突然ではありますが、奥さんは二次小説書きでして。
とうとう我慢できずに、ラブプラスの二次小説を書き出してしまいまして。
旦那くんに挿絵を描いてもらったので、図々しくココで公開してしまおうと思ったのです。
・・・カウンターの回りが悲しい感じになったら、速攻潔くコレで止めます。
奥さん的設定。
・寧々と愛花と凛子は仲良しである。
・誰も悲しい思いはしてほしくないので、ある日突然3人の男子転校生が来て、それぞれが3人と付き合っている。
・大人向けのシーンはなく、ただ女の子達がキャッキャしている事だけが続く。
以上の事でもオッケーです。という彼氏さん達はお進みください。
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「・・・崎さん、姉ヶ崎さん」
遠くに聞こえていた声が、自分を呼んでいるのだと気づいた瞬間に、寧々は見つめていたノートから勢いよく顔を上げた。
先ほどまで、授業で静まりかえっていた教室は、今は昼休みの賑わいを見せている。
「あれ?」
数度、瞬きをした寧々に、声をかけた友人が苦笑を見せた。
「もう授業終わったよ~」
「何時の間にっ!?」
「もう5分ぐらい前かな?」
「そんなに経ったのっ!?」
普段、頼れるお姉さんと慕われる寧々らしくない子供のような驚きに、友人はますます苦笑を深める。
そんな友人の様子に、照れた顔で寧々は口を開いた。
「ん~、ちょっと引っ掛かっちゃった所があったんだよね」
「だと思った。そういう時、姉ヶ崎さん周りが見えなくなるよね」
しっかりしている、とか、包容力がある、なんて言われる寧々だが、ソレは常に努力している姿勢から現れているのだ。
迷ったり悩んだり詰まったりした時は、そのままにしておかない。
ちゃんと答えを出す。
「教えてくれてありがとう。助かっちゃった」
放って置かれれば、昼休みに全く気がつかず、ごはんを食べ損ねていた可能性もある。
色気も出したいが、食欲もある女子高生に、ソレは厳しい。
「どういたしまして・・・って、そうじゃなかった」
ハッとした友人が、スッと指さしたのは、教室の後ろの扉の更に向こう。
「また、来てるよ」
今度は苦笑ではなく微笑する友人に、寧々も釣られて微笑んだ。
友人が指した先にあるのは、廊下の壁からちょこっと顔を出している小早川凛子だ。
気づいてもらえた事を悟った凛子は、持っていた袋をブンブンして声を張り上げた。
「ネネチン!ネネチン!」
二つ下の凛子にとって、今いる場所は居心地の悪い上級生の校舎のハズ。
そんなことを一切忘れてしまったかのように、凛子は必死に「ネネチン!」を連呼する。
必死な様子に、側を通る見知らぬ上級生も、思わず笑いを押さえながら通り過ぎた。
「慕われてるね」
「ふふっ、ちょっとくすぐったいけどね」
頬を高揚させながら、寧々は自分の鞄から小さいお弁当を取り出し、教室を後にする。
「ネネチン!お昼食べようよ!」
「凛子ちゃん、毎日来てて、大丈夫なの?」
「・・・ネネチンは、凛子とお昼食べるの嫌なの?」
耳があったらシュンと寝ているだろう様子に、寧々は慌てて顔を左右に振った。
「嬉しいけど、クラスのお友達と食べなくて良いのかな?って思って」
「ネネチンと食べるからっていうと、みんないってらっしゃいって言ってくれるよ。だから大丈夫」
二つ下の凛子にとって、寧々と居られるのはこの一年だけだ。
まして3年の寧々は、夏を過ぎれば一気に忙しくなってしまう。
まとわりつけるのは、今だけと、凛子は知っている。
「・・・今日は、ドコで食べようか?」
まるんとした頭を撫でながら寧々が問うと、満面の笑みで凛子が答えた。
「中庭!お天気良いしっ!」
「じゃ、行こっか」
「うん!あのねっ、今日はねっ、ネネチンの分もメロンパン買ってきた!」
「いつも買ってきてくれるでしょ?」
「そっか、じゃあ、今日も買ってきた!」
「ありがと」
どこからどう見ても、仲良し姉妹という風情で、二人はゆっくりと中庭へと歩き出した。
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