1月27日の第66回全国老人福祉施設大会では、6つの分科会が開かれた。「職員処遇改善の課題」と題して行われた分科会では、独立行政法人福祉医療機構経営支援室経営企画課長の千葉正展氏が講演し、景気が底を打ってから、労働市場が回復するまでの2-3年の間に、経営者は人材管理を確立し、介護人材の確保に取り組む必要があると訴えた。

 「職員のキャリアアップ・人材マネジメント」と題して講演した千葉氏は、金融危機に端を発した世界的な景気後退により、以前と比べて介護分野での人材確保が容易になっていると指摘した。一方で、景気が底を打ってから、労働市場が改善するまでには2-3年のタイムラグがあるとも主張。景気が回復し、介護以外の産業の雇用が活発化する前に、働きがいのある職場を構築するための取り組みを行う必要があると強調した。
 また千葉氏は、介護職員の仕事の満足度についての調査結果を提示。賃金や人事評価・処遇、教育訓練・能力開発などの面で満足度が低いとした。その上で、介護人材の確保や定着を実現するためには、賃金だけではなく、評価や教育制度など「非貨幣的報酬」の制度を改善する人材管理の確立が必要と訴えた。

 また、全国老人福祉施設協議会介護保険委員長の桝田和平氏は、介護職員処遇改善交付金の活用方法について講演した。
 桝田氏は、交付金による賃金改善方法として、一時金での処理が最も多いと指摘。一方で、今年度の賃金改善実施期間を11-2月として届け出ている施設が、3月に支給する予定の一時金を会計上、2月に「未払金」として計上した場合、今年度の賃金改善実績には含まれない恐れがあると警鐘を鳴らし、申請時に届け出た賃金改善の実施期間内に処遇改善を実施することが重要と主張した。
 また、昨年4月に定期昇給を行った分なども交付金による処遇改善に含まれると説明。支給する予定の一時金を計算する場合、これまでの処遇改善分を算出しておく必要があるとも述べた。
 さらに、交付金の来年度以降の支給要件となっている「キャリアパス要件」については、小規模法人では策定が困難と指摘。要件を満たすための最低限の基準は、現在の給与規程などで十分であり、高度な要件を求めるべきではないと主張した。


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