横浜市水道局は26日、同局関連の議題を話し合う市議会常任委員会で、浄水場の運転や維持管理業務などを“商品”とする「株式会社」を設立する計画を報告した。

 環境に配慮する意識の高まりから節水が進み、水道料金収入が減り続けているといい、水道事業を維持するため新たな収入源を確保するのが目的。

 平成22年度予算案には市水道局会計(一般会計とは別)から出資金1億円を計上しており、可決されれば早期の設立を目指す。

 市の担当者によると、浄水場の運転や維持管理業務を請け負うほか、ノウハウを教える研修事業や国際協力機構(JICA)を通じて海外から研修員を受け入れる事業なども行う。

 向こう5年間の社員数は19~50人程度を予定。浄水場の運転などは高度な技術が必要だといい、初期は同局の勤務経験を持つ元市職員を中心に採用する。会社名や所在地などは検討中という。

 背景には節水意識の浸透がある。家庭では節水型の洗濯機や水洗トイレが普及するなどの影響で、水道料金収入は減少。市によると、13年度の789億2200万円をピークに減り、20年度は746億1400万円だった。

 これに伴い、職員数も2438人から1925人に減らしたが、「限界まで来ている。今後、人口が減少し始めると想定される10年後までに対策を打ち出さないといけない」(市担当者)と話す。

 新会社が営業先として考えているのは、給水人口が10万人以下程度の中小規模の自治体。横浜市以上に今後は水道事業が立ちゆかなくなると想定し、国内各自治体に広く売り込んでいきたい考えだ。

 ただ、市議の一人は「他の大都市も同様の事業形態に移行すれば、せいぜい関東圏の仕事しか取れない」と採算を疑問視する。「天下り先を増やすだけ」とも指摘した。

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