一緒に合成麻薬MDMAを服用した女性に対し適切な救命措置を取らず死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪などで起訴された元俳優、押尾学被告(31)の弁護人が26日、東京都内で記者会見し、無罪を主張する方針を明らかにした。

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 押尾被告は09年8月、東京・六本木のマンションで飲食店従業員、田中香織さん(当時30歳)が重い急性中毒症状を示したのを認識しながら直ちに救急車を呼ばず、死なせたとして起訴された。

 弁護人は会見で「心臓マッサージなど救命措置を取っていた。容体急変から死亡までは長くても30分間程度で、119番しても十中八九助かったとは言えない」と主張。田中さんにMDMAを譲渡したとされる麻薬取締法違反についても「田中さんが持ち込み自分の意思で使った」と話した。

 また、「威圧的な取り調べがあった」として東京地検に是正を求める上申書を提出したことも明らかにした。押尾被告は「起訴に強い怒りを感じている」と話しているという。

 保護責任者遺棄致死罪の成立には(1)押尾被告が保護責任者に当たり(2)生存に必要な処置をせず(3)死亡との因果関係があった--ことが必要。捜査当局は押尾被告や関係者の供述、医師の判断などを基に▽田中さんと一緒にいたのは押尾被告だけで保護責任者に当たる▽容体急変直後に救急車を呼べば確実に助かった--と判断して起訴した。

 暴力団関係者が女子中学生に覚せい剤を注射し、錯乱状態になったのを放置して死なせたとされる事件で、89年の最高裁決定は「直ちに救急医療を要請していれば十中八九救命が可能」と同罪の成立を認めている。【安高晋、北村和巳】

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