2012年11月13日

「トータル・イクリプス」19話 エロいだけでも、笑えるだけでもない良回

テーマ:2012秋アニメ

BETAの姿を見なくなって(リアルタイムで)1ヶ月以上が経ちました。
ここ数話は戦術機すら出番が圧縮されている「トータル・イクリプス」。

相変わらず作画は安定せず、話も進みません。
2クール内に特別編を二度も挟まざるを得ないことが、制作スケジュールの切迫度合いを伝えます。
局地的な話に終始しているため「世界の危機」が感じられない作品内世界の状況に反比例して、悲惨な様相を呈してきた本作。
19話ではいわゆる「温泉回」という形で、エロ要素によるテコ入れが行われました。

私は始め、これを安直な人気取りだと嫌悪感を持って観賞しました。

しかし、エロ要素を基底としながら「今描いておかなくてはならないこと」をしっかりとカバーしていたことに気付きました。

「トータル・イクリプス」19話は、ただエロいだけではないのです。


エロを基底として関係性を描く



19話では各ヒロインたちの心情と、それぞれの関係性の変化を描いていました。

まず篁唯依は改めてユウヤ・ブリッジスに惹かれていることが明示され、小隊内で交わされる冗談に乗るなど周囲と打ち解けている様子が見てとれます。
もう一人のヒロインであるクリスカ・ビャーチェノワは、気軽にユウヤと触れ合うイーニァ・シェスチナに嫉妬する様子が描かれ、ユウヤへの想いが並々ならぬものに発展していることが分かります。

また唯依がクリスカの変化に気付くシーンもあり、ヒロイン同士の関係性までも一度に描いてみせました。
さらには、唯依のことを下に見ていた崔亦菲(ツィ・イーフェイ)が唯依を認める発言もしており、ここでも関係性の変化をしっかり押さえていました。

文字で書くとこのようになりますが、これらは全て温泉内でのやり取りであって「サービスシーン」と同時に描いていることが特筆に価します。

「温泉内はタオル禁止」と言われ、ためらいながらも結局はタオルを取って入浴する唯依は、以前のような堅物のイメージは払拭され素直さが前面に出てきています。

「じゃあ水着もダメでしょ」とは言わないのが唯依の素直なかわいげであると共に、意外と抜けている部分があるギャップ萌えがよく表されたシーンでした。
クリスカがイーニァに嫉妬するシーンも当然入浴中の出来事であり、お約束の「光渡し」(過激なシーンを隠すために行われる自主規制)とクリスカの内面描写が重ねあわされるという高度な(?)演出でした。
唯依と崔亦菲の関係にしても、タオルも水着も着けずに入浴する唯依を崔亦菲が認め張り合うという流れで表現され、エロと人間関係の描写を同時に成してしまっています。


笑いを基底としてキャラ付けする



さらに19話はエロだけでなく笑い=ネタ表現も散りばめられていました。
女風呂を覗こうとするアルゴス小隊の男性メンバーをインフィニティーズ小隊が阻止するシーンがそれです。

エルシャダイネタや山川純一ネタを交えておりそれだけでも充分に面白いのですが、やはりここでも「単に笑えるネタ」としてだけではなく、インフィニティーズ小隊メンバーの個性を描いてしまうという機能まで持たせていることが驚きです。

次回以降、アルゴス小隊とインフィニティーズ小隊のバトルが展開されるに当たって、インフィニティーズ小隊のキャラ付けをしておくことは重要でしょう。

特に重要なユウヤとレオン・クゼの関係性も、温泉でリラックスすることで停戦ムードを漂わせつつ、イーニァを乱入させることでぶち壊すという「エロと笑い」両面から二人の微妙な距離感を描いており、なんだかすごいのです。



このように、一見ただのサービス回とも見える「トータル・イクリプス」19話ですが、エロ要素や笑いをメインとしつつも人間関係をしっかりと描いていたのです。
単なるテコ入れ回だと侮ってはもったいない、良回だったと言えるでしょう。



――インフィニティーズ小隊のキャラ付けも終わり、いよいよ次回アルゴス小隊と激突……!と思われましたが、再び特別編が入るようです。

制作スケジュールの問題で本編の勢いが殺がれるのはもったいないですね……。




AD

コメント

[コメントをする]

1 ■実に適切な感想文だと思います。

 はじめまして。ブログ村経由で貴ブログの記事を拝読させていただきました。

 huhuさんの感想と分析は実に的を射て的確だと思います。
 それと私が見落としていた部分で「なるほど」と膝を打つ部分もありました(「今描いておかなくてはならないこと」がそうです)。

 読んでいて、得心のいく内容ですね^^

 2部の再開も未だですが、ラストスパートがどのような展開と結末を迎えるのか、恐くも楽しみです。

2 ■初コメントです。ちょこと申します。

はじめまして^^色んな人と交流したいと思っています。本日はご挨拶のためコメントさせていただきました。また訪問させていただきます♪更新楽しみにしています。

3 ■>たけとむ二十八号@B級絵師さん

はじめまして、コメントありがとうございます!

共感していただけただけで感激ですが、こうしてお伝え下さり本当に嬉しいです。

「TE」は期待と不安が入り混じる作品ですが、世界観はアニメ好きにはたまらない要素に満ちていますから、次に繋がるような終盤になって欲しいものですね。

4 ■>ちょこさん

はじめまして、ご訪問ありがとうございます♪

こちらからもブログ拝見させていただきますね!

コメント投稿

[PR]気になるキーワード