nawobeです.

3月7日,理学研究科附属両生類研究施設の柏木昭彦先生を
講師にお招きし,第13回公開講演を行いました.



ご講演では,まず,カエルのプロフィールを
ご紹介いただきました.
最初のカエルが地球に誕生したのは,なんと
3億5千年前だそうです.

次に温暖化の仕組みと,環境のバロメーターとしてのカエルについて
図を交えつつお話が進みました.

カエルは,陸にも上がるし,水の中でも生活するので
環境の影響を受けやすいそうです.
「カエルの背中はザル」との表現からも,その印象を
強く受けました.

人間の内分泌系にも影響を受けるような
物質については,カエルと人間の内分泌系が
似ているため,カエルの異常は,人間にも通ずるところが
ありそうです.



同じようなことは宇宙空間にも当てはまります.
人類は,また長期にわたって宇宙での生活をしたことが
ありませんので,その人体への影響については
計り知れないものがあります.

しかし,カエルを使った研究では,無重力空間で,成長に
どのような影響があるか,ということについて
研究が進んでいるそうです.

たとえば,アフリカツメガエルの受精卵に
過重力をかけるとどうなるか.
異常発生につながるそうです.

人間も,火星などで暮らすようになれば
老化のような現象が急激に起こるのかも,
ということでした.



アポトーシスなど,生命を維持する仕組みから,
地球環境問題,宇宙という壮大な対象まで
身近なカエルを一本の軸として,展開されるお話に
圧倒されました.

そして,柏木先生のカエルへの限りない愛情も
感じることのできた講演でした.

柏木先生,どうもありがとうございました!