2010年04月30日

会社なら事業をM&Aで売却しやすい

テーマ:経営者のためのEXIT

会社が倒産しそうになったとき、その前にM&Aで会社を売却する方法もあります。それができるのも、会社で事業をしているからです。

もし倒産してしまったら、個人で保証はしていなくても、一銭もお金は残りません。個人の資産は残りますが、会社のお金はなくなります。

しかし、その前にM&Aで売却できれば、少なからずお金が入ってくるのです。



逆に、会社が伸び盛りのときに、M&Aで会社を売却することもありえます。

会社が軌道に乗った後、ビジネスのライフサイクルを考えると、今がピークという時点が必ずきます。

あるいは、事業が広がりすぎて、いったんスリム化したいという場合もあるでしょう。

そんなときに、M&Aで事業を売却してしまうのが一番効果的です。

事業を買い取りたいというファンドや事業会社は意外なほど多いものです。

その場合、事業を会社で行っていれば、売却しやすいのです。その理由は、会社の株を売却して役員を退任する手続きさえ取ればいいからです。



事業がうまくいった場合、上場したいと思う経営者は多いと思います。京セラの稲盛さんのように、「社会をよくしたい! 正しいことをしたい! 働くのが好きだ!」という意欲のある人はかまいませんが、よくよく聞いてみると、上場したい理由はお金だという方が多いのも事実です。

上場すると、一時的に時価相場が上がるので、お金持ちになれると思っているかもしれませんが、なかなか株は売れません。サッサと売ってはいけない仕組みになっています。

そうすると、自分は第一線で走り続けないといけません。楽天の三木谷さんのように、走り続けたい人もいますが、必ずしもそうではないという人もいます。

上場してからも、市場の「株価を上げろ!」というプレッシャーは付きまとってきます。常に利益を計上し続けないといけませんから、不安でノイローゼになりそうです。上場できたとしても、ハッピーになれない人もいるのです。

ですので、自分は何を求めて会社を大きくしたいのかを考えた場合、やっぱりお金だとなったら、M&Aで会社を売却するほうが手っ取り早いのです。

M&Aは、上場するよりもハードルが低いですし、お金も自由になります。



一代で会社を大きくした社長さんの場合、後継者の悩みは尽きないものです。

自分の息子に経営を任せたいと思っていても、心の中では「あいつに経営者が務まるかなぁ」と不安に思っています。

実際に、私が「息子さんは、社長と同じくらいの器だと思いますか?」と聞いたら、みなさん「それは、ない」とおっしゃいます。

何も息子さんが無能なわけではありません。頭がいい方もいらっしゃいます。違いは、苦労と失敗を経験してきたか否かなのです。一代で会社を大きくしてきた社長さんは、会社が小さいころから無数の失敗を経験してきて、これが最大の財産になっています。

だから、自分が儲けたお金をいかに次の利益につなげるかをものすごく考えていらっしゃいます。

ところが、二代目はそうではない。失敗と苦労を経験していないので、お金に関してシビアな目を持っていないのです。だから、二代目が社長になったら、会社が傾いてしまいます。

特に、一代目がカリスマ経営者だった場合は、間違いなく売上がガクンと下がります。

二代目に経営を任せたい理由は、自分がはじめた事業を継続してほしいからです。もちろん、相続税対策として事業承継税制(通常の相続税に比べて税負担が軽い)を利用したいという人もいます。

しかし、私は事業承継税制をおすすめしていません。税金が安くても、本業がダメになることが多いからです。

だからと言って、番頭さんを新社長にすえても、うまくいきません。

なので、結論は一つしかありません。M&Aです。

事業を継続してほしいなら、M&Aで会社ごと引き取ってもらうしか方法はないのです。



ここまでの話を整理すると、次のようになります。



①倒産しそうになる前に、M&Aで会社を売却する

②伸び盛りのときに、M&Aで会社を売却する

③上場する理由がお金なら、M&Aで会社を売却する

④事業承継を考えるなら、M&Aで会社を売却する



結局は、どこかのタイミングでM&Aで会社を売却したほうがいい時期がきます。

倒産という不幸な面に焦点を当てた場合でも、成長という幸運な面に焦点を当てた場合でも、そして自分が引退する場合でも、よくよく考えてみるとM&Aが一番いいのです。

次のフェーズに行く前に、M&Aで売却して逃げるのが一番賢い方法かもしれませんね。



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