原子力発電所1基当たりの作業員の被ばく総量(集団線量)が欧米に比べて高いとして、経済産業省原子力安全・保安院は3日、被ばくの低減対策の強化に乗り出す方針を固めた。労働環境や作業方法の改善を関係業界に求める。9日の総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会に、専門家でつくる小委員会を設置する。

 作業員1人当たりの被ばく量(個人線量)は各原発とも法令の制限値を下回っているが、原発1基当たりの集団線量は規制がなく、横ばいが続いている。米国は90年代前半まで日本を上回っていたが、その後改善した。日本は仏やフィンランドの約3倍と高く、放射線防護についての国際会議で説明を求められる機会が増えている。

 保安院は、改善しない背景について、不祥事や地震で点検に伴う作業量が増加した▽点検に要する時間が長い--などがあるとみている。小委員会は原因分析や海外事例の検討、低減対策のあり方などを協議する。保安院は「被ばくは達成可能な限り低く抑えるべきだ、とする国際放射線防護委員会の勧告の精神に基づき、集団線量の低減を目指す」と説明する。【山田大輔】

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