民主党の小沢一郎幹事長と関係が深い政治団体「改革国民会議」が平成18年、3つの政治団体を迂回(うかい)させる形で、小沢氏の資金管理団体「陸山会」に1千万円の資金を移し替えていたとみられることが30日、産経新聞の調べで分かった。同年、急遽(きゅうきょ)減額された準大手ゼネコン「西松建設」のダミー献金を補填(ほてん)するための資金だった疑いがあり、識者からは「複数の政治団体を介在させた一種の資金洗浄(マネーロンダリング)だ」とする指摘も出ている。(調査報道班)

                   ◇

 18年の政治資金収支報告書によると、同会議は「改革フォーラム21」に1500万円を寄付。同フォーラムは「誠山(せいざん)会」に1100万円、誠山会は「小沢一郎東京後援会」に1千万円、後援会は陸山会に1千万円を寄付した。

 同フォーラムは東京都千代田区紀尾井町にある小沢氏の旧個人事務所や同会議と所在地が同一。誠山会と後援会は港区赤坂にある陸山会と所在地が同じで、大久保隆規容疑者(48)が当時両団体の代表だった。

 18年の前後2年を合わせた5年間の収支報告書をみると、同会議はこの寄付以外、小沢氏に近い議員集団「一新会」への18年の約1700万円と20年の500万円しか寄付をしていない。同フォーラムは寄付での収入、支出がほかにない。誠山会もほかの政治団体への寄付は「民主党岩手県総支部連合会」に例年、40万円前後を寄付しているだけ。

 団体間の寄付の実績からも18年の資金移動は不自然で、3団体を迂回させた同会議から陸山会への資金操作だった疑いがある。一連の寄付の日付は相前後するが、陸山会の不動産購入問題では売買の日付に虚偽があったことから、迂回献金を隠すために虚偽の日付を記載した可能性もある。

 陸山会への入金日は11月29日。西松は9年以降、2つのダミー団体などを使い、毎年12月に1500万円を小沢氏側に寄付していた。だが18年は10月に献金打ち切りを申し出て、2つのダミー団体に残っていた500万円だけを11月上旬までに寄付し、両団体を解散させた。

 そのため陸山会側の収支報告書の帳尻を合わせる上で、年末に当てにしていたダミー献金の不足分を補填するための1千万円だった疑いがある。産経新聞の取材に同会議からは30日までに回答が得られなかった。

                   ◇

 ■「小沢氏の財布」状態

 ≪上脇博之・神戸学院大法科大学院教授(憲法学)の話≫

「組織が完全には分離されていない複数の関連政治団体を介した、一種の資金洗浄といえる。こうした金の流れは、改革国民会議が『小沢氏の財布』だと改めて感じさせる」

                   ◇

【用語解説】改革国民会議

 小沢一郎氏が代表幹事や党首を務めた新生、新進、自由の3党で「政治資金団体」だったが、自由党の民主党合流で「その他の政治団体」となった。自由党は解散時、政党交付金5億円超を同会議に寄付した。しかし、解党時の残金は総務相が返還を命じることができると政党助成法は定めており、返還逃れだった疑いがある。また西松建設のダミー献金の受け皿は当初、陸山会ではなく同会議だったとされる。

女性に「殺すぞ」、自宅に立てこもり4時間半(読売新聞)
鳥取連続不審死 殺人容疑で女の逮捕状請求へ(産経新聞)
<松浦市長選>友広郁洋氏が再選(毎日新聞)
死に向かう志士、寺田屋と近江屋 龍馬ゆかりの地を行く(産経新聞)
民家全焼、父と10歳女児、祖母の3人死亡 神戸(産経新聞)
AD