ホサンナストーリー 第三十三話 | HOSANNA BLOG

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姫路のアイリッシュパブ、スコティッシュパブ「ホサンナ」です!
姫路で1番たくさんおいしい生ビールが飲める店☆常時10種以上!
ウエディングパーティーや貸切も大歓迎です♪

第三十三話
 
ショットバーでの仕事もある程度覚えたので、いよいよ店を出す資金を貯めようと、店を辞めてトラックに乗りました。
普段は三洋電機やパナソニックの工場にプラスティックの整形部品を配送する仕事をして、土日は同じ運送会社の引越しのトラックに乗せてもらい、月に28日くらい働きました。
積水でやっていた営業の仕事と違い、体は動かしますがノルマなどに神経を使わなくて良いので精神的に楽でした。
毎日、お袋におにぎりを作ってもらい、水筒を持って行って、極力お金を使わないようにし、付き合いもほとんど断って飲みにもいかず、約2年で500万円貯めました。

 

トラックに乗り始めて一年ほどたったときに阪神淡路大震災が起きました。

朝、ゴ〜〜ッと言うのなんとも言えない音に目が覚めて何事かと思っていると激しく揺れ始めて、本棚に並べていたちょっとレアなウイスキーのボトルが次々と下に落ちて、万悪く、そこには体を鍛えるために通販で買っていたトレーニングマシンがあり、ベンチプレスの上に落ちたウイスキーはほぼ全部割れて絨毯に吸い込まれてしまいました。
それでも被害はそれくらいで済んだので、勿体無いな〜と思う程度だったのですが、加西にある会社に出勤しようとバイパスに乗ると全く動きません。
仕方なく下道を走って行ったのですが、着いたのは昼頃でした。
最初は情報があまり無く、ちょっと大きな地震だったんだな、くらいに思っていたのですが、だんだんラジオから流れてくる情報でとんでもない状態だとわかり、こんな仕事をしていて良いのかなと思いながら仕事をしていました。
家に帰ってテレビを見ると、ニュースでその悲惨さが次々に映し出されていました。
これは大変だと思い、教会へ行って友人に何かしなければいけないんじゃないかと相談して、教会のミサで支援物資を募り、実家のトラックを借りて被災地へ物資を届けに行きました。
道は割れていて、電柱も倒れている。
街全体が焦げた匂いがして、マンションが倒れ、家が潰れていて、まるで戦場の様でした。