箱根の老舗ホテル「富士屋ホテル」創業者の子孫で作家の山口由美さんが、自著の著作権を侵害されたとして、ホテルを取り上げた本を著した松沢成文・神奈川県知事と発行元の講談社を相手に出版差し止めと約695万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は29日、知事側敗訴の判決を言い渡した。

 大鷹一郎裁判長は、知事の著作のうち1カ所の表現が著作権侵害と認め、該当部分の削除と12万円の支払いを命じた。

 知事と講談社は即日控訴した。

 山口さんは02年に「箱根富士屋ホテル物語(新装版)」を出し、知事は在任中の07年、箱根の開発に尽力した5人を描いた「破天荒力」を出版。訴えで山口さんは「知事は参考文献としているが、類似個所が多い」と主張。知事側は「取り上げた事実は共通だが、創作的表現に同一性はない」と反論した。【伊藤一郎】

 ▽松沢知事の話 1カ所2行のみとはいえ敗訴部分があるというのは到底受け入れられない。

 ▽講談社広報室の話 271ページもの記述から2行の表現のみに著作権侵害を認めた判決は到底承服しがたい。

 ▽山口さんの話 極めて限定的だが著作権侵害が認められ、感慨深い思いを感じている。

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