電子書籍の普及に向けた著作権などの課題を検討するための総務、文部科学、経済産業の3省合同の懇談会が17日、発足した。作家の阿刀田高氏や漫画家の里中満智子氏ら著作者をはじめ、出版業界や情報通信産業など幅広い関係者で構成。座長には末松安晴・東京工業大学名誉教授が就任。6月をめどに、業界内の役割分担や著作権制度の在り方などについて報告をまとめることを確認した。

 会合では、国立国会図書館の長尾真館長が、同館が所有する書籍の電子データを活用した有料貸出制度を提案。これに対して、里中氏らが「(無料で貸し出しをしてきた)図書館は著作者の権利を制限してきた」と不信感を述べるなど、初回から荒れ模様。利害調整は難航必至だ。

 書籍の電子化をめぐっては、著者や出版社、印刷会社がそれぞれ、印刷用に作成した電子データの権利を主張するなど課題が山積している。また、電子書籍の普及は卸や印刷、書店など関係業界への打撃も大きいとされる。【望月麻紀】

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