「お水取り」で知られる東大寺(奈良市)修二会(しゅにえ)の練行衆(れんぎょうしゅう)(こもり僧)の日記「両堂記」(重要文化財)が、奈良国立博物館(奈良市登大路町)で6日から始まる特別陳列「お水取り」で初公開される。同博物館が発表した。舞台となる二月堂が江戸時代に全焼した時の様子が詳細に記されている。

 お水取りは3月1~14日に行われ、今年で1259回目。二月堂は寛文7(1667)年の旧暦2月13日夜、法要が終わった後に火事で全焼した。焼け跡に十一面観音像が生きているように立っていたことなどが、別の日記から知られている。

 両堂記には「燃え残る火煙をかき分けると、大観音にはがれきが一つも当たっていなかった。人々が集まってきて奇瑞(きずい)に感涙する。秘仏であるので急ぎすだれで覆い隠した」「行法を(隣接する)法華堂でするべきだが、道具がないので宿所でひそかに行った」などと書かれている。

 同博物館の斎木涼子研究員は「生々しい内容で、お水取りの歴史を考える上で興味深い」と話している。陳列は3月14日まで。【花澤茂人】

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