2011年06月30日

2011年原子力の旅(下)

テーマ:

これを書いている間にも、「もんじゅ」の引き上げ作業がひっそりと(ごくひっそりと!!)行なわれたり、各電力会社の株主総会が開催されたり、原発をめぐる状況は、日々変わっています。
結局、株主総会では、原発反対派が賛成派を上回ることはなかったようで…。つうか、賛成8%って少なーっ!! 脱原発って実はマイノリティなんですか?


気を取り直して、東海村の続きです。
原子力科学館を出、自転車で北上すること10分弱、次なるミュージアム「アトムワールド」が現れます。
より子ども向け? を意識しているのか、いきなり玄関で無邪気なキャラがお出迎え。
なんか、でっかい黄色の元気玉みたいな奴がいるんですが…え、何なに? 「ウラン坊や」だそうです。こっちを見て笑っていますが、目が笑っていないような気も、しないでもありません。
ウラン坊やに続いて、ナトリウムちゃん、プルト君、ガラスの精(←何故か妖精)というキャラが続々登場。記念キャラスタンプコーナーまでありんす。プルトニウムのプルト君は危ないって云われてるけど、ほんとはみんなと仲良くしたいんだっ☆って、そんなキャラ(多分)。
こちらは「核燃料サイクル」をメインテーマとした展示内容です。高速増殖炉とか、プルサーマルとか、MOX燃料とか、再処理施設とかについて学べます。象徴的に、高速増殖炉「もんじゅ」の炉心模型が、どどーんと鎮座していました。
入口では、昨今避けて通れない放射能汚染の話が、わりと分かりやすくパネルでまとめられています。結論としては「危なくない」って方向にまとめられてはいますが…うーん; 子どもが見てるけど大丈夫かね。


まあねえ、100円玉よりちっこいウラン燃料ペレット(※模型)があって、「これ1つで一般家庭の半年分の電気が賄えます」とか云われちゃったら、わあすごいねドラえもん☆って、大人でも素直に信じたくなりますよね(え、ならない?)。
でもって、詳しい仕組みはよく分かんないけど、このシステムが上手くいったら、永久不変に電気を産み出し続けられると! わーわー!! 人間はついに神になったの??
そんな展示がありつつ、あとは子ども向けの実験コーナーとギャラリー、シアターがひとまとめにされた「ファミリー館」があります。
しかし、「核燃料サイクル輪投げ」のような不穏な展示が混ざっているので侮れません。
なお、ウラン坊やは怖いですが、ウランガラスはとてもキレイです。


放浪乙女えくすとら-RIMG0369 ウラン坊やがお出迎え。



放浪乙女えくすとら-RIMG0379 もんじゅの炉心模型。

そして、最後は反対方向へ引き返して「げんでん東海テラパーク」へ。
道中、東京大学大学院工学系研究科原子力専攻(漢文か!!)があります。看板にひときわ大きなフォントで刻まれた「原子力専攻」の文字は、何だかシュールに見えました。
東海テラパークでは、テラ=地球キャラがお出迎え。キャラだらけだの~。。。
さすがにテーマの似たミュージアムを3つも見ると飽きが来るもので、しかも文系のわたしには、もはや展示内容を“だいたい同じ”としか認識できーん!! 自転車漕いでエネルギーを起こすやつとか、フーコーの振り子とか、もうどうでもいい(笑)。
最後に来たせいかもしれませんが、ここがいちばん薄い内容に感じてしまったわ…。子どもを遊ばせるためとはいえ、プールやジャングルジムやログハウスまで作らんでもいいような。
同行者の皆さん曰く「お金が余ってるからこういうの作っちゃうんだねー。原子力だけじゃなくて、ズブズブの縦割り行政についても学べるねー」…さすが、旅人はひねくれております(何でも旅人のせい)。


しかし、ここが他と違うのは、至近距離で原発が見られることです(ご丁寧に展望台が作られている)。
あの、テレビで何度も見た箱が目の前でそびえ立つさまは、まるで別世界の、SF映画のようでした。
無機質すぎるくらいの白い箱を中心に広がる、メカニカルな眼下の風景。人が暮らす場所とはかけ離れた、ちょっぴり工場萌えしそうな非現実的佇まいです。
日本初の第一原発はすでに廃炉になっており、第二原発のみ現役で稼働中。これが吹っ飛んだら東京も終わりということは、あまり考えたくありません…。


放浪乙女えくすとら-RIMG0423 エネルギー劇場。いろんなエネルギーで地球を支えるんだ! というのがテーマだけど、原子力の活躍がやや抜きん出ている。


放浪乙女えくすとら-RIMG0431 稼働中の原発。


放浪乙女えくすとら-RIMG0599 原発来訪記念に、おみやげを購入。放射線照射して色付けしたパールが1粒付いたブローチ。2000円也。


ということで、原子力ツアーはここでいったん終了。
どっぷり原子力に浸かったあとは、原研通り沿いの、内装が摩訶不思議なイタリアンレストランで遅すぎる昼食(すでに17時前)。朝から食うや食わずで見学していたので、ハイエナのように飢えておりましたのです。
そして、夜は勝田へ移動し、駅前のビジネスホテルにチェックイン。近所の居酒屋で夕食を食べて、9時前には解散しました(健全(笑))。
シャワーを浴びて、そのままベッドでくたばってもよかったのですが、原発事故のあと、急いで買った『朽ちていった命―被曝治療83日間の記録』を持参していたので、満を持して(というのもヘンだが)ここで読むことにしました。NHK取材班による、被曝治療のルポルタージュです。
JCO事故で検索をかけると、画像検索結果が自動的にくっついて来て、その画像を目に入れるのがいつも怖かった。無論、拡大して見たこともありますが、あまりのショッキングさで打ちのめされ、二度めのクリックは未だにできません。
だから、この本も読まなきゃと思いつつ、どうしても直前でためらってしまっていたのです。


青い光のほかに、何の知覚もない放射線。たった一瞬の閃光が、しかし“人間の設計図”を徹底的に破壊し、再生不可能にしてしまう。
それがどういうことなのか、想像してもし足りませんでした。
この本からすべてが分かったわけではありません。ただ、人が失われていくさまはあまりにも凄まじく、ページをめくる手が止まりませんでした。病に冒されれば多かれ少なかれ体は蝕まれるものでしょうが、こんなやり方で、こんな短期間で、こんな最期を迎えるということが、あっていいのか。
当たり前のように自分のものとして使っている体、何が詰まっているのかもよく知らないけれど、こうまで自分の意志での制御がきかなくなるものなのか。それを、意識の目で見続けるって……どんな拷問!?
亡くなられた方は、今のわたしとほとんど変わらない年齢でした。来年にでもこうなる自分というものを、想像できるだろうか? できるわけがない。というか、したくない。でも、この危険を背負っている誰かが今も存在していることは、忘れるわけにはいきません。
家族と医療チームの苦しみを思っただけでも胸がつかえて、読了後は呼吸困難に陥りそうでした。
この本、福島原発事故前までは絶版になっていたようです。絶版というあたりがJCO臨界事故の風化を象徴しすぎていて怖いですね…って、かくいうわたしも事故後に買ったわけですが。


翌日は、勝田のおさかな市場と水戸の偕楽園を観光するという、打って変わって和やかな一日でした。
おさかな市場は朝からにぎわっており、漁師さんたちの威勢のいい呼び込みを聞きながら、われわれものんびり回転寿司なんか食べていましたが、市場を少し外れた防波堤のあたりは、震災の後が生々しく残っていました。
まだ瓦礫の散らばった海浜公園で、地元の人が数人、散歩の途中なのか海を見て休んでいました。
タクシーの運転手さんによれば、JR勝田駅も1ヶ月間復旧せず、ひたちなか海浜鉄道にいたっては今もまだ一部が不通になっているとのこと(那珂湊駅の駅猫・おさむ君に会えず残念。パトロール中?でした)。道路や家屋も、よく見るとあちこちに綻びがあり、ここも被災地なんだな…と、心に暗い影が走ります。
偕楽園も、最大の見どころと思われる好文亭が地震で崩れ、閉鎖されたままでした。
ここも、あそこも…いったい被災地の数はいくつあるのか!?


放浪乙女えくすとら-RIMG0476 山盛りの岩ガキは大分産。


所詮はミクロな自分視点の旅で、特に結論というのはないのですけれども、原子力ってものがいったい何なのか、少しだけ、ものすごーくおぼろげな輪郭だけは、垣間見えたような気はします。
さんざん云われていることだけれど、結局のところ、原子力じたいが悪者なのではなくて、“どう使うか”という点に、すべてはかかっているのだろうと思いました。

※コメントのレス、明日までお待ちください!すみません!

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2011年06月28日

プチっと告知

テーマ:上京後

原発小旅行のお話の途中ではありましたが、お知らせを挟ませていただきます(テレビの邪魔なCMと思ってください)。


わたしがひっそりと所属している無名バンド「坊主丸坊主」が、1年ぶりにライブをやることになりました。電力たくさん使ってごめんなさい。そのかわり(?)、家ではエアコンつけてないから!!
ホントは昨年冬に行われる予定が、社会人バンドの悲しいところで、どーしても仕事が抜けられないメンバーが発生したため中止になったのだった。。。
そして今回またも、仕事で参加できないメンバーが発生したものの、ピンチヒッターとパート入れ換えを駆使して、無事にライブ開催の運びとなりました。
今回は、1曲をのぞいてキーボードはまるで不要なラインナップなのですが、無理やり全曲参加、無理やりポロポロ弾いてます! 無表情で! 変な服で!(衣装は考え中)


思えばこのバンドも、わたしが参加してからでも2年以上が経っていて、最近ではメンバーのあの子とこの子が入籍したりもして(元々付き合ってたんだけどね)、バンドは家族とまで云わないけれど、なんかゆるっとした親戚づき合いのような間柄になってきました。
あと、スペイン語も1年以上前からこれまたダラダラ~と習っていまして、まあ、どれもこれも中途半端ではありますが、いろいろなコミュニティに足を突っ込んでおくと、野垂れ死にしなくて済みそうというメリットはある…かもしれません。


日時:7月9日(土)16:00~
*坊主~は17:20からの予定です。出演時間は40分くらい。


場所:スタジオRIVOREパート2
http://www.studio-revole.com/access/index.php

料金:1500円


よく分からないのですが、食べ放題だそうです(飲み放題のまつがい?)。何だろ?


また、20:00前くらいから、近くの「庄や」で打ち上げするそうですので、こちらもお気軽にご参加くださいませ。
でも知らん人ばっかりやんか!って? かくいうわたしも、バンドのメンバー以外、友達がいません!! そんなわたしの相手をしてくださる方もひっそり募集中。。。

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2011年06月23日

2011年原子力の旅(上)

テーマ:

年に何度かある、心身が削り節のように減ってしまう仕事によって、しばらくの間ゾンビのような半死状態でくたばっておりました。ブログ? 何デスカソレハ?? ピポパポピー@@キュルキュル




そんな中、貴重な休日をボランティアにも当てがわず、タイトルのとおりの週末小旅行をしてまいりました。
これは、わたしの発案ではなく、ある旅人たちが計画したものです。旅行といったら一人と相場が決まっているわたしですが、たまには人の計画した旅に便乗するのもよろしかろうと。
行き先は、茨城県東海村。東京からいちばん近い原発がある場所です。日本で初めて原子力発電所が設けられ、1999年、JCOの臨界事故でその名を全国に知らしめた曰くの地。
まーたそんなことして、「そんなに原発が見たければ福島原発に行けよ」と罵られるかもですけどね。ま、14歳のアイドルの子に比べたら、わたしが受ける批判なんて顕微鏡レベルの話だから、いっか…。




震災後、よせばいいのに余計なブログを書いて余計な悶着を起こしておりましたが、原発のことだけはどうにも収拾がつきませんでした。
高円寺の原発反対デモに参加した際に書こうとした記事は、ついに完成しませんでした。今では小出先生と武田先生のブログ(小出先生のは非公式ですが)を時々まとめてチェックする程度の関心度。原発のニュースを聞いても、前ほど驚けない自分が怖いです。こうやって慣れていくのか…。
「反対」か「賛成」か、どちらか選べといわれたらなら「反対」と云います。戦争について、最終的には反対としか結論できないのと同じように。
だけど現実には、50を越える原発があって、建設中のものすらある。これだけの事故が起こっても賛成派が根強くいる。その現実を、無視することはできない。まあ、わたしのような無知な大衆は、無責任に「賛成」「反対」とのたまっていてもいいのかも知れないけどね…。
デモで、原発が単純に悪の権化として血祭りに上げられていることへの、うっすらとした違和感。一方で、このまま原発を続けていいとは思えないし、やっぱり放射能に怯えながら暮らしたくはないわけで。
原発を見に行ったからって、どうなるわけでもないですけど(実際どうもなってないけど)、少なくとも、原発を正しく理解はできないまでも、知ろうという意志は湧きますのでね。
前回のボランティアのことで、ある友人に「野ぎくちゃんはやっぱり現場に行く人なんだね」と云われたっけなあ。現場主義者なんですという話じゃなくて、結局のところ、わたしにはある種の想像力が、致命的に欠如しているんですよ(妄想はひどいけど…)。だから、現場に行くのが理解への最短距離なの。自分の小さすぎる頭の中だけでは、分からないことだらけなの。




前置きが長くなりました。
東海村観光協会のホームページからは、原子力関連施設は観光の目玉のひとつとなっていることが見て取れます。何せ、「大神宮」「村松山虚空蔵堂」と並んで「原子力展示館・原子力施設等」となっていますから。三大観光地というわけですね。
ちなみに、東海村の村章は、“「とうかい」の「と」を原子力のγ(ガンマー)と太平洋の波で模様化したもの”だそうです。3.11の後で見ると、あまりに皮肉が効きすぎているような…。
東京駅から水戸駅へバスで2時間、そこから常磐線に乗って20分弱で、東海駅に到着です。
駅前の静けさに比べて不釣り合いなほど立派な駅舎は、いわゆる原発マネーのおかげかと勘ぐりつつ、先を急ぎます。
駅併設の案内所にて、無料のレンタルサイクル「えこりん」を借りられます。廃棄された自転車にペイントしたらしき痕跡が見られますが、まあそこは気にしないことにしましょう。




ザ・田舎の国道といった風情の国道62号線をひた走ると、突き当たりに見えるのが、原子力研究所。
そこにはもちろん入れなくて、ツーリストが行けるのはその周辺に点在する3つの原子力関連ミュージアムです。ちなみに全部、入場無料ね。
まずは、アインシュタインのキャラクター(って、云われるまで気づかんかったわ;)が出迎える「原子力科学館」へ。
2階建ての建物は一部被災しており、2階部分の表面がブルーシートに覆われていました。
土曜日ですが、見学客はわれわれを除くと3組くらい、ぽつりぽつりといった感じです。自分たちのことは棚に上げて、どんな目的でここに来ているのか知りたくなります。
展示は、物理学の偉人列伝パネルから始まり、物質の成り立ち、核反応の種類、放射線の飛跡を視覚化する霧箱、放射線の透過力実験(α線は紙で遮られるとかそういうの)……超絶文系情緒脳の持ち主としては、じんましんを発症しそうな展示ばかりです。うへー。




放浪乙女えくすとら-RIMG0363
アインシュタイン先生。





が、何故か実物元素周期表を久々に見たら、眠れる子どもの探究心に火が付きました。あれ、化学もだいぶ苦手だったはずだけどな…?
元素周期表は、各ボードを回転させると裏に実物がある展示形式で分かりやすい(さすがにプルトニウムの実物はない)。
こないだ、通勤の途中にふと「そう云えば、このコンクリートが、電柱が、車が何からできているのか、わたしはちゃんと説明できるんだろうか…?」と思ったのでしたが、元素周期表を見ていると、少しだけ、世界とそれを成り立たせている“物”の本質に触れているような感覚があってワクワクします。
実はこの旅行の後、家にずっと放置してあった『元素生活』(ひと言でいうと元素キャラ図鑑)をむさぼるように読み、のみならずどう考えても不向きな『新版 電子と原子核の発見 20世紀物理学を築いた人々』なんて本まで購入したわたし! 高校の物理で0点を取ったことがあるとは思えない暴挙だなヲイ!!
だけどあれですね、たまに理系の本を読むと頭が洗われますね(洗脳ではないよ)。何だろう、情緒的なもやもやが絡まない明解さというのかしら、文系人間からするとずいぶんピュアに見える世界です。
いつの間にかうつ病にかかっていた友人と、先日久しぶりに話したのですが、活字中毒だった彼女はうつになってからまったく本が読めなくなったそうです。しかし唯一読めたのが、生物学者の本だったと。
それで「いやー実はわたしも、久々に元素の本を読んだら楽しくて」と云ったら、早速Amazonで注文するよ! とそれまでになくテンションが上がったので、理系の本はうつに効くのでは? という珍説まで飛び出したりして…。





放浪乙女えくすとら-RIMG0339
水平リーベ僕の船。





閑話休題。

科学館として楽しめる部分もあったものの、全体的な印象としては、博物館の主旨からしてトーゼンっちゃトーゼンだけど、原子力の安全性を力いっぱい説明しとるなーと。
なんか、文章にちょいちょい「安全」「安全」って仕込まれているように感じたのは単なる色眼鏡ですか?(苦笑)
「放射性廃棄物は捨てても安全なのだろうか?」という殊勝な問いが掲げられていますが、回答は「放射性物質や放射線がもれないように固め、安定した地中に埋めて管理するから安全。」って、云い切っちゃってます。
わたしの理系脳は小学4年生レベルなので、今度の原発事故でもなければ、説明を読んで「そっかあ、原子力って安全な未来のエネルギーなんだね☆」とか素直に思ってしまいそうです。
いちおう大人で、子どもよりは社会的判断力(疑心暗鬼ともいう)がついている分、それはそれとして…と分けられるものの、子どもだったら信じちゃうなあ、これは。




放浪乙女えくすとら-RIMG0341
家の中にあるものからも放射線は出てますよ、という展示。「でも、からだに何ともないよ。」だそうです。




放浪乙女えくすとら-RIMG0340
電車に乗っていても放射線を浴びてますよ、という展示。電車の模型が本格的すぎる。。。



さて、ここのメイン展示は、実は別館だったりする。
どういうことかというと、JCO臨界事故を忠実に再現した模型があるからです。それも、動く&光る模型。併設の画面で、事故の成り行きが説明されつつ、同時進行で模型が動くしくみです。
いわゆる「裏マニュアル」での手抜き作業が原因で起こったこの事故。本来、ウラン化合物は小さな容器に小分けして、それぞれの容器を離しておく必要があります。ところが、そんなのはめんどくさいので、「貯塔」と呼ばれる筒状の容器にひとまとめにすることにしました。これは臨界状態にならないように直径を狭く、その分タテに長細く設計されたものですが、さらに手間を省くために、背が低く直径の大きいタンクを使うことにしたのです。
事故は、ステンレスバケツに入ったウラン化合物を、その容器に人力で移し入れる作業中に起こりました。ウラン化合物でいっぱいになったタンクから、突如、青い閃光が――臨界。
この青い光=チェレンコフの光は、実際に光るのではなく、人間の目が中性子線に対してそのように反応するのだそうです。そして、中性子線を至近距離で浴びた作業員2名が、被曝によって亡くなられたのはご存じのとおり…。
メンバーの中にバリバリの理系の方がいらっしゃったので、池上彰ばりのよくわかる解説を聞きつつ見学したのですが、「これは……臨界するよ」と池上先生(じゃないけど)がため息まじりにつぶやいていたのが印象的でした。レプリカのタンクの青い光はもちろんただの電光だけど、それはあまりにも不気味で、寒気すら起こさせるのでした。




放浪乙女えくすとら-RIMG0355
臨界。





(下)にづつく

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2011年06月08日

I am a fan.

テーマ:偏愛

久しぶりに、震災以外のことを書きます。震災のエントリーも、ってかエントリーじたいが少なかったですけど;


ガラは悪いが品はよい。そんな、不良貴族のような乙女に憧れます。
しかし高貴な不良、毛並みのよい悪党には、なかなかなれるものではありません。邪悪でありながら高潔、下品でありながら上品……ギャップと表してしまうと陳腐に堕しますが、これは想像以上にアクロバティックな離れ業であって、それができる乙女とは、ある種の天才と云って差し支えなかろうと思うのです。
で、そういう存在に強く憧れを抱く自分はというと、ただの小市民でありまして。本当に残念でならないわ。。。


わたしは、DROOPというバンドを、リアルタイムでは知りません。
関西のインディーズ界では伝説的な存在だったというのに、それを知るには、高校生のわたしは無知で幼稚すぎました。
と云っても解散が1998年だからなぁ、その頃には大学生になっていたし、どうして知らないまま通り過ぎてしまったのか。まあ悔やむのすらも遅すぎますけど……。
存在を知ったのは、野ばら氏のバンド小説でしたので、またずいぶんと遅いフォロワーということになります。
ともあれ、興味を惹かれてアマゾンでCDを買って聴いたら、音も歌詞もジャケットもすべてが摩訶不思議で(音は単純そうなのに不可解)、さらにライブビデオも買って観たら、『チャイルドプレイ』のチャッキーみたいなオカルトメイクをした女の子たち(美人)が、フリフリのドレスをまとって、すんごいダミ声とギターの轟音を炸裂させて激しくヘッドバンギングしているではないですか。。。(唖然)
ベビードールを着て絶叫していたコートニー・ラブもかくやと思うド迫力。女の子が出しているとはとても思えないようなド爆音。しかもメンバー全員、存在感ありまくりです。
その後、バンド情報が知りたくてたどり着いた誰かのブログには、ボーカルがめっちゃかわいくて、ヤ○ザのような歩き方で、スカジャンとビーサン姿がすごくいかしてた、と書いてありました。
ああ! すごくわかる、その素敵さ。そういう、ある種の女の子だけが持っている、危なくて素敵な、孤高のかわいさ。わたしはそういう女の子になりたかったと、今でも思う。


その後、しばらく、ってか1年以上は確実に間が空いたのですが、最近になってまた急に、CDとビデオを引っ張り出す気になったのです。
んで、改めて観てみたら、これは本当に、リアルタイムで観られなかったこと(しかも関西にいながら!)を死んでお詫びしたいくらいにやっぱりカッコよくて、またぞろ火がついてしまったわけです。こういう熱狂(執着?)って、ほんとに些細なきっかけでフタが開きますよね。
ライブビデオは2本あるのですが、1997年版 十三・ファンダンゴでのライブは、本当に、神がかり的なカッコよさでした(ようつべに一部あり)
がっちりと世界観が構築されたファンタジックな舞台のアートワーク、メンバー全員が最高に奇抜な衣装にメイク、特にボーカルの人の、喫茶店「ソワレ」の看板メニューのゼリーミルクを思い出させるようなミニドレスが強烈なかわいさで、オカルティックな特殊メイク(?)に恐ろしくハマっていました。
パフォーマンスのテンションとエネルギーの高さは、“インディーズ”とか“ガールズバンド”とかそんな枠組が全部ふっ飛ぶほどで、今もネット上に残っている数少ないレビューで「完全にメインアクトを喰っていた」と書かれていたのも大いにうなづける熱狂の、いや熱狂そのものといったライブでした。ライブを生で観られた人は、心底うらやましい!!


(ところで、いつも謎に思うのですが、なんで大半のバンドは休日の大学生みたいな恰好でライブに出るんでしょうか? まあ、その分パフォーマンスで補っていればいいって話もありますが、ライブは生なんですから、聴覚以外でも楽しませてほしいですよねー。とかって、音楽に暗いわたしがエラソーに云うのも鼻で笑ってしまいますけどねー。)


……で、何だか居てもたっても居られなくなって、まるで山崎まさよしが桜木町やらどこやらで君を探し回ったように、ネットの中にあるかもしれない、バンドのわずかな痕跡を探しまくりました。2年前も同じことやってた気がするんだけど…;
ライブレポートとか、当時のエピソードとか、何でもいいから知りたい。それで、少しでもリアルタイムの熱狂のおこぼれに預かれたら。何よりも、この世界にもっと触れてみたい。一滴でもそのエッセンスを味わえたら。……
しかし、もう10年以上も前に解散している、インディーズのバンドです。当時はまだ、ブログなんてものはなく、誰でもがホームページを持っていたわけでもなく、あったとしてもすでに404 not found の可能性が高い。
従って、あまり大した収穫は得られませんでした。ギターの人は野ばら氏と一緒にバンドを組んでいるので最近の活動が多少なりとも知れるのですが、ボーカルの人についてはさっぱり……。
わずかに、新しい名義で音楽活動をスタートしたとか、お店をオープンするとかいう記述は見つけたものの、それ以上の情報へどうしてもたどり着けないのです。


と・こ・ろ・が。
しばらく探しているうちに、どういうルートでたどり着いたのか……当のご本人が、先月からひっそりとブログを始めていたのです。しかもアメブロで!!
嘘でしょ?ほんとにホントにご本人さまでいらっしゃる??
まだエントリーは少ないものの、記事を読めば、間違いなくDROOPのフロントマン・KOYUKICROSSさんでした。実は、同じ名前でブログやっている人がいて、検索かけるたびに「うー紛らわしい!」と思っていたのですよ(笑)。
わたしは感動のあまり、思い切って、初めての読者になろうと短いメッセージを添えて読者申請をしました。深夜でヘンなテンションだったせいか、むっちゃくちゃ緊張しました。誰かに「ファンです」と告げるのって、好きな人に告白するのと同じなのね。


読者登録できただけでも充分なの……と、まるで中学生のバレンタインのような気分で頬を染めていたところ、なんと、お返事というかですね、ブログにっ、わたくしのことが書かれていたのです!
初めての読者さんをご紹介します、と! しかも、わたしのこのヘタレブログのアドレスまでのっけていただいているじゃないですか!
もうねあなた、恐縮恐縮恐縮感激感激感激、なんつうか、うれし恥ずかしすぎて直視できん!リアルタイムでのファンではないのに、こんな目に遭ってよいのかっ!?
さらにさらに、初めての読者であるわたしに、あたたかいブルーマウンテンをどうぞと、今宵は少しだけお酒を飲みますと書いてくれていたのです。
ブログを訪れた人に、ブルーマウンテンをふるまうというポエティックな感覚。そのさらりとした優雅さ。わたしが今まで、ブログを読んでくれた人に、何かをふるまったことなどあっただろうか!!(ほんと、すみません……)
この人がつくったバンドが、素敵でないわけがない! と改めて感激したのでした。


ブログやツイッターって、関係性をすごくフラット化しますよね。
もしわたしが97年ごろにライブハウスに通う小娘だったら、こうはいかなかったでしょう。ありがたや、ありがたや。
KOYUKIさんのブログは、右の「お気に入りブログ」からリンクしております(今さらだが、ここからの直リンクが照れくさかったりする……微妙なファン心理(笑))。これまで知れなかったDROOPのことが、少しずつ、ご本人の口から語られていて目が離せないのです。

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