエンにおいて僕が「ギャル」や「不良少年」と呼んだ彼らは、決して「柄が悪い」のとは違う。昼間はそれぞれレストランやらツアー会社、売店、ゲストハウスといったところで皆一生懸命働いていて、明るく親切で親しみやすく、いいやつばかりだ。


その町の表舞台で活躍する彼らが花金も含めた週末の夜、一堂に会する場所がある。


町の真ん中で派手な電光板が一際目立つ「NAM LAO PUB」。


PUBとはいうが、いわゆるディスコだ。平日の夜にはほとんど客もなく、それこそまさに寂れた田舎町の一軒パブでしかないその姿も、金曜の夜から土日の夜にかけての週末には嘘のように華やかになる。


町中の若者が皆ここに集まるのだ。昼間のツアー会社のお姉ちゃんもツアーガイドの男の子も、レストランのウェイトレスも周囲のゲストハウスのスタッフも、町のレディーボーイも。インターネット屋の兄さんさえも少しばかりショップを早めに閉めてPUBへと急ぐ。普段町で見かける若者が皆この場所へ。


小さなライブハウス程度の大きさしかないフロアスペースは超満員になる。これまでラオスでは見たことのない、短いスカートを履いたきわどい格好の女の子までいれば、カウンターで渋く酒を飲む人、テーブルを囲んでわいわいと盛り上がるグループ、無機質な機械音のリズムに合わせて体を揺らす人、最新だか古いのだかわからないディスコソングで踊る人、時折かかる流行のポップス。


夜の11時を過ぎた頃からさらに熱気を増すNAM LAO PUB。平日よりも一時間営業時間が長いという週末は最後まで客足が減ることがない。後半に流れるラブソングでは、全員で大合唱になる。まるでそれがお決まりの流れであるかのように。夜も更けて深夜一時、ゆったりとした最後の曲が終わる頃、少しずつ皆店をあとにしてゆくのである。


大きな街であればどこにでもあるような夜の一幕かもしれないが、ここがラオス、ヴァンヴィエンという小さな町であることが面白い。


この町と人には、これまでの街や人には表立って見えることのなかった少しばかりの「危うさ」と「色艶」を感じるのだ。基本は他と何も変わらないにもかかわらず、その上に成り立つこうした感覚。


これが「異質」を構成する要素なのかどうか、はっきりとは断定もできないし、まだちょっとわからなくもあるけれど、僕はここで少なからず、バンビエンの今、というものを見た気がした。

いいね!した人  |  リブログ(0)
June 24, 2005

PUBにみるバンビエンの今(前)

テーマ:(6)ラオス

なむらお


この町を歩き、この町で泊まり、この町で食事をとり、この町で遊ぶ。


ふと思うのは、この町で表舞台に出て主に目立つのは「若者」たちの姿だということ。


もちろんどこにでも大人の姿はありふれて見かけるのだが、彼らはむしろ裏で支える役に徹しているような印象を受けるのだ。


この町での主役は「若者」だった。


そう断定することは語弊があるかもしれないが、あくまで僕の見るヴァンヴィエンだ。


この町で見かける女の子たちは、現代っ子といった感じのいわゆるラオス的「ギャル」が多い。日本で言うほど派手さを含んだギャルではないけれど、数少ない純朴さに溢れた女の子たちを除けば、多くは肌の露出がこれまでより多くなり、大胆なシャツを着て、スラリとしてピチピチのジーンズをはいている姿が目に付く。


男たちも同じように、いわゆるラオス的「不良少年」たちがいる。日本で言う「ヤンキー」とはまた違うけれど、中には「はっぱ」を常時持ちながら僕らを見かけて陽気に声をかけてくる者もいる。


この町は、ある側面だけ見れば「はっぱ」の町ともいえる。


ここへ来る前からそれは分かりきっていたことではあるが、確かに「はっぱ」はこの町をとりまく異質な要素の一つでもあった。いや「はっぱ」というより、厳密には「ツーリスト」なのかもしれない。


本来、外からやってくるツーリストはあくまで「外部」のものでしかなく、「内部」に入って直接的に町の構成要素になることなど少ないのだけれど。この町では、日本人も例外ではないが、特に欧米人を中心にツーリストが町の「異質」の構成要素と成り得てしまっている。その内部と外部を繋ぐものが「はっぱ」であり、または時として「若者」でもあった。


昼間から赤く充血したうつろな目をしつつも陽気にはしゃぐツーリストがここには多くいる。善し悪しは別として、この町を居心地良しとする人とこの町を居心地悪しとする人と、ツーリストの中でも意見は極端に二分される。


とにもかくにも町の見方はあらゆる側面から見ることができるわけで、これもまた一つの側面にすぎない。町のレストランの多くはオープンになっていて座敷などもあり、大型テレビと最新のDVDなども揃っている。賑やかにいつも音楽がかかっているし、好きなレストランに集まって鑑賞を楽しむツーリストの姿なども常時見られる。そうやって楽しみながら過ごせることを理由にこの町を好きな人もいれば、町全体を通しての物価の高さを理由に早々と次の場所へ抜けていく人もいる。


そんな町ヴァンヴィエンで、「若者」に焦点を戻すと、僕はまた一つ面白い場所を見つけた。


意外にもそれは、ヴァンヴィエンの町なかで電光板が一際目立つ、『NAM LAO PUB」だった。


いいね!した人  |  リブログ(0)
1 | 2 | 3 |最初 次ページ >> ▼ /

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。