「博士号剥奪(はくだつ)」という前代未聞の不祥事はなぜ起こったのか。

 東京大大学院工学系研究科助教だったトルコ人研究者、アニリール・セルカン氏(37)の博士論文盗用や経歴詐称問題で、同大の浜田純一学長は26日、強い危機感をにじませながら再発防止策を語った。

 だが東大の博士号、助教という肩書は、結果的に元助教が異色の研究者として持てはやされるお墨付きとなり、東大のみならず、日本の大学や研究機関が翻弄(ほんろう)されることになった。

 2003年に学位を認め、07年に助教とした東大は、昨年秋頃にインターネット上で元助教の経歴詐称などが話題になり、外部から指摘を受けるまで問題に気づかなかった。元助教はこの間、研究機関やほかの大学の非常勤講師などに採用され、マスコミにも大きく取り上げられるようになった。

 元助教に関しては、米航空宇宙局(NASA)などが、宇宙飛行士候補だった事実はないことを確認したが、トルコ人初の宇宙飛行士候補である、との「証明書」まで存在していた。

 在日トルコ大使館が確認した「証明書」はA4判1枚で、公用語のトルコ語ではなく英語で記されており、発行元は「トルコ運輸省」。実在する同省高官の署名まであったが、大使館が本国にファクスで確認したところ、偽造と判明したという。

 元助教は、著書などで、「東大の工学博士でトルコ人初の宇宙飛行士候補、スキー競技の金メダリスト」などとつづっていたが、トルコ側では、「冬季長野五輪の際にスキーのコーチとして来日した」といった事実もない、としている。

 東大の浜田学長は、経歴チェックについて「以前は確認作業をしていたが、審査論文も増え、人手も不足したことから簡素化していた」と語った。現在事前の丁寧な経歴チェックは困難で、研究者の「良心」に頼らざるを得ない状況という。

 元助教の博士論文は、工学系研究科の教官5人が審査し、元助教が所属していた研究室の指導教官がとりまとめていた。浜田学長は、「指導教官が論文審査をまとめることにはメリットもある」と述べる一方、指導教官が責任者だったことや審査に第三者が入っていなかったことの是非を検討し、審査に問題があった場合は関係者を処分することも検討している、とした。

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